神坂雪佳(1866-1942)の作品に初めて接した。印象としては、図案家・デザイナーとしての作品が優れていると感じた。
陶器の図案が魅力的であった。
神坂雪佳の図案による河村蜻山が作成した「四季草花絵替扇面向付十口」(大正年間)は魅力的である。この器などに盛り付けられた料理を味わってみたいし、手にもってじっくりと眺めてみたいものである。
これらは色合いは派手ではなく、深みのある色合いが心を落ち着けてくれそうである。
絵画作品もデザイン性が前面に押し出されているので、鑑賞する人の気持ちにぴったりはまるものとそうでないものがあり、作品ごとにこのみがかなり分かれそうな気がした。
私が気に入ったものは、「四季草花図屏風」(大正末~昭和初期)、「四季草花図」(大正期)、「立葵図」(大正末~昭和初期)の3点。
花弁や葉に類型化され過ぎたような感じもしないではないが、あふれるような色彩と、構図の巧みさが魅力的であると感じた。
さらに描かれていない空間の処理などは光琳の特徴と思うが、雪佳の場合は描かれた空間の充実によりエネルギーが込められていると感じた。植物が密生した空間の処理が巧みである。
悪く言えば、「白梅図」は描かれていない空間に広がりを想像できなかった。「杜若図屏風」は描かれた空間が広すぎると感じた。
有名な作品といわれる「金魚玉図」は、「琳派に見られる大胆な構図様式とユーモアも確かに受け継いで」いる、と解説されていた。「釣り忍をあしらい、表装は葦簀に見立てる」などについては、とても面白いと感じた。肝心の金魚玉の度肝を抜く表現は、デザインとしては面白いのだろうが、奇をてらい過ぎていると思われた。
金魚もこんな風には写されたくなかったと同情する。
かねてより愛してやまない「狗児」の本物を見たくて行きましたが、それ以外の雪佳デザインの工芸品などもたいへん見ごたえがありました💖✨雪佳の屏風とかけじくがある部屋で雪佳の文机を使ってお手紙をしたためたら、どんなにすばらしい文章が書けるか?✨とうっとりいたしましたよ⤴️✨
パナソニック美術館もとなりが旧停車場だったりしてステキなところにあるな🎵と、ワクワクしました✨(しかし、ふと横を見ると中抜きで有名な会社の巨大なビルがあり。。チッって思いました~🌀)クリンより🍀
貴ブログも拝見しております。
「狗児」のファイルを購入しました。かわいいですね。私はカタツムリが気に入りました。背後の茶の狗も控えめで好みです。
陶器は素晴らしいですね。ぬくもりを感じました。
鉄道開業150年、訪れた方も多かったのでしょうね。私は一昨年くらいに一度旧停車場を見てきました。「中抜き」の巨大ビルは気がつきませんでした。
コメントありがとうございました。