なあむ

やどかり和尚の考えたこと

三ちゃんのサンデーサンサンラジオ20

2015年08月25日 14時14分39秒 | サンサンラジオ
♪三ちゃんのサンデーサンサンラジオ!

今週も始まりました三ちゃんのサンデーサンサンラジオ。
お相手は三ちゃんこと三部和尚です。

昨日まで四日間ほど出かけていましたので、今日はそのお話を。

26日静岡まで行き一泊しました。
27日朝、松原で有名な美保にある老人ホームへ。
シャンティボランティア会の元会長であり、永平寺の副監院でもあった老師を訪ねてきました。
記憶の方が曖昧になっていましたが、思いの外お元気で、ニコニコと会話ができました。
私にとってはオヤジのような存在なので、顔を見られただけで安心しました。

その日の午後からは、三崎半島三浦海岸でシャンティの理事合宿会議がありました。
来年35周年という節目を迎える団体の今後を考えることが目的でした。
通常の理事会は、団体の運営に関する承認や報告でいっぱいいっぱいで、理事さんお一人お一人の意見をじっくり聞く機会がほとんどありませんので、今回はとても貴重な機会でした。

そして次の28日は、夕方会議終了後宇都宮に移動しました。
次の日の施食会の法話に備えての前泊です。
机を並べて一緒に学んだことのある方丈様のご接待で食事に連れて行ってもらいました。
おいしいご馳走と地酒を頂戴した後、カクテルバーにもお誘いいただきました。
宇都宮といえば、餃子が有名ですが、他にも自転車レース、カクテルも有名だそうで、その中でも老舗の店にご案内いただきました。
師匠と弟子、3人のバーテンダーがお好みのカクテルを作ってくれます。
私は、ダイキリとモスコミュールを大変おいしく頂戴しました。
29日は寝覚めも爽やかに、法話をお勤めさせていただきました。

ということで、各地を転々とした四日間でした。
移動の大変さはありますが、間を開けて出かけるよりはまとめて回る方が時間が無駄にならないし楽だと思います。
今回は近況の報告となりました。

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最上町瀬見温泉、松葉館

小国川のほとりにある小さな温泉宿です。
四季おりおりの自然の風景を楽しみながら、
静寂の中でゆっくりお休みいただけます。
家庭的なおもてなしでおむかえいたします。
お仕事・湯治・釣り・合宿等にも、どうぞお気軽にご利用くださいませ。
日帰り入浴(入浴だけ)のお客様もお待ちしております。

今週はここまで。また来週お立ち寄りください。











三ちゃんのサンデーサンサンラジオ19

2015年08月22日 17時29分30秒 | サンサンラジオ
♪三ちゃんのサンデーサンサンラジオ!

今週も始まりました三ちゃんのサンデーサンサンラジオ。
お相手は三ちゃんこと三部和尚です。

さあて、今日のお話は。
昨日、家内と山形市の美術館に出かけてきました。
帰り家内の運転で最上まで帰ってきましたが、運転しながらとは違う、助手席からの車窓の風景を眺めていました。
尾花沢から山道に入り、田圃と山並みの道を遡りながら考えていました。
これから、死ぬまでの間、この景色の中で生きていくんだなと。
それは諦めでも悲観でもなく、そこに生きていくことに落ち着きのような受け止めをしている自分に気がついた、というような感覚でした。

誰しもそうかも知れませんが、若いころは、田舎に生れたことだけで悲観してしまうような、そんな受け止め方を自分もしていました。
自分を縛り付けている土地の根っこを切り離して、あるいは抜き去って、できれば浮き草になりたいと願望していたと思います。それが自由だと思っていました。それが都会に憧れるということでした。
自分はどこまで手に入れることができるのか、おそるおそる手を伸ばしてみて、こんなこともできる、もっとこんなこともできるんじゃないかと、枝葉を広げてみました。
しかし、それにも限度があることが次第に分かり、自分の身の丈のような範囲を自ずと知ることになります。

そして、ふと、その枝葉の範囲は目に見えない根っこの広がりの範囲であったのではないかと気がつきました。
自分の身の丈は根っこの手の中にある。
浮き草になりたいと願望しながら、根無し草ではなかった。根っこはちゃんと幹につながり、その範囲の中であがいていただけなのではないか。お釈迦様の掌の中で遊ぶ孫悟空のように。
若いときにはどこまでも手を広げてみるがいい、どこまでも背伸びしてみるがいい、落ち着いたところが根っこの範囲だ。そんな感じがしたのです。
自分を縛っていると感じていた根っこが、自分の行動範囲を保証していたのではないか。
その範囲こそが落ち着きの場所だったのではないか。と、受けとめることができました。
この年になって分かることがあります。

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最上町瀬見温泉、「四季の宿 まごろく」

九室だけの小さな宿ではありますが、心を込めたお料理と、四階にある展望風呂が喜ばれております。
またリピーターのお客様が多いのも私共の励みになっております。

今週はここまで。また来週お立ち寄りください。


三ちゃんのサンデーサンサンラジオ18

2015年08月14日 18時28分09秒 | サンサンラジオ
♪三ちゃんのサンデーサンサンラジオ!

