なあむ

やどかり和尚の考えたこと

三ちゃんのサンデーサンサンラジオ83

2016年11月27日 05時00分00秒 | サンサンラジオ
♪゜・*:.。. .。.:*・♪
三ちゃんの、サンデーサンサンラジオ!

今週もはじまりましたサンデーサンサンラジオ。
お相手は、いつもの三ちゃんこと三部和尚です。

おはようございます。
今日は11月27日です。
今朝は、千葉県富津市からお送りしています。

25日は、東京白山の大圓寺様で教化研修所の同窓会がありました。
大学卒業の後3年間学んだ所ですが、修了後、毎年開催されるこの同窓会にはこれまで全く顔を出したことがありませんでした。
何故か今年は出てみようかと思ったのです。還暦ですから。
この研修所は布教教化を学ぶ所ですが、いわゆる座学の他に実践の研修があることが特徴でした。
定期的な坐禅会があったり老人ホーム慰問があったりです。
また、いろんな会合や活動の情報があふれていて、参加する門戸が開かれていました。
私がカンボジア難民キャンプへボランティアに行かせてもらったのもここからでしたので、私にとっては、それ以降の和尚として生きる方向を決めた所と言えます。
何故か個性の強い人達が集まって来ていて、刺激のある3年間でした。
一昨日の法要、講演の後の懇親会も大変でした。
いやーいい意味で。
自由に生きている人が多いので、飛び交うおしゃべりも自由奔放である意味自分勝手。だけどすごい熱と説得力があります。
刺激的でした。

そして、昨日から富津市に来ています。
こちらの正法院住職遠藤長悦老師は私の参学の師です。
昭和62年に出会って以来、何度となく富津には来ました。
心のメンテナンスのために時折訪ねたくなります。
山形にも何度も来ていただきました。
次女の名付け親でもあります。
お顔を見るとホッとしますね。
そしてお酒を召し上がる。
お互いに、杯を運ぶのと話をするので口が休まるときがありません。
この人は良寛さんの生まれ変わりではないか、と思うことがあります。
越後の良寛さんは道元禅師のことを強く慕っておられたようですが、長悦老師はまた、その良寛さんをそして道元禅師をこよなく慕っておられる方です。
私にとって、僧侶としての思考の羅針盤となっています。
出家する前の家族のこと、出家してからの苦労、僧侶の現状、話は多岐にわたり尽きることがありません。
それにつれて杯が進みます。
今回はじっくりお話を聞くことができたので、久しぶりにリフレッシュできました。

今日はこれから長崎佐世保です。


今週はここまで。また来週お立ち寄りください。


三ちゃんのサンデーサンサンラジオ82

2016年11月19日 09時27分29秒 | サンサンラジオ
♪゜・*:.。. .。.:*・♪
三ちゃんの、サンデーサンサンラジオ!

今週もはじまりましたサンデーサンサンラジオ。
お相手は、いつもの三ちゃんこと三部和尚です。

おはようございます。
今日は11月20日です。

先週はバタバタと過ごしました。
14・15日は東京の檀家さんが亡くなり、お通夜・葬儀と東京で勤めました。
16日は、60歳の記念にと写真館で撮影をしてもらいました。
父も、その先代の住職も60歳を記念に写真を撮ったようなので、それに倣いました。
その日の夜は、池田弦ちゃんの偲ぶ会を開催した実行委員会の解散打ち上げ会でした。
改めて弦ちゃんを偲び、その存在の大きかったことを認識しあいました。
17日は、宿用院の役員さんで私が住職時代ずーっとお世話になった方の葬儀があり、感謝のお勤めをさせていただきました。
終わってそのまま上京し、NGOシャンティの役員選考委員会、次の日は曹洞宗新内局へのご挨拶、業務執行理事会、海外事業部会に出席。
昨日19日は法事と河北町のキャンドルナイトでした。

今回のキャンドルナイトのゲストは、ヴォーカリストのシーナさんで、ジャズ、クラシック、昭和歌謡、ゴスペルと多彩なジャンルの歌声を聴かせてくれました。
出演はシーナさんだけでなく、ピアノ、ウッドベース、そしてゴスペル教室の生徒さん6名も歌ってくれるという豪華なコンサートとなりました。
予定の時間を15分ばかりオーバーしていたのですが、アンコールがかかり、最後に歌った曲は、大人に混じって一人の少女が来場しているのに気がついたシーナさんが、彼女のために歌いたいと言って、控室まで走って楽譜を取りに行って歌ってくれた『アナと雪の女王』で、その心配りに感激しました。
そんなことで、あいにくの雨の中足を運んでくれた来場者のみなさんも大変満足して帰られました。
シーナさんいいですよ。
ジャンルが広いので、聴く人に合わせて選曲してくれると思います。
松林寺でもこんどお願いしようかなと思います。
「お寺でゴスペルをやったことあるんですか」と聞いたら、「ないんですよ、一度やってみたいと思っているんですけど」とのこと。
チャンス!
来年の集中講座は決まっているので、その次の年にでもと思います。
お寺で賛美歌もいいじゃないですか。


