なあむ

やどかり和尚の考えたこと

大震災50 鰹のたたき 

2011年05月30日 22時09分44秒 | 東日本大震災

曹洞宗山形県第一宗務所で、5月の月曜日毎週気仙沼市本吉地区の炊き出しに行ってくれました。9日と16日は及川デニムさんを中心とした110名の炊き出し。

23日と30日は80名の大谷公民館でしたが、今日はもう1チーム、最上地区のお寺さんと奥様方が清涼院に110名の炊き出しに行ってくれました。

及川デニムさんは、私が「何食べたい」と聞いて、「刺身は無理だよね」と言われたところです。無理だと思われた刺身ですが、鰹のたたきの真空パックというのがあって、冷凍して運ぶと、夕食時間に食べ頃になるというスグレモノ。

それを最初の炊き出しで提供したところ大変好評だったらしく、「次は何食べたい?」と聞いても、できるならもう一度鰹のたたき、と言われたほどの好評だったということです。

23日の大谷公民館も、今日の清涼院も鰹のたたきでした。

ちょうど今の時期は、沿岸沿いでは鰹の時期なのだそうで、今鰹を食べることが体の欲求になっているような話でした。

いずれにせよ喜んでもらえることは、支援させてもらう側にとってありがたいことで、人間として生きている喜びを感じる瞬間でもあります。

そういえば今日のテレビ、「鶴瓶の家族に乾杯」で、さだまさしとともに石巻の洞源院さんに訪ねる様子が放送されていましたが、6月7日にはやなせななさんとタオル配布で、洞源院さんにお世話になる予定になっています。「まけないタオル」も歌う予定です。


大震災49 広がるタオル

2011年05月27日 18時39分56秒 | 東日本大震災

「まけない!タオル」は好評です。

色々なところから思わぬ広がりを見せています。

最上町職労が組合の活動として取り上げたい、という打診がありました。

河北町どんがホールの5周年記念チャリティイベントで、タオルを出店しませんかという誘いをいただきました。

昨日は、東京多摩ニュータウンの朝日新聞販売所から、新聞に折り込みで入れたいという連絡がありました。山形版の記事を見たようです。

大阪のタオル業者にも展開の動きがありそうだという情報がやなせさんからいただいています。

もしかしたら、もっともっと大きな動きになるかもしれません。

昨日は、曹洞宗東北管区教化センターの委員会で仙台でした。会議が終わってから食事に行ったところでタオルを紹介しました。

店のママは「タオルをもらっても、うちの店はまけないわよ」と、そういう「まけない」もあったなあと感心しました。


大震災48 意外と真剣

2011年05月25日 22時15分57秒 | 東日本大震災

ある団体が慰問袋をつくって被災地に配る、という計画を耳にしたので、「まけないタオルを袋に入れませんか」と問い合わせていました。

しばらく連絡がなく、どうかなと思ってこちらから連絡したら、「そんなダジャレを言っている場合ではないだろ」ということになった、という返事でした。

確かに、「巻けない」と「負けない」をかけたダジャレと言われてしまえばそうなのですが、そこに込めた思いは結構真剣なのです。

早坂さんも、そのあたりは分かってくれて、テーマソングの歌詞に「半端じゃないぞ」と歌ってくれました。

半端に見える長さだけど、思いは半端じゃないと歌っているのです。

東北人の忍耐力と粘り強さで、地獄のような困難な状況と絶望、深い悲しみに耐えて頑張っている皆さんも、フッと我に返り、震災前を思い出す時、生きる力が抜けて負けそうになることもあるでしょう。

