メランコリア

メランコリアの国にようこそ。
ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

notes and movies(1995.9~ part1)

2013-05-10 15:16:54 | notes and movies
過去のノートにある映画感想メモシリーズ。
今回はちょっとくすんだピンク色のノートからご紹介。
まだまだクラシックコメディ映画を漁りつつ、『X-FILES』にハマったらしいw

  

photo1:『X-FILES』は1話ごとに1ページ感想を書いてたのか 我ながらほんと記録魔だな
photo2:大好きなジャック・レモン出演作の中でも、これはほんとに掘り出し物v
photo3:初めて家族で外国旅行に行った。最初は香港・マカオの旅の記録もあり。

若かりし頃のメモなので、不適切な表現、勘違い等はお詫び申し上げます/謝罪
なお、あらすじはなるべく省略しています。

いきなり『X-FILES』シリーズからスタート。2010年に観残していた話をラストまで観てから、
また最初の1話目をまた振り返ったりしたっけ。
観直したのは「SEASON6」からだから、きっとどこかで途切れてるんだろうな



『X-FILES FIRST SEASON』
監督:クリス・カーターほか 出演:デイヴィッド・ドゥカヴニー、ジリアン・アンダーソン ほか

【PILOT FILE No.00 序章】
これが今話題のシリーズ。ちょうど作品途中にシリーズ通しての説明が入ってる。
UFOから心霊、人体発火等々、興味津々のミステリーばかり。
この間まで噂の的だったミステリーサークルってのもあったけど、確かに科学で解明されていないことはたくさんある。
身近でも写真や本、テレビで扱ったり、情報としてはあるけれど、どこか虚構として楽しみ、
現実かどうかなんて真剣に考える人は少ない。それを深く掘り下げるのが、このドラマ。
実際存在するファイルとそこに書かれた報告書に基づいて半ばドキュメンタリー調なのがショッキング。
その上、まだFBIにも隠されている事実があるという。
ここまで言われたら、もしかしたら本当に・・・と超常現象熱はさらに高まるだろう

そのシリーズ第1弾は宇宙人の誘拐説。モルダーとスカリーも光を見て、
その9分間が失われるという時間喪失の体験をする。'92の事件。
うーん、ゾッとするね。でもミステリーも理由が分かれば謎でなくなる。
科学の発達で、かなり昔の謎も今や常識ってのが人の文明の歴史の歩み。
このシリーズでとりあげる超常現象も百年後か1年後かには常識の仲間入りするのもあるかも知れない。
そんなアメイジングストーリー的要素もするけど、今作はファンタジー色を一切排して、リアルに徹しているのが怖い。

【FILE No.01 DEEP THROAT】
どうでもいいけど、せっかく真に迫った映像を観ていても、新作情報が入っちゃうと台無し
1本目の2作目を観て大体の傾向が見えてきた。
つまり、ファイルを追う2人のFBI捜査官はいくつも事件を追うけれども、どれも解決できない。
いってみればファイルが実際あっても登場人物はドラマの進行役でしかない。
これらファイルの事件は未解決だから、どれも全てラストは未解決の報告とならざるを得ない。
ファイルの謎を謎として確認するに終わっても仕方がないってこと。
でも最後の12巻目は何か分かるらしい。軍関連だと軍が捜査をストップさせるし、その他は政治家が邪魔するし、
これじゃどんなにモルダーが熱心に追っても可能性は期待できない。

この後も続々と奇怪な事件が目白押し!こんなに話題になっちゃって、製作自体に圧力はかからなかったのかしら?
軍の最上層部でもマスコミの大きな影響力には勝てない。
もしかすると、これで一般的な理解をうながそうとする逆の手も考えられるけど。

【FILE No.02 SQUEEZE】
今度のもかなり異常だぞ。一応犯人は捕らえたけど、とても同じ人間とは思えない。
スピルバーグやR.コーマン、その他怪奇小説家や、映画監督は、こういう各地で起きている怪事件を基に
インスピレーションを駆り立てられたっていう場合もあるんじゃないかな?
今作は「警備システムをどんなにハイテク化しても彼には通じないんだ」てゆうモルダーのセリフで結論付けられている。
ユージン役の俳優は自分で演じててもきっと気味悪くなったんじゃないかって思うほどハマってた。

【FILE No.03 CONDOIT 導管】
いやはやもう午前3時。なんだかんだ言いつつもうハマっちゃってるよ、この世界に
小さい時から大好きだったのよね。世界の7不思議だとか超常現象とか。
これはまた第三次接近遭遇の話。まるでスピルバーグの『未知との遭遇』。
特にアメリカの田舎で多いこのようなUFOがらみの誘拐事件。
本当だとするなら宇宙人はよっぽど地球の人間をテストしてみたいらしい。
こんなに長い期間かけて、大勢、それも1人を何度も調べなくちゃならないなんて。
UFOの技術はすごいけど案外慎重なのか?トロいのか?存在を徐々に浸透させたいのか???

