Fsの独り言・つぶやき

1951年生。2012年3月定年、仕事を退く。俳句、写真、美術館巡り、クラシック音楽等自由気儘に綴る。労組退職者会役員。

酒井抱一「秋草鶉図」

2020年11月13日 21時51分33秒 | 芸術作品鑑賞・博物館・講座・音楽会等

 酒井抱一の作品が見たくなって、山種美術館で購入した「琳派と秋の彩り」(2015年)展の図録をめくってみた。秋の植物と月を配した作品が3点あるが、「秋草鶉図」に当時は一番惹かれた。黒く変色した月はもともと銀であったために黒く変色している。銀の色を想像しながら見ると、描かれた秋草が浮き上がってくるのではないかと思う。
 制作年は特定できていないようだ。秋草の根元に身を寄せる鶉も印象的である。鶉が夜に活動するのか、わからないが、銀の月に照らされる鶉のぬくもりと毛並みが、秋の草草に溶け込んでいるように伝わってくる。

 東京国立博物館にある、「夏秋草図屏風」が有名で私も気に入っているが、この作品もまた忘れがたい。

 



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2 コメント

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Unknown (ベルベル)
2021-11-17 14:17:08
初めまして。好きな秋草鶉図を検索していて拝読しました。
一点気になったのでコメント失礼します。
月ですが銀ではなく、始めから黒く塗ったと考えられているようです。他を明るく月を黒くし、明暗を反転させ夜を表現したなんて、酒井抱一は凄いと思います。
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ベルベル様 (Fs)
2021-11-17 18:06:18
ご訪問ありがとうございます。
銀箔ではなく初めから黒ですか。
私にはちょっと興覚めなお話しですね。
こんど山種美術館に行きましたら、学芸員の方に確認したいと思います。
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