だけど、決して負けないでもらいたい、絶対に乗り越えてもらいたい、そう祈っている被災地外の人々はたくさんいます。

その思いを被災地に届ける形としてタオルを思いつきました。

災害に負けない、負けそうになる自分に負けない、被災地を忘れてしまいそうになる自分に負けない。

被災地と被災地外とで、思いを共有しながらつながっていく、被災地に伝えたいのに伝えられないもどかしさを、握りしめていく。そんなタオルになればと思います。

首にも巻けないタオルは使えないのじゃないか、という意見はたくさんいただきました。しかし、だからこそメッセージは強いと思いました。

ポケットに入れたり、壁に貼ったり、フキン代わりにしたり、枕の上にかけて寝たりと、使い方はあると思います。

シャレではあるので、クスッと笑えるユーモアも必要かなと思いました。

高校生にも「ウケる(笑い)」という感想をもらいました。

ということで、思いは意外と真剣、半端じゃないのです。

一枚でも多くのタオルを被災地に届けたいと考えています。この活動に賛同してご支援をいただいた方には、1000円以上を一口にして支援者にもタオル1枚をお渡しします。

松林寺と宿用院でもタオルを置いています。お近くでご希望の方は直接お越しいただいてもかまいません。


大震災47 まけない日々

2011年05月23日 21時19分52秒 | 東日本大震災

本日「まけないタオル」の第1便1000枚が到着しました。

印刷され次第順次送られてくることになっています。

20110523_210754 これまでご支援いただきました方々に発送していきたいと思います。

先日講演した東松島高校の生徒たちにも贈る約束をしています。

電話番号を書いてくれたボランティアサークルの生徒に電話して、タオルの配布をお願いすると、「避難所回って11000枚配ります」という返事。

今回作ったのは1万枚なので、とりあえず3000枚配って、とお願いしました。

各地の被災地以外でも支援の輪が広がっていますし、もう既に1万枚では足りない状態なので、今日、更に1万枚を追加発注しました。

先日は朝日新聞山形版にも紹介されました。

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大震災46 実は今日

2011年05月22日 21時57分27秒 | 東日本大震災

昨日の記事で書いたとおり、20日のやなせななさんのライブが以下のアドレスでご覧になれます。

1時間20分を超えるライブ全編がご覧いただけます。「まけないたおる」は50分過ぎにトークと共に流れます。時間を作ってぜひアクセスしてみてください。

http://www.ustream.tv/recorded/14830167

実は今日、私は55回目の誕生日を迎えました。

2人の娘からメールをもらいました。娘はやさしいですね。

気仙沼のボランティア事務所から電話があって、電話口で「早く、早く」とか言っているから何かなと思っていると、大勢の声で「誕生日おめでとう!」というメッセージでした。

たまたま、同じく今日が誕生日の女性スタッフがいたようで、おそらくは息子が「そういえば父親も」と言ったのだと思います。サプライズでした。

また、昨日から31日までの期間、曹洞宗東北管区教化センターの”心の電話”が私の担当で、法話「誕生日」が流れています。こちらはお暇なときにかけてみてください。

電話番号 022-218-4444です。


大震災45 タオル開店

2011年05月21日 19時58分00秒 | 東日本大震災

昨日は東松島市の東松島高校で講演でした。

この高校は、ユニークな高校で、三部制、単位制で、選択科目から自分で時間割をつくり、制服もなければ始業のチャイムもなりません。自分で動かなければ始まらないという自主性を養う学校なのです。

「進路講話」という時間で、昼と夜の2回話をさせていただきました。Photo

生徒の3分の1は罹災証明をもらい、亡くなられた生徒もいました。この高校を受験して合格し、胸をふくらませて入学を楽しみにしていた生徒も亡くなられたと、昨日聞きました。

精一杯話させてもらいましたが、無関心そうな顔をした子も、机に突っ伏したままの子もいたのでどれ程伝わったかと不安でしたが、いただいた感想文を読むと、「なんだ、聞いていないふりして聞いていたんじゃない」という感じでした。

「とてもグッとくる講話でした。命の大切さ、後悔しない生き方など、自分のこれからの人生にいかせるようなことをたくさん聞くことができました」

「自分が所属しているボランティアサークルで全面サポートするので参加させて下さい」と自分の携帯番号を書いてくれた生徒もいました。

話の最後に流したテーマソングも好評で、勇気がでました!CDが欲しい!という声が多くありました。

そのやなせさんは、昨日大阪のライブでバンドバージョンの「まけない タオル」を熱唱され、多くの方に感動を与えたと聞きました。実は、昨日の夜8時からインターネット上でライブの中継があると、昨日の昼に連絡があったのですが、自分が聞くこともできず、皆さんにお知らせすることもできませんでした。ななさんも大変忙しそうです。でも本人からの情報によりますと、これからその映像が見られるようになるようですのでお楽しみにしてください。

