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Fsの独り言・つぶやき

1951年生。2012年3月定年、仕事を退く。俳句、写真、美術館巡り、クラシック音楽等自由気儘に綴る。労組退職者会役員。

モーツアルトの室内楽に至福の時

2022年11月12日 20時53分25秒 | 芸術作品鑑賞・博物館・講座・音楽会等



 久しぶりに室内楽をコンサート会場ではなく、サロン形式の狭い空間で楽しんだ。ピアノとヴァイオリン、チェロのデュエットとトリオ。「神奈川フィルハーモニー団員によるアール・ド・ヴィーヴルかながわ」の演奏。
 デュエットは「サロメ」(北井康一作曲)と「ヴァイオリンソナタK.454」(モーツアルト)。休憩後のトリオは「お江戸日本橋」(北井康一編曲)と「ピアノトリオK.548」(モーツアルト)。
 この音楽界は実は、私の中・高の同窓生である北井康一氏の「横浜市西区薬剤師会会長就任記念」と銘打って行われた。「コロナ禍でも、生の音楽を届けたい!」という氏の思いが詰まっている。音楽にまつわるさまざまな活躍を続けている氏に敬意を評さなくてはならない。
 高校卒業後は付き合いがほとんどなかった。原因は私が同窓生とは同じ市役所に採用された5人ほどを除いてほとんど行き来をしていなかったからであるが、1990年代頃に同窓会に初めて顔を出した時に再会したのではないだろうか。違っていたらゴメンナサイである。
 私は北井氏とは違って、クラシック音楽の能力も熱意も、また音楽で広範囲で活躍したいという意欲もセンスも甲斐性もない。高校を卒業して3年目にはヴァイオリンをやめてしまった。すべてのジャンルの音楽そのものからも遠ざかった。楽典の教科書も廃棄した。ただし聴くことだけは木綿糸1本程度に細々と続けた。特に30代後半から50歳前までは、あまりの忙しさの中で、わずかな時間を割いて聴くことすらままならなくなり、退職したら存分に聴きたいと念じて、たくさんのCDをは購入してきた。大編成の管弦楽から次第に室内楽に好みが変わってきて、今に至っている。
 普段は室内楽を音楽会場で聴くときは、何十メートルも離れたところに座って、数百人の聴衆の一人として聴く。本日のように十数人の中の一人として目と鼻の先でヴァイオリンの音を聴くのはとても嬉しいものである。
 チェロなどは指板を押さえるときの指の音が聞こえるような位置で聴く音楽は、何ものにも代えがたい至福の時である。不思議なもので、もう50年以上ヴァイオリンも弓も持ったことはないが、自然と右手が弓の上下の動きを追っていた。左指は到底無理であったが。

 今回はヴァイオリンもチェロも聴きごたえ十分であったが、私はピアノの演奏者の隅々まで行き届いた丁寧な演奏に脱帽した。とても優れた演奏であったと思う。
 いい時間を過ごすことが出来て、北井氏に感謝である。

 



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