なあむ

やどかり和尚の考えたこと

サンサンラジオ218 七夕の祈り

2019年07月07日 04時38分30秒 | サンサンラジオ
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三ちゃんの、サンデーサンサンラジオ
今週もはじまりましたサンデーサンサンラジオ、第218回。
お相手は、いつもの三ちゃんこと三部和尚です。

7月7日、日曜日。

7月7日ということは、今日は七夕ということですか?
昔、七夕というのは子どもたちが集まって賑やかにやるとても大きな行事だったように記憶しています。
ハロウィンだの恵方巻だの経済活動のための行事ではなく、子供の成長や願いのこもった祈りの行事だったでしょう。
民族古来の文化や習慣を大事にしないことはアイデンティティの喪失となり、自分はいったい誰かという人間の根本的な基盤が不安定になるに違いないと危惧するところです。
待ちに待ってたはずの七夕が、あれ?今日?というような状態ではいけませんね。

1日月曜日の「こころのセミナー」について少し報告しておきたいと思います。
山形の千歳不動産が毎年1回行っているセミナーで、今年で31回目になります。
一人の講師が3年間務めて、その人が次の講師を紹介していくという方法で続いています。
うまい方法ですね。主催者は講師選びの苦労がありません。
ということで、今回最終3回目の講演でした。
申込数がすごいみたいです。
350名の定員に、何と470名の申し込みがあったようです。
私の回から毎年申し込みが減ったらどうしようと思っていましたが、その報告を聞いて胸をなでおろしました。
100名ほどはお断りしたとのことでしたが、当日予約なしで会場に来る人もいるようで、予定した椅子を増やして結果として380名を超える方が座られたようです。
スタッフも含めると400名近くが聴いてくれたことになりありがたいことでした。
で、次の講師の紹介ですが、ご本人の了解を得て恐山院代南直哉老師を紹介させていただきました。
彼の信者というか熱烈なファンは全国にたくさんいるので、来年の申込者は更に増えるだろうと予想されますが、それは私の責任ではないので何とかしてもらいましょう。

さて、先週少し予告した本の紹介をしたいと思います。
中野信子『脳科学から見た「祈り」』です。
先週の日本香道の調査からの関連で読んだものです。
ちょっと長いですがその一部を紹介してみます。

人間の共感力の、脳における土台となるのは「ミラーニューロン」という神経細胞です。この細胞はその名のとおり、まるで自分が鏡であるかのごとく、相手の行動が我が身に起きたかのように発火します。たとえば、相手がケガをして痛みに苦しんでいたなら、それを見ている自分も脳内でミラーニューロンが発火して痛みを共有するのです。これが、脳科学から見た「同苦」だと言えます。
脳内にミラーニューロンによる「共感システム」があるからこそ、利他の働きかけをした相手がよい方向に変わったとき、我がことのように喜びと感じられるのです。
「我がことのように」とは、けっしてたんなる比喩ではありません。「相手を助けたい」と真剣に思って利他行をしたとき、脳内のミラーニューロンは活発に活動していると考えられます。そのことで、相手と自分はいわば”脳内で一体化”します。だからこそ、相手が苦しみや悲しみから蘇生したときには、まさに自らの喜びとして感じられるのです。

他の幸せを祈ることが自分の幸せとなる、ということを脳科学で証明する内容です。興味深いですね。
七夕の夜、星に何を祈りますか。
誰かの幸せを祈ることで、ほんわかした幸せ感を味わってみたらどうでしょう。

今週はここまで。また来週お立ち寄りください。

※おことわり
このブログは、ラジオ放送という体裁にするため毎回曲の紹介をしていました。そのほとんどが中島みゆきでしたが、その歌詞を転載することが著作権侵害にあたるということで、ブログ管理者から公開が停止されてきました。ということで、私としては寂しい限りですが、今後、曲紹介は取りやめといたします。