今週も始まりました三ちゃんのサンデーサンサンラジオ。
お相手は、三ちゃんこと三部和尚です。

さあて、今日のお話は、お盆中に訪ねてきたカンボジア人についてです。

私にカンボジア人の弟がいるという話はブログにも以前書きました。
名前をバン・ホッチといいます。
そのホッチからお盆直前に電話がありました。
奥さんのいとこの旦那さんが亡くなり、今カンボジアにお墓を作っているんだけど、それが出来るまでお骨を預かってくれないかという話でした。

お盆の13日に埼玉から山形に来るというのはとても大変だと言ったのですが、預かってくれるならどうしても行きたいと言っている、ということでした。
まあ、それでは頑張って来てくださいということで待っていました。

新幹線と陸羽東線を使い、ホッチとお骨を抱いた女性が立小路駅に降り立ちました。
話を聞いてみると、カンボジアで結婚してから、親戚を頼り二人で17年前に日本にやってきました。
旦那さんは、働きながら日本の夜間高校を出て大学まで進学しました。
卒業して就職し働いていたのですが、ストレスから体調を壊し、幻聴や強迫観念を覚えるようになり精神的に追い詰められ、8月1日に自死してしまいました。

会社から渡された退職金はわずかで葬式費用の半分にも満たない額でした。
入っていた生命保険も、精神治療の入院には保険が下りないことを知り数ヶ月前に解約してしまっていたので、死亡の保証金もありません。
子ども3人と家のローンだけが遺りました。

彼女の両親と兄弟は、彼女を除きみんなアメリカで暮らしているので16日に子どもを連れてアメリカに渡り、彼女一人が日本に戻り仕事を探すつもりです。日本が好きだから。
墓はカンボジアの親戚にお願いして故郷のお寺に建ててもらうことにしました。
でも三ヶ月ぐらいかかるというので、完成するまでお骨を預かってもらいたいのです。
カンボジア人にとって、お骨を家において一緒に過ごすというのはとても考えられないことです。

話はよく分かったので、預かることにしました。
なぜ松林寺にというのは、ホッチの両親のお骨を私が預かっているからです。
兎にも角にもお母さんと子ども3人が何とか生活していくことが第一なので、お骨はしっかり預かるから、安心して頑張ってと言って見送りました。
これかららどんな苦労が彼女たちを待っているのか知れませんが、しっかり生きてくれることを祈るばかりです。

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最上町瀬見温泉 旅館ふじ館
家庭的な雰囲気なおもてなしを大切にし、地元の野菜・山菜等を使ったお料理で皆さまをお待ちしております。

今週はここまで。また来週お立ち寄りください。


てづまり

2015年08月14日 17時47分50秒 | ふと、考えた
運動不足のためにウォーキングマシンで歩いているという話は以前に書きました。
お盆前、いつものように朝のお勤めを終えて30分のウォーキングをはじめました。
途中から左のふくらはぎに痛みを感じ、それでも何とか30分歩きました。
一日おいて翌日歩き出すと途端に前よりも強い痛みで、すぐに中止を余儀なくされました。
この痛みの具合はスキーで肉離れをしたときと同じような感じです。
歩く度に痛みを感じるので、整骨院に行きました。
症状を話すと、筋肉に傷がついたということで、やはり軽い肉離れという診断。
2週間ぐらいはおとなしくしてとのこと。

運動不足で体重が増え、膝も痛いし体が重くて仕方がない、せめて少しでも体を動かすようにとはじめたウォーキング。その軽い運動で筋肉を痛めて歩くことも出来ないと。
おまけに膝の痛みも増してきました。
お盆中のお勤めが20件ほど入っていて、正座をするのがつらく、椅子席を用意せざるを得なくなりました。
何とも面目ない。
もうどうすればいいのか。もう手詰まり状態。

諸悪の根源は体重。この体はいつまで成長を続けるのか。
いやいや根源は食事。食べるのが好きですね。
昨晩は納豆餅を二合ほどご馳走になってしまいました。
法事の席でも、供養を受けるのも役目と思うことからアルコールを飲み、かつ食事をいただきます。
連日そのような状態のお盆中は、益々成長の一途。
このままいくと、自分の体重でつぶれてしまうのではないかという恐れがあります。

左のふくらはぎに湿布に包帯、右の膝にモーラステープ。ガタガタの下半身です。
何とか体重を減らす方法はないものか。
お盆が終わってくれれば何とか。
だめだ、お盆が過ぎて秋風が吹いてくると食べ物が旨くなってくる。

三ちゃんのサンデーサンサンラジオ17

2015年08月08日 18時39分38秒 | サンサンラジオ
♪三ちゃんのサンデーサンサンラジオ!