今週はここまで。また来週お立ち寄りください。


青春の痔 ①

2016年11月16日 07時08分48秒 | 青春の痔

これからお話しするのは、私の青春に訪れた悲しい事実の物語です。

私は、学生時代痔持ちでした。症状は「脱肛」。
時折イボのようなものが外に顔を出し痛みます。
指で中に押し込むと、平常に戻り痛みもありません。
そんなことを何度か繰り返していましたが、深酒が過ぎ、銭湯にも行かず、不摂生が続くと、てきめんに大きな顔を出し、なかなか戻らなくなります。
いよいよ駄目かなと観念したのは大学3年の終わりの春で、意を決して病院に行くことにしました。
世田谷区の総合病院に行くのに経堂のアパートからバスに乗らなければなりませんでした。
歩くたびにズキズキ痛むので、階段を下りるのにも冷や汗が出ます。
バスに乗るにもゆっくり慎重です。
バスが揺れるたび、おしりに緊張が走り、キューッと筋肉が収縮し激痛が走ります。
他の乗客には気づかれないように表情には出しませんが、自分の中では頭とおしりの闘いが続いていました。
バスを降りる時もゆっくり慎重にしなければなりませんが、運転手と乗客は「早く降りろ」という目で責め立てます。「分かっているよ!、少しは老人の気持ちになってみろ!」という、訳の分からない怒りが満ちていました。
どうにか、病院にたどり着き、これで救われたと思ったのは、つかの間で、それは悲劇の序章でしかありませんでした。


三ちゃんのサンデーサンサンラジオ81

2016年11月13日 05時00分04秒 | サンサンラジオ
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三ちゃんの、サンデーサンサンラジオ!

今週もはじまりましたサンデーサンサンラジオ。
お相手は、いつもの三ちゃんこと三部和尚です。

おはようございます。
今日は11月13日です。

立冬も過ぎて11月の中旬に入ってきました。
今日から大相撲九州場所が始まります。
当地では初雪が降り、冬タイヤに交換もしました。
雪囲いも万全で、雪への身構えができました。
来るなら来てみろ!という感じですかね。
ケンカ腰になる必要はありませんが。

19日は河北町環境を考える会主催、恒例のキャンドルナイトin河北です。
第19回の今回は、ヴォーカリスト、シーナさんをお招きしてのライブです。
シーナさんは山形市出身で、山形北高の音楽科を卒業後、進学して声楽を学び、帰郷後いくつかの音楽活動を経て2003年よりヴォーカリストとしての活動を始めました。
ジャズ、ポップス、Jポップ、ゴスペル、クラシックと幅広い音楽活動を行っているほか、いくつかのCMソングやイメージソングなどを歌っています。他にゴスペルの講師などをされている方です。
当日どんな歌声が聴けるか楽しみです。

河北町環境を考える会は、平成11年に開催された高木善之環境講演会がきっかけでできた団体です。
この講演会は、当時の「山形地球村」が中心となり、実行委員会を組織して主催したものでしたが、そのメンバーだった河北町の数名が発起人となり、宿用院で何度も集まりました。
町の教育委員会に後援の依頼に行ったとき「河北町では入場料をとっての講演会などしたことがないし、人なんか来ない」と言われました。
そうかなあと不安になりながら準備を進めていくと、当日、800名定員のサハトべに花大ホールに何と!1100名が来てくれたのです。
駐車場が一杯で入りきれず、諦めて帰った方もいたようです。
椅子からあふれた人たちは、通路の階段に座り、ステージ上にパイプ椅子を並べて座っていただきました。
実行委員長として挨拶をさせていただいたときには、興奮で体中が震えていました。

