なあむ

やどかり和尚の考えたこと

三ちゃんのサンデーサンサンラジオ57

2016年05月29日 07時13分30秒 | サンサンラジオ
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三ちゃんの、サンデーサンサンラジオ!

今週もはじまりましたサンデーサンサンラジオ。
お相手は、いつもの三ちゃんこと三部和尚です。

みなさんおはようございます。
今週も日曜日がやってまいりました。
怒涛の5月を過ごしておりまして、今週はその最後の日曜日となりました。
もう出かける予定はありません。

いやーさすがにハードでしたね。
連休明けからほとんど寺にいないようなスケジュールになってしまいました。
もしかして、生涯でもトップ3に入るような多忙な月だったかもしれません。
6日から11日まで、曹洞宗の慰霊行脚で石巻に詰めていて、
12日から15日は教区の旅行で台湾へ。
16日に東京で会議、18~19日東工大の講義、21~22日広島呉の講演。
23~25大沢温泉。27~28と気仙沼。
なんじゃあこれは?というような日程でした。
その間不思議にも葬儀の連絡はなく、無事に過ごすことができました。

どんなとき、どんな場所でも寝れるのが特技ですが、この頃寝つきはいいのに夜中に目が覚めるという夜が続いています。
その分日中に眠気が出るので車の運転に心配です。
そこで、医者に相談したら、中途覚醒のクスりをくれました。
飲んでみましたが、確かに夜の目覚めはないのですが、朝方昼近くまでぼんやりした感じでどろんとしています。
いつもどろんとした顔してると家内に言われますが、顔ではなく問題は頭です。
これではやはり運転のも支障があります。
ので、薬を変えてもらおうかと考えているところです。

さて今日は、今年還暦を迎えた中学同級生の同級会実行委員会です。
これまで3回準備を重ねてきましたが、いよいよ今日は本案内の発送作業です。
終わって飲み会になりますが、奴らはそれだけを考えてやってくるだろうから、その前にしっかり作業をさせるように準備しておかなくてはなりません。事務局ですから。

ということで、何とか5月も終わりを迎えそうです。
何事もなく誕生日も過ごしましたし、もう少し人生は続きそうです。

来週はもう6月、第1日曜日の5日は松林寺集中講座、第2土曜日の11日は大般若会。
その日の深夜からネパール、帰ってきた18日の次の日から高知と、なんだかんだで6月も忙しそうです。

まずは集中講座に集中しましょう。



今週はここまで、また来週お立ち寄りください。



三ちゃんのサンデーサンサンラジオ56

2016年05月22日 06時11分41秒 | サンサンラジオ
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三ちゃんの、サンデーサンサンラジオ!

今週もはじまりましたサンデーサンサンラジオ。
お相手は、いつもの三ちゃんこと三部和尚です。

今週は広島からお送りいたします。
5月22日を迎えました。
心臓が動いています。呼吸をしています。
これまで何度も何度も書いたり語ったりしてきました、私の60年寿命予測、昨日最後の日を迎えました。
昨晩は、毎年招かれている呉のお寺の講演でした。
松林寺を出る朝には、朝課でご本尊様、歴代住職様に念入りに感謝を申し上げ、庫裏の仏壇には親族への報恩のお経を唱え、母親にも感謝の言葉をかけて、けじめをつけてきました。
これが最後の一日だと思うと感動が盛り上げってくるものですね。

19日、東京工業大学の新入学生1100名に講演をさせていただいたときに、講演が終わり、質問も時間切れで閉じた後、ステージまで上がってきて質問をしてくれた学生が何人かありました。その一人が
「あと3日の命だと話されたじゃないですかァ、それは地球最後の日までのカウントダウンみたいなものですよね、そんな貴重な時間を自分のしたいことのために使わずに、私たちの講義のために使うというのはどういう気持ちですか」と尋ねました。
私は「自分がこれまで60年生きてきて、今考えていることを若い君たちに話ができたことは、自分のまとめみたいなもので、話できたこと、君たちが聞いてくれたこと、とても光栄に思います」と心から答えました。質問してくれたことがうれしかったですね。