さあ今週も始まりました三ちゃんのサンデーサンサンラジオ。
お相手は三ちゃんこと三部和尚です。

今日のお話は、ハープ作りについてお話しします。

ハープは楽器のハープです。薬草のハーブではありません。
え?楽器を作る?とお思いの方もいらっしゃるでしょう。
そうです、楽器を作っているのです。

高知に木と音の会という団体があり、泉谷先生の指導で手作りの楽器を作っています。
きっかけは、鰹節を作るときに使う薪を利用して楽器が作れないかというところから始まったようです。
ギターやヴァイオリン、チェロやベース、それにハープのような楽器をオリジナルで手作りしています。

それがどういう経路で最上町とつながったのか、詳しいことは知りませんが、一度最上町で演奏会を行い、木材の豊富な最上町でも作ってみないかという誘いに応えたということらしいです。

町の教育委員会が主管となり、樋口先生が中心となって数年前からハープの製作を行っています。
それがまた縁があって、昨年から私もまぜてもらっているということです。
一つのハープを作るにはたくさんのパーツが必要ですが、それらは全て樋口先生が作って準備してくれています。
昨年初めて顔を出したときに、「作って見ませんか」と誘われ、一台任されました。
元々物作りが好きなので、プラモデルのような状態ですぐに飛びつきました。
しばらくご無沙汰していましたが、お盆前の今週時間が空いていたので4日間午前中に作業してきました。
今週は塗装作業がメインでした。
塗装といっても、下地をサンドペーパーで磨き、それも粗いやすりと細かいやすりを使い分け、なめらかになるまで何度か磨きます。
その後下塗りが4回。さらにサンダーを2度かけ、その上に上塗り。それも3度。
なかなか時間がかかる作業なのです。

それでも、自分の作品が完成に近づいていくプロセスが楽しく、熱を込めて作業を行っています。
できあがりの音色が楽しみです。

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最上町瀬見温泉 旅館「小川屋」

お湯も笑顔もあたたかい
瀬見温泉に沿うように流れる清流・小国川の鮎の塩焼きをはじめ、表情豊かな山形の四季を11品のお料理に。
地元食材を中心に、ひと品ひと品に心を込めた創作料理をお楽しみください。

今週はここまで。来週もまたお立ち寄りください。


三ちゃんのサンデーサンサンラジオ16

2015年08月02日 13時49分04秒 | サンサンラジオ
♪三ちゃんのサンデーサンサンラジオ!

さあて、今週も始まりました三ちゃんのサンデーサンサンラジオ。
お相手は、三ちゃんこと三部和尚です。

今日のお話は、法事でのお話。
昨日の法事は95歳で亡くなったおばあちゃんの3回忌法要でした。
お勤めが終わり、墓参りも済んで、お斎の席となりました。
役目柄、中央に座り施主家の接待をいただいておりました。
とても暑かったこともあり、また勧め上手であったことでもあり、殊の外ご酒をいただいてしまいました。
住職がゆっくりしてくれればうれしい、などという言葉に甘えて締めの挨拶まで長居してしまいました。

隣の席の方々と施主家との関係を伺いながら、頭の中で家系図を描いていきます。
なるほどそういう関係ですか、とその時は納得しても、酔いが回った頭では、帰る頃にはすっかり白紙に戻って、また同じことを聞くことになるは必定です。

しかし、話の中で、おばあちゃんの苦労話などを聞くのはうれしいことです。ありがたいと思います。
田圃がないので炭焼きをして現金収入を得ていた。戦争のさなか水路を這いつくばって米を買いに行った。そんな話を聞きながら、苦労を乗り越えたからこそ、子孫が今の穏やかな生活をしているんだと思うと、おばあちゃんの苦労が報われたんだと思ってうれしくなります。涙も出ます。
すると、隣のお父さんもまたその隣のお父さんも、親の時代の苦労を語り始めます。
それぞれに、語れば長い苦労があったことが知られます。

塗炭の苦しみを味わった親たちは、子どもにはこんな苦労をさせたくないと身を粉にして働きました。お陰で少しずつ暮らしも楽になり、今では苦労があったことすら知らない子どもたちが増えてきました。
昔はこうだったああだったと苦労話をしても、「時代が違うよ」「そんな話は聞きたくない」と家族の中では耳を塞がれるかもしれません。

