メランコリア

メランコリアの国にようこそ。
ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

初詣

2011-01-03 20:08:17 | 日記
母親がまた野菜やらを送ってきてくれて、サトイモや、カボチャを煮たり、
ブロッコリーとキノコを炒めたり。桜餅も美味しかったv
お礼の電話をするたびに「帰ってこないから食べ物が余って・・・」と聞かされるのが心苦しい

昼からは近くのお寺さんへ初詣に行ってきた。
毎年、少しズラしてお参りに行ってたから知らなかったけど、三が日中はけっこうな賑わい!
自動車は通行止めで、自転車も降りて引っ張っていった上に、ちょっと離れた公園にとめなければならず、
わざわざこんな混んでるところに来なきゃよかったとちょっと後悔

おみくじは「末吉」。次第によくなるって言葉を頂いてほっ
(母親が今朝読んだ占いによれば、今日の双子座は「運動不足を解消しろ」て書いてあったらしいが

普段はまったく見かけない出店までたくさん出ていて、イカの丸焼きにかなり惹かれたけどガマン

休みもなんだかんだであと1日。家にいる1週間てほんと短く感じる
まあ、今週は3日出れば、また3連休があるけどねv

仕事後だと疲れてなかなか観れなかった長編映画を好きなだけじっくり観れるのは単純に嬉しい



追。こんなの発見
会話する猫



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『ハサミ男』(2005)

2011-01-03 19:45:24 | 映画
『ハサミ男』(2005)
監督:池田敏春 原作:殊能将之
出演:豊川悦司、麻生久美子、阿部寛、樋口浩二、斎藤歩、阪田瑞穂、石丸謙二郎、小野みゆき、二木てるみ、寺田農 ほか

麻生久美子出演作品をチェック中。これだけ無表情が様になる女優も貴重だな。
原作は賞もとったみたいだけど、やっぱり映画と細部は異なっているんだろうか?
何度も無茶な自殺を図る知夏が吐くシーンが何度もあってげんなりしたが
それ以外は心理学要素もあって好きなミステリーではある(『シックスセンス』的なトリックはすぐに分かる。
阿部寛が出てくるとつい上田を連想してしまうが、今回はシリアスな役に徹していた(そりゃそーだ


story
成績優秀、容姿端麗な女子高生がノドにハサミを突きたてられて殺される事件が相次ぎ、
マスコミは「ハサミ男」として騒ぎ立てる。
やったのは、出版社でバイトする知夏と、謎の男・安永。

知夏が会社のPCをハッキングして情報を得て、次のターゲット樽宮由紀子をチェックしていると、
ハサミを刺された死体として目撃し、同じく通りかかった金持ちのぼんぼん日高と共に事情聴取を受ける。
万一持ち物を調べられると困ると思い現場に捨てたハサミが第2の凶器として発見される。

犯罪心理分析官・堀之内が事件を担当し、物怖じしない目黒西署刑事課の刑事・磯部がパートナーとして抜擢される。
最初の2人の被害者のハサミと樽宮由紀子を殺したハサミの研ぎ具合が違うため真犯人の存在が疑われる。
知夏と安永も独自に調べ始める。男関係が派手だった樽宮由紀子と最後に一緒に食事をしていた中年男性は誰なのか?


悲惨な過去があるとは言え、実際殺人を犯した犯人がまったく見逃されるというのはどうなんだろ?
多重人格者が犯罪を犯すってゆう題材は、これまでもいろいろあったね。
自分のココロが本当に壊れてしまう前に、別の人格を作って自らを守る。
本当に外国語を話したり、声音もまったく別人になったりするから、人の脳&能力ってフシギだなって思う。
ヒトにとっては見えている世界がホンモノだと認識するから、当人にとってみたら現実と幻影、どちらもホンモノなんだ。


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『僧正』チェーホフ/作

2011-01-03 19:36:41 | 
『僧正』(未知谷)
アントン・P・チェーホフ/作 ドミトリー・テーレホフ/絵 中村喜和/訳

僧正の元へ8年ぶりに母親が訪ねてきてくれて感激する。
僧正の妹の婿が風邪で急逝したため、妹とその娘カーチャが困窮している事情を聞いて、
「なんとかしよう」と涙を流して約束するが、僧正もまた病に罹っていた。

走馬灯のごとく昔の思い出が甦り、出世した希望に溢れた若者だったのに、
病を得てからすっかり弱ってしまった僧正は、母親までが身分を考慮してよそよそしい態度で接することが耐えられない。

復活祭の前日、僧正はとうとう40代の若さであっけなくこの世を去ってしまう。
老母は田舎に帰り、「わたしには僧正にまでなった息子がいる」と周りに話すが誰も信じはしなかった。


チェーホフは、実際、老婆がそう言っているのを耳にしてこの物語りを書いたという。
訳者の解説にもある通り、どんな偶然か、チェーホフ自身もまた結核によって44歳で他界してしまった。

宗教に疎い日本では、僧正という身分がどれだけ格式高く、権威あるものか想像出来ない。
虫のしらせとも言うべく、母親が会いに来たのに、まともに親子の会話も出来ない
彼の絶望的な孤独感がひしひし伝わってくる。
どれほど権力者で、毎日の食べ物に困らない立場にあっても、それが生き地獄のような場合もあるんだ。

病身の僧正に対して世話人が「胸と背中にロウソクの脂を塗るといい」と言うセリフがあるが、どんな効能があるんだろ???
その時代ごとに効くと言われている最良の治療法が、後世にはバカバカしいものだったりする。
だから医療って胡散臭くてキライ。病気になったら医者に頼るほかないからなおのこと。



p.34
「そして今、自分が病に倒れてみると、面会人に頼みこまれたり、泣きつかれたりしてきたことすべての空しさやつまらなさ加減が痛切に感じられた。およそ物事に対する世間の理解のなさと小心さがいまいましかった。」


殷々と=大きな音が鳴り響くさま。「雷鳴が―ととどろく」

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