そんなカッコウつけて、結局生きてるじゃないか、と笑われるかもしれません。
いえね、決して心配してもらおうとしたわけでも、物語を作ろうとしたわけでもありません。
本当に不思議なことに、20代のころからなぜかそんな予感があったのは確かです。
そのころは60歳はまだまだ先のことで、漠然と考えていただけでしたが、50歳を過ぎ、あと1年、あと半年、最後のお盆、最後の正月、あと1ヶ月、あと1週間、と迫ってくると、実に深刻になりました。
そして昨日最後の日を向かえ、最後のお話を、ある意味命がけでさせていただくことができました。
終わって、大変疲れましたが、充実感はありました。
楽しい人生だったと心から思いました。
思いがけず、お寺ではケーキを準備されていて、ささやかな誕生日をしていただきました。感激でした。
その後、ホテルに入って、最後の時間を静かに迎えようと思っていましたが、30分を前に眠ってしまい、今朝目が覚めた、という展開でした。

外は晴れています。
一度終わった人生がまた新たに動き出しました。
私の仮想寿命、最後の日予測につき合わせてしまってお騒がせしたかもしれません。
でも、私にとっては真剣でした。
そしてこの体験をしたことで、いつかやってくるその日の予習ができたと思います。
医師から宣告される前に、自ら余命を想定することはできます。
その実験だったように思います。

”その日”は私たちに間違いなくやってきます。
それは突然で、今その時だと自覚しないままに訪れる場合も、宣告されてジワジワと迫ってくるその日を迎える場合ももあるでしょう。
予習することはできます。
それは、悲観的でも、お遊びでもありません。
死の現実を肌で感じることで、人生をよりよく、充実して生きるための一つの方法です。
一度想定してみたらどうでしょう。お勧めいたします。


今週はここまで。また来週お立ち寄りください。


三ちゃんのサンデーサンサンラジオ55

2016年05月15日 06時15分30秒 | サンサンラジオ
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三ちゃんの、サンデーサンサンラジオ!

今週もはじまりましたサンデーサンサンラジオ。
お相手は、いつもの三ちゃんこと三部和尚です。

今週は台湾よりお送りします。
何しに来ているのかというと、教区寺院の研修旅行です。
お付き合いも必要ですから。
12日に入国して今日には帰国です。
訪れたのは、台湾最古の寺と言われる龍山寺、曹洞宗寺院の東和禅寺、臨済宗寺院の臨済寺、観音信仰の普済寺などです。

台湾に来たのは2回目で、1回目は1999年に起こった台湾台中地震の支援だったので、その時は全く観光をする機会がありませんでした。
今回は研修旅行といっても観光もあり、故宮博物館や総統府、紙のランタンを上げる天燈上げ、映画「千と千尋の神隠し」のモデルになったと言われる九フンなどなど、実質三日間の旅行としては内容が多すぎて、とても忙しい旅でした。

ただ、東和禅寺では、同じ曹洞宗の皆さんということで記念品をいただいたり、臨済宗寺でも普段進入禁止の本堂にも入れてくれてお参りをさせてくれたりと、お坊さんの特権のような待遇もありました。

この間心配された不幸の連絡もなく無事に予定通り帰国できそうです。
明日はそのまま東京の会議で、怒濤の5月はもう少し続きます。


それでは今週はここまで、また来週お立ち寄りください。


三ちゃんのサンデーサンサンラジオ54

2016年05月08日 08時18分39秒 | サンサンラジオ
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三ちゃんの、サンデーサンサンラジオ!