また、昨日はタオル完成の日でもありました。昨日発送したようですので、おそらく明日には松林寺に到着することでしょう。ご支援いただいた皆様には順次お送りします。

と、いうことで、いよいよ「まけない!タオル」開店です。


大震災44 自死、遺体搬送

2011年05月19日 21時15分07秒 | 東日本大震災

自殺防止ネットワーク風を主宰する、篠原鋭一さんが昨日被災地から鳴子温泉に寄られたのをつかまえて話を伺いました。

岩手県の和尚さんの情報で、山田町で自死者が何名か出てきているとのこと、心配です。

津波から逃れ、何とか生き延びた人々が、自らの命を絶たなければならないのは、何とも残念、空しさを感じます。

失望感や絶望感があるのでしょう。あるいは、自分だけが生き延びてしまったことへの孤独感、あの時手を離してしまった、というような罪悪感もあるかもしれません。

しかし、自死は連鎖する危険があります。回りをがっかりさせ、無力感と罪悪感を拡大することにもなります。

何とか止められないかと、篠原さんは、被災地に相談所を開設する準備を進めています。

ネットワークの一員として私も関わっていきたいと思います。

昨日、石巻からの遺体搬送支援があり、2体のご遺体と18名の遺族が、新庄市の火葬場で火葬を済ませ、赤倉温泉に一泊して行かれました。

大槌町からの第1回目に続いての第2回目になります。

今回のご遺体は、仮埋葬したもので、石巻で現在掘り起こしての火葬が始まっているのだそうですが、これもまた順番待ちで、一日でも早く火葬にして区切りをつけたい遺族が、山形まで行っても火葬を希望されているとのことでした。

やはり、仮埋葬という手段は、遺族の心情を少しも安らげるものではなかったと言えます。それよりも、東北全域、全ての火葬場に被災遺体の火葬を指示し、搬送費用を国が負担するくらいの決断で対処すべきだったと思います。

今回も、株式会社ヌマザワさんから搬送用のトラックを無償で協力いただきました。


大震災43 週末の動き

2011年05月15日 21時51分38秒 | 東日本大震災

13日はSVAの業務執行理事会で東京でした。

昨日14日は、寺のお勤め4つの後、日本再発見塾の集まりで福島県石川町でした。
今日15日は、東京のお寺さんの施食会の説教でした。

SVAの会議は、今後の被災地支援活動の確認と、その他の業務に関する方針について協議しました。

再発見塾は、3年前最上町に来て松林寺も会場の一つのなった関係から、今回の開催地に呼ばれたものでした。震災の影響で、当初の計画とは違い、外部の参加者は募らずに、呼びかけ人と地元の方々、それに過去開催地のゲストとの「寄り合い」という形の開催でした。

呼びかけ人の黛まどかさん、塩野米松さん、茂木健一郎さん、増田明美さんらが顔をそろえ、再会を果たしました。

会場には、今注目を集めている飯舘村の菅野村長も来場されてお話をうかがうことができました。

村長は、一方的で画一的な政府の指示に抵抗して、戦っていると話しておられました。村の存続と村人の生活を守るため、村人は必死になって考え決断をしている、その自主的な判断、自治権を認めてもらいたいと訴えておりました。

懇親会に入ってから、しっかりと「まけない!タオル」の広報もしてきました。

ただ、チラシの「ブログ」がどこに書いてあるのか見えにくい、とか、「まけないタオル」は「」があるためにぼけないタオルに見えるなどのご意見もいただきました。そう言ったのは萩野アンナさんでした。修正させてもらいましょう。

東京のお寺の説教は、震災の話でした。みなさん関心が高く、真剣に聞いてくれました。タオルの宣伝も忘れていません。

ということで、なかなかハードな週末でした。


大震災42 テーマソング発表!

2011年05月12日 11時45分37秒 | 東日本大震災

お待たせしました。

先に告知していました「まけない!タオル」のテーマソングが、やなせななさんから公開できる形で送られてきました。

是非お聴き下さい。

これは、ピアノとボーカルのバージョンですが、現在バンドバージョンも作成中とのことで、こちらも完成が楽しみです。

チラシと一緒にこの曲も広報していきたいと考えています。

「まけないタオル」
作詞:早坂文明
作曲:やなせなな
編曲:やなせなな

歌:やなせなな
ピアノ:黒石純子

レコーディング:三輪卓也(NMG Studio)

「makenai_mixs4ht_02.mp3」をダウンロード

「203vdoc__3_.pdf」をダウンロード


大震災41 イワナの塩焼き

2011年05月10日 11時15分53秒 | 東日本大震災

今日はこれから立小路夢蛍会2回目の焚き出しに同行して気仙沼へ。

本格的な農繁期を迎える直前、今しかない、ということで行動を決意してくれました。

前回と同じ避難所である、津谷松尾コミュニティセンターです。

メニューは、イワナの塩焼きと鮭頭のざっぱ汁、山菜、漬け物です。

最上町での養殖イワナですが、炭火で焼きたての魚はいい香りがしておいしいはずです。

それから、5月7日~10日、赤倉温泉に唐桑地区の皆さん総勢52名が、2班に分かれて2泊3日の宿泊に来ています。

当初、最上町からの無料招待が得られるという情報で募集をしたのですが、気仙沼市はその対象外ということで、その情報を流した責任をとって宿泊費をSVAと私で折半することにしました。

皆様から寄せられた支援金の中から使わせていただきます。