午後は、「定家明月記私抄(正編)」(堀田善衛)を読む。本日中は無理だが間もなく読み終え「(続編)」になる見込み。
堀田善衛は「方丈記私記」では自身の戦争体験を語ることを主眼としていたが、この「明月記私抄」では、俊成の息子にして歌の家「御子左家」の存続に苦労する定家とその時代を、定家自身への現代の視線で鋭く批判することも併せて、語っている。
「ゴヤ」ではゴヤを語りながら、当時のスペインの社会と政治、さらにはゴヤをもするどく批判していく。
いづれも堀田善衛ならではの歴史の語り口なのであろう。この語り口を充分に味わいながら、読み進めている。
これより夕食の時間まではちょっと趣向を変えて、読みかけの「百年戦争」(中公新書)を手にとることにした。