今週もはじまりましたサンデーサンサンラジオ。
お相手は、いつもの三ちゃんこと三部和尚です。

今週は石巻からお送りします。
6日から石巻に来ています。11日までいます。
何しに来ているのかというと、曹洞宗の事業です。
前にここでも話しましたが、曹洞宗東北管区教化センターというのがありまして、その40周年記念事業の企画を依頼されたのは2年前になります。
色々とアイデアを出しあった結果、東北の事業を震災を離れては考えられないということで、東北の心を一つにして被災地に寄り添う事業ができないものかと考えました。
そして、提案させていただいたのが、東北各地のお坊さんが被災地を慰霊して歩く慰霊行脚でした。
それが採用され機関決定して、「祈りの道」というタイトルがつきました。
その行脚が、いよいよ6日から始まり、北は宮古市から、南は南相馬市から、今現在歩いていて、今日は三日目となりました。
私は企画委員から実行委員となり、全体の進捗把握と何か事故あった際のバックアップとして石巻に待機している、というわけです。
毎日北と南から、一日に何度か連絡や報告があり、順調に進んでいること、ちょっとした問題点などが上がってきます。
トイレをお借りしたコンビニから差し入れをいただいたとか、道端で手を合わせてくれた方から浄財をいただいたとか、ありがたい報告もあります。
予定していなかった方々が慰霊に参加してくれたりと、歩くごとに心が寄せ集まってくるという状態になってきました。

行脚者は、恐山で採火した灯火と、善宝寺で吸水した浄水、それに両大本山の禅師様が揮毫されたお札を持ってリレー形式でつないでいます。
最終日には、南三陸町からと、塩釜から船に乗って、船上からも慰霊する計画です。
天候が心配されますが、何とか無事に石巻まで到着することを祈るばかりです。




三ちゃんのサンデーサンサンラジオ53

2016年05月01日 05時37分41秒 | サンサンラジオ
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三ちゃんの、サンデーサンサンラジオ!

今週もはじまりましたサンデーサンサンラジオ。
お相手は、いつもの三ちゃんこと三部和尚です。

5月に入りました。
世間ではいわゆるゴールデンウィークの真っ直中。
我が家でも、娘たちもやってきて賑やかに過ごしています。
今年は、暦の関係で、長い人では10連休の人もあるとか。
月のうちの三分の一も休んで給料がもらえるのはうらやましい感じもします。
お寺は連休ならぬ連勤。毎日お仕事が入っています。
以前は一年間の法事がこの連休から埋まっていくような状態で、毎日すごい数のお務めがあったものです。
都会に出ていた人々も多く故郷に帰ってくるので、その間に法事をやろうというような感じでした。
ところがここ最近は、連休といえども故郷には帰らず、どこかに出かける若い家族が優先となり、法事は二の次となってしまった感があります。

ま、5月の連休はそれもいいと思いますが、8月のお盆も連休と受けとめて、家を空けて外に遊びに出かけていくのはいただけません。
お盆は先祖様が帰ってきて、その先祖様に家族がみんな顔を見せて安心してもらう行事なのであって、そのためにまとまった休みもとれるようになっているわけで、いわゆる連休とは違います。

若い人が中心で、親やお年寄りの意見を聞かず、子どもたちの用事を優先するという社会はいかがなものかと思います。
伝統や文化、宗教というものは、先祖から子孫、親から子へと受け継がれていくもので、その逆はまずないでしょう。
伝統、文化、宗教のない国、社会は根無し草のようなものです。
根無し草の国民はやがて心の不安定を兆すと思われます。もう既にそうなっているのか。
経済優先の社会は、根無し草の国民をつくる素地かもしれません。

経済よりも親を大切にする国。当たり前すぎてこんな文言を口にするのも恥ずかしいような感じですが、でも、もしかしたらそう思っていない人が多くいそうなので、あえて口幅ったくも言わなきゃならないと思うのです。
親よりも経済が大切にされる社会は狂った社会です。
親ばかりでなく人の命を大切に思えない人は、結局自分の命も大切にできない、されない人だと思うので、やがては苦しみの方向に向かっていくでしょう。究極幸せにはなれません。

経済活動のために親子の関係、親族のつながり、故郷が犠牲になるのであれば、それは破滅への道だと強く思います。

ゴールデンウィーク、家族で遊びに行くのもいいですが、親を独りぼっちにして寂しい思いをさせないようにしてもらいたいなと思うところです。


それでは今週はここまで。また来週お立ち寄りください。