なあむ

やどかり和尚の考えたこと

免停 2

2012年04月22日 16時35分15秒 | 免停

大学入学して1年間は池袋に住んでいました。短大を卒業した姉と入れ替わりなので姉が住んでいた池袋になったのでした。

学内で見かけた女性の後を何となくついていくと、小田急線の経堂で降りたので、2年目は経堂に引っ越すことにしました。

池袋と違って清楚で、静かで気品があって、やっぱり自分は世田谷に住むべきだと思いました。

焼き肉屋の2階を改造したアパートに引っ越して、毎日焼き肉の匂いをかぎながら過ごしました。

焼き肉屋の目の前の京風小料理屋に「アルバイト募集」の張り紙を見て飛び込みました。

小料理屋といっても、ママ(暗がりで見ると鬼瓦のような顔で恐かった)が一人で切り盛りをするカウンター数席と小さな座敷だけのこぢんまりした店です。

バイトは自分一人だけで、鍵を預かって早めに店に入り、掃除をしたりぬかみそをかき混ぜたり、営業中は洗い物をする程度の気楽なバイトでした。

何よりも食事代が浮くことが利点でした。

いいこともありました。

何とリリーが来店したのです。「私は泣いています」のあのリリーです。

酒とタバコで声をつぶしたという噂を聞いていました。

ドキドキしながら見ていると、最初にビールを飲み、その後日本酒、ワインと噂に違わぬ酒豪で、タバコはハイライトを長いパイプに差して吸っていました。何とカッコイイ。

やっぱり経堂は自分が住むべき町だとひとり頷きました。

これから話す本題は、その店に関わることなのですが、また前置きが長くなりました。

続きは次回に。


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