しかし、法事の席では違います。
聞いてくれる相手がいます。それを聞きたいと思う雰囲気があります。
公然と昔話を語り合う機会です。
それを、子どもたちが、聞くともなしに、あるいは小耳に挟んで心の中に記憶します。
そして大人になったとき、自分のルーツを知りたくなったとき、法事で聞いた言葉が蘇ってきます。
それが法事のいいところだなあと思います。
話の引き出し役が住職の役目かと思います

ということで、昨日はおいしくいただきました。


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最上町瀬見温泉「喜至楼」

皆様から、【明治?】、【大正?】、【レトロ?】、【文化財的?】と言われる喜至楼は、本館玄関(日帰り温泉の入り口)とその周辺建物は、山形県内に現存する最古の旅館建築物と言われております。

外観はもちろん、館内の建具や彫刻や装飾品なども歴史的なものが数多く残っておりまして、ご利用頂いたお客様からは、「明治、大正、昭和を一度に感じられて、喜至楼はまさにワンダーランド!」とお褒め?頂いております。
またお風呂は、家族風呂4箇所、混浴の風呂(女性、男性の専用の時間有)や岩風呂、男女別のあたたまり湯や展望のいいオランダ風呂など浴室も多彩にあり、館内で湯めぐりが楽しめます。
新しい旅館・ホテル様の設備にはかないませんが、たまには昔の日本にタイムスリップして、瀬見温泉喜至楼でのんびりとゆっくりと過ごされてはいかがでしょうか。


自衛隊とNGO

2015年08月02日 13時39分21秒 | シャンティ国際ボランティア会
私が副会長を務めるシャンティ国際ボランティア会は、NGO(非政府国際協力団体)が発信する「非戦ネット」に賛同しています。
非戦ネットは、安全保障法案に反対する理由の一つとして「国際協力活動への悪影響」をあげています。

「自衛隊による武力行使は平和主義国家としての日本のイメージを一変させ、紛争に対する中立国としての「日本ブランド」はもはや通用しなくなります。こうしたなか、NGOの活動環境は著しく危険なものに変わることは明らかであり、NGO職員や現地協力者が紛争当事者から攻撃されたり、「テロ」の標的となる危険性は格段に高まります。日本の中立性が失われれば、紛争に苦しむ現地の人達と日本のNGOが信頼関係を構築し、支援を行っていくことも困難になります」。(安保保障法案の採決に反対する声明)

シャンティが活動しているアフガニスタンのナンガハル州でも2009年に仏のNGOが建設を支援した学校の贈呈式で自爆テロが起き、先生や児童が死亡・負傷しました。仏政府は軍隊を派遣しているため、反政府武装勢力は、仏軍と比べて狙いやすいターゲットであるNGOと彼らが支援した学校を攻撃の対象としたのです。学校は選挙の投票所として使われることも多く、農村地域では唯一の公共施設であることからターゲットになりやすいのです。アフガニスタンでは現在、469校が放火や攻撃によって閉鎖されています。

シャンティは、ナンガハル州で2003年から2011年まで30校の校舎建設を実施しましたが、一度も攻撃されませんでした。しかし1度だけ、建設の期間中、武装した反政府勢力が、夜間に対象校に偵察に来たことがありました。彼らは建設資材を警備していた村人に、「この学校はどこからの支援で建設されているのか」と聞きました。村人は「この学校は日本の支援で建てられている」と答えました。すると反政府勢力は、「わかった」と言って帰っていき、その後何もおきませんでした。彼らが日本のNGOであるシャンティが支援する学校を攻撃しなかったのは、日本が自衛隊(彼らにとっては軍隊)を派遣していなかったからです。

自衛隊がアフガニスタンに派遣されれば、シャンティの活動も反政府武装勢力の攻撃の対象となる危険が高まります。(シャンティブログ)

私が2002年にアフガニスタンに行ったときも、現地の人々から、「原爆から立ち上がった国、独立記念日が同じ国」として、この国の人々はみんな日本を尊敬し親しみを感じている、と言われました。

自衛隊はあくまでも「自衛」隊であり、軍隊とは一線を画してきた、というのが日本の態度であり、海外でもそのように受けとめられてきたでしょう。
そこを信用され、親しみを持たれてきたこの国。
今後もそれを貫き通すのは並大抵の苦労ではないと思います。
むしろ、武力を整え、大国の傘に入って「抑止力」と言っていた方が楽でしょう。
しかしそのことによって、より危険性が増すということは火を見るより明らかです。

非戦は決して弱虫の態度ではありません。
武力によってのみ平和が構築されると考える前時代的な国や国民と一線を画し、智慧をもって平和を維持していく成熟した強い意志の国民であると信じています。



(写真は2009年に当会が建設を支援したカイラアバッド小学校)