『二百三高地』(1980)
監督:舛田利雄
出演:仲代達矢、あおい輝彦、丹波哲郎、夏目雅子、新沼謙治、永島敏行、森繁久彌、天知茂、神山繁、三船敏郎 ほか
▼trailer
▼story
朝鮮半島侵略をめぐってロシアと衝突した日本。戦争回避の伊藤博文に対して児玉源太郎は
「勝算はないが、このままではロシアに攻められる。引き分けに持ち込んで講和に持ち込むしか日本の生き残る道はない。
私も命を賭けて指揮をとる。もちろん伊藤さんにも死んでもらわなければなりません」と早期決戦を必死に訴え、
御前会議で明治天皇から許可が下りる。
陸軍司令官に乃木希典が命ぜられ、旅順陥落作戦を指揮するも、世界一と言われた何重もの要塞を築いたロシアの前にして次々と隊全滅の報せが届く。
苦戦にあえぐ中でロシアのバルチック艦隊が日本目指して出港した報せに焦る軍内でも衝突が絶えない。
二百三高地攻撃に切り替え、内地から大砲を18門運び、地下を掘り、決死の闘いの末ついに日本軍が勝利。
それと同時に日本海大海戦も勝利へとつなぎ、国民は祝勝に湧いた。
その後、明治天皇の前で報告書を読む乃木は、息子2人を含む無数の失われた命を思いむせび泣く。
「まんが日本の歴史」で読んだ時はあっさり占拠して勝利に湧く民衆の様子が描かれていたけど、
こうして映画で観てみると、中将のセリフにあるとおり、「前線で戦う兵士たちには軍規も軍旗もへったくれもなく、
生きるか死ぬかどちらかだ」という悲惨な状況で、戦闘のみならず、ロシアの極寒、飢えも同様に過酷だったことが分かる。
ラスト、明治天皇を前に報告した乃木が体を大きく震わせて、ついには膝をついて号泣する仲代達矢の演技も壮絶。
戦況不利の際は「降板して責任を取れ!
」と自宅の窓を投石で割られ、勝利した後はバンザイと賞賛された。
明治天皇崩御の後に妻と自刃して後を追った、乃木の人生もまた壮絶だった。
途中、画面が真っ暗になって、さだまさしが絶唱する♪防人の詩 の歌詞のテロップだけが流れる演出にはびっくり。
「海は死にますか 山は死にますか 春は死にますか 私の大切な故郷もみんな 逝ってしまいますか」
予告編にも1コーラスたっぷり使われてたりして、全面的に押し出すものすごい勢い。
愛する男が無事帰ってくることだけを祈り、婚約者として待つと決心した明治の女役に夏目雅子。
魂を貫くような真剣な眼差しで訴える姿も、戦死した婚約者のために校庭で号泣する姿もなんとも美しく心を打つ。
神田のニコライ堂でロシア人司祭によってロシア語講座が開かれていたシーンもあった。
刀で斬り合う時代劇の戦よりもさらに、銃撃戦、大砲などの容赦ない近代の戦争は観ていてココロがすさんでくる。
体調のいい時をみはからって、週末に1本観るのがやっとだ。。
監督:舛田利雄
出演:仲代達矢、あおい輝彦、丹波哲郎、夏目雅子、新沼謙治、永島敏行、森繁久彌、天知茂、神山繁、三船敏郎 ほか
▼trailer
▼story
朝鮮半島侵略をめぐってロシアと衝突した日本。戦争回避の伊藤博文に対して児玉源太郎は
「勝算はないが、このままではロシアに攻められる。引き分けに持ち込んで講和に持ち込むしか日本の生き残る道はない。
私も命を賭けて指揮をとる。もちろん伊藤さんにも死んでもらわなければなりません」と早期決戦を必死に訴え、
御前会議で明治天皇から許可が下りる。
陸軍司令官に乃木希典が命ぜられ、旅順陥落作戦を指揮するも、世界一と言われた何重もの要塞を築いたロシアの前にして次々と隊全滅の報せが届く。
苦戦にあえぐ中でロシアのバルチック艦隊が日本目指して出港した報せに焦る軍内でも衝突が絶えない。
二百三高地攻撃に切り替え、内地から大砲を18門運び、地下を掘り、決死の闘いの末ついに日本軍が勝利。
それと同時に日本海大海戦も勝利へとつなぎ、国民は祝勝に湧いた。
その後、明治天皇の前で報告書を読む乃木は、息子2人を含む無数の失われた命を思いむせび泣く。
「まんが日本の歴史」で読んだ時はあっさり占拠して勝利に湧く民衆の様子が描かれていたけど、
こうして映画で観てみると、中将のセリフにあるとおり、「前線で戦う兵士たちには軍規も軍旗もへったくれもなく、
生きるか死ぬかどちらかだ」という悲惨な状況で、戦闘のみならず、ロシアの極寒、飢えも同様に過酷だったことが分かる。
ラスト、明治天皇を前に報告した乃木が体を大きく震わせて、ついには膝をついて号泣する仲代達矢の演技も壮絶。
戦況不利の際は「降板して責任を取れ!
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_ikari.gif)
明治天皇崩御の後に妻と自刃して後を追った、乃木の人生もまた壮絶だった。
途中、画面が真っ暗になって、さだまさしが絶唱する♪防人の詩 の歌詞のテロップだけが流れる演出にはびっくり。
「海は死にますか 山は死にますか 春は死にますか 私の大切な故郷もみんな 逝ってしまいますか」
予告編にも1コーラスたっぷり使われてたりして、全面的に押し出すものすごい勢い。
愛する男が無事帰ってくることだけを祈り、婚約者として待つと決心した明治の女役に夏目雅子。
魂を貫くような真剣な眼差しで訴える姿も、戦死した婚約者のために校庭で号泣する姿もなんとも美しく心を打つ。
神田のニコライ堂でロシア人司祭によってロシア語講座が開かれていたシーンもあった。
刀で斬り合う時代劇の戦よりもさらに、銃撃戦、大砲などの容赦ない近代の戦争は観ていてココロがすさんでくる。
体調のいい時をみはからって、週末に1本観るのがやっとだ。。