【FILE No.08 SPACE】
「Xファイルはどの巻から見てもお楽しみいただけます」という親切な提案を信じて、
3、4巻がレンタル中だったから、とりあえず5、6巻を先に見てる。
ドラマ作品の後にこれを見るとずいぶん趣向が違くて、だんだん背筋が薄ら寒くなってくるなあ。
今回も宇宙人について。巨額がかかっている宇宙開発の裏にもいろんな事が隠されているよう
地球内でも遭遇するんだから外で会わないという可能性はないからね。
やっと宇宙に飛び出して周囲を見に行動し始めたら、もうこんな事件に。
宇宙人には地球にあまり友好的でないのもいるらしい。

もし人面ガス?が宇宙の何者かの仕業ならどうして妨害したんだろう。
宇宙に出てきちゃいけないって警告?たしかにロケットや衛星を飛ばしすぎて、宇宙環境にも良くないだろうけど。
まだ歴史は始まったばかりだからね。人間の好奇心を抑えることは容易じゃない。

【FILE No.09 FALLEN ANGEL】
それでどうしたんだっけ?別のお笑い番組を見ちゃったらすっかり印象なくなっちゃった
それにしても今回の事件はもっと曖昧でなんだかよく分からん。
ここまでトラブルを起こして完全にマークされてもいいはずのモルダーが自由に調査できるのも彼のおかげ?
でもアメリカじゃ情報を公開する権利がちゃんとある。こうゆう民間人のフリークには凄いのがいるからね。
彼はどこへ運ばれたのか、戻ってこれないのか?UFOフリークでもこの扱い方はあんまりじゃないか。

【FILE No.10 EVE】
昼間見ると不気味さが半減しちゃうけど、この話もかなりスキャンダルになり得る。
ソ連が始めた実験で「超人間」を造るため遺伝子操作していたって
アメリカもすぐに始めて彼らをアダムとイヴって名付け、隔離しているという。
染色体が増える分、IQ、運動能力は上がるが、精神異常を起こす確率も上がる。
これは比較の問題で、周りが超人間ばかりなら摩擦も生まれないだろうけど、
同じクローン人間の遺伝子学教授、エール大学をトップで卒業したのに、自分らは造られたのだと恨みを抱いている。
完璧なはずのクローン人間もただの殺人鬼になってしまう。人間って科学が進歩しても変わらず殺しあう運命のようだな。
彼らが地球の発展にもし貢献してくれるなら、この世はもっとよくなるかな?それとも専制政治になるのかな?

【FILE No.11 FIRE】
さて、そろそろモルダーかスカリーの恋物語が出てきてもよさそうだと思っていたところにモルダーの学生時代のマドンナが登場。
でも依然として2人の間は仕事関係。じゃなきゃ『ブルームーン』みたくロマンティックコメディになっちゃうもんね
これだけの炎を生み出せるなんて『スキャナーズ』の世界。人間にそんな能力が持ち得るか?
これは突然変異なんかじゃ説明がつかない。
でも、実際ニュースで人体からの自然発火が話題になったのを聞いたことがある気がする。
メタンとかは含まれているけど、人間の体は70%が水。やっぱり自然に燃えるなんてちょっと考えられないなあ。

【FILE No.04 THE JERSEY DEVIL】
これならあり得るでしょ。「アメリカにはいない」なんて、アメリカほど広けりゃ何がいてもフシギじゃないんじゃない。
原人っていっても骨格は現代人と同じだし、山奥とかで暮らしている人種みたいなものでしょ?
ヒマラヤの雪男(ビッグフット)ってのもあるし。
アラスカに頭皮が残っているらしいけど、頭の皮をとられちゃった雪男がそれからどうしたのかずっと気になってるんだ

動物学者の言うセリフが今作のポイント。
「人は古代から破壊的で凶暴な動物だった。繁殖欲が強く、他の動物を絶滅へと追い詰めてゆく。
 異星人でも来ない限り、人間は生物界のトップに立っているんだ」
脳がいくら発達しても平和や自然とのバランスがとれないようじゃ未来は暗いね。
原人の子どもが岩陰に隠れているというシーンで今作は終わっている。
母も子もすっかり俳優顔で全然リアルじゃないけど、せめて人肉は遠慮してもらいたい
レンタルの都合上3、4巻が5、6巻の後になった。
ここではスカリーがちょっと女性に目覚めて?バツイチ男とデートするってのが入ってるけど、モルダーは大して気にしていない様子。
モルダーと原人との恋ってのもイケると思ったけどねw

【FILE No.05 SHADOWS】
これは宜保愛子さんの管轄だ。
人が何か気がかりを持って死んだり、意思に反して殺されたりしたらその魂はさまよって
現世の人にコンタクトをとろうとする。それが霊だとすると、人の輪廻転生説はどうなるのか?
100年前の霊がまだ出てたら、死んでもその人のままそこいらに漂ってるってことだよね
スカリーが言う通り「現世だけでたくさんよ」っていうのも一理あり。

危機から救ってくれるこんなに頼りになるボディガードなら嬉しいけど、
姿が見えないから四六時中見られてても分からないのは困るな
でも普通の写真なら影としか見えないものでもコンピュータにかけて画質を上げると霊までクッキリ見えちゃう技術ってのは驚いた。
ポルターガイストの悪戯による事件の例はいたるところにたくさんあるけど、
死んだ数だけの魂が漂っていたら、きっと今ごろはすごく混雑して問題が起きていることだろう

【FILE No.06 GHOST IN THE MACHINE】
このアイデアはもう『