Fsの独り言・つぶやき

1951年生。2012年3月定年、仕事を退く。俳句、写真、美術館巡り、クラシック音楽等自由気儘に綴る。労組退職者会役員。

台風過ぐ

2019年08月16日 21時42分20秒 | 俳句・短歌・詩等関連

 朝起き抜けの頃に風が一番強かったようだ。7時に瞬間最大風速が19.7mと表示されている。寝た頃の1時前後がもっとも強いかと思ったが、違ったようだ。
 ただし終日風が強く、今も風が唸っている。夜になると風の音が強く聞こえてくるのかもしれない。

 台風は関東地方では時々強い雨と昨晩からの強い風をもたらしたが、それほどひどい状況ではなかった。台風10号は温帯低気圧に変り、北海道をうかがっているようだ。

★虹たちて草山赫っと颱風過       飯田蛇笏
★颱風のこころ支ふべき灯を点ず     加藤楸邨
★台風や四肢いきいきと雨合羽      草間時彦

 第3句、私は定年前は災害対策の第一線の職場であった。台風が来そうな時はあらかじめ待機態勢がとられ、土嚢を作ったり、作業をする職員などは事前の見回りや、水か出そうな地点に土嚢を配布したりする。作業用機械の点検などもする。
 実際に風雨が強くなる頃には職種に関係なく、雨合羽を来て、安全長靴を履き、それぞれ現場に出て行く。いくら慣れていても、またそれほどの被害が想定されていなくても、現場に向かう直前というのは緊張するものである。「いきいきと」という表現では喜んで出動していく姿も創造されるが、同時に緊張しながら車に乗り込む一瞬を思い浮かべた。
 冠水個所で詰まった道路上の集水桝を探したり、通行止めの看板を風に煽られながら設置したり、作業は膨大である。出動時は力は漲っていても、帰庁時は疲労困憊である。自分の歳を考えさせられながら、いつの間にか、60歳近くなってしまっていた。
 私は地元からの電話を受けるのも仕事の一環であったが、つい作業に出てしまっていた。災害時というのは言い方が悪いが、「血沸き、肉躍る」場面でもあった。



最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。