これがきっかけとなり、河北町の仲間で立ち上げたのが「河北町環境を考える会」だったのです。
以来、グローバルに考えローカルに行動するという姿勢で、環境講演会、生ゴミ減量活動、研修会などを行っています。
2004年の夏至にスタートしたキャンドルナイトの開催もその一つ。
当初は夏至と冬至の年2回開催していたんですよ。
町内の料理屋の蔵座敷を借りて、電気を消してローソクの明かりでのコンサート。
終わってからもローソクでの食事会。それはそれは雰囲気がありました。
しかし、食事がつくとどうしても参加費が高額になり、また、人数も限定されるので、もっとオープンにということで、野外でやったり、どんがホールを会場に行ってきました。もう19回です。
当日のお知らせをしておきましょう。

期日は11月19日土曜日。午後6時30分開場、7時開演。
場所は河北町どんがホール。
チケットは1000円。
ライブの前に環境ミニセミナーを行いますが、今回は私が話しさせていただきます。

河北町を離れてもう3年にもなるのですが、未だにこの会の代表を努め、毎月の例会を宿用院で行っています。
いつまで続けられるか分かりません。キャンドルナイトが次は20回目となるので、一つの区切りかなと思ってはいます。


今週はここまで。また来週お立ち寄りください。


三ちゃんのサンデーサンサンラジオ80

2016年11月06日 05時00分00秒 | サンサンラジオ
♪゜・*:.。. .。.:*・♪
三ちゃんの、サンデーサンサンラジオ!

今週もはじまりましたサンデーサンサンラジオ。
お相手は、いつもの三ちゃんこと三部和尚です。

おはようございます。
今日は11月6日です。

蔵王温泉にいます。
高校の同級生が勝手に集まるという企画で、男女30名が集まっています。
クラスも違う40年ぶりの再会では、全く名前も顔も分からない人が多くいました。
再会と言えるのかどうかさえ疑問です。
1月にはクラスの同級会が予定されています。こちらは顔も名前も分かると思います、たぶん。
しかし、みなさんにとって還暦というのは特別な年齢なのですね。
仕事の第一線から退く人もあるだろうし、体調に異変が出てきた人もあろうし、いわゆる老年の入り口に立ったという感慨があるのかもしれません。

「六十にして耳順ひ」とは論語の一節ですが、意味は、孔子の心境で「60歳になって人の意見に素直に耳を傾けることができるようになった」とのこと。
まあ、孔子の時代と比べて現代は随分寿命が延びたでしょうから同じではないかもしれませんが、それでも何となく納得できるような感じもあります。
がむしゃらに我を通すばかりの時期を超えて、落ち着いて色んな人の声に心を傾けることができることは確かにあるかもしれません。
因みに70歳は「従心」。
意味は、「70にして、心のままに行動しても道を踏み外すことはなくなった」とのこと。
そうか、60ではまだ、心のままに行動すると道を踏み外すこともある、ということですね。
気をつけなければなりません。

朝のお経を読んでいたりする時、「こんな感じがいつまで続くのだろうか」と、ふと考えたりします。
着実に命は終末に向かっているのであり、延びることはありません。
体調、体力が下降線をたどることも不可逆的な流れです。
もちろん、フェードアウトではなく、突然のシャットアウトもあります。
こんな風に、普通に声を出してお経が読めて、行きたいところに自分の足で移動できて、自分の手でご飯が食べられて、家族と話ができて、頭で考えることができるのはどのぐらいあるのだろうか、と考えたりするのです。
そう考えれば、もちろんそうなったらそうなった時にどうするかですが、今できることをできるうちにしておかなければ後悔するだろうと思うのです。
私などはきっと、この体型からして、死因は心筋梗塞か脳梗塞かのどちらかですから、後悔する時間もないかもしれませんが、万が一生き長らえるようなことがあれば、なぜあのときやらなかったのだろうと、60歳の自分を責めているかもしれません。
人生は短い、あっという間だと、今無性に思います。
人生を季節にたとえれば、生まれてから30歳までは春の季節、30から60までは夏、60から秋といえるでしょう。
秋もいい季節です。

天高く申も肥えます。
人から見て、きれいに紅葉しているでしょうか。
冬の到来が早いのか遅いのか分かりません。
山の頭に白いものが混じってきます。
カメムシが発生してきました。触ると臭いです。加齢臭はカメ臭?
でも、刻々と変わる景色を愛でながら、紅い葉を見たり黄色い葉を見たり、青いままの葉を見たり、お互いの変化を楽しみながら過ごしていきます。美しき変化です。
枝の葉が一枚また一枚と散って、順番は違えど、行く先は皆同じ土の中です。「落葉帰根」。
一度きりの自分の人生。全ての時間を自分の時間とするように生きようと思います。


今週はここまで。それではまた来週お立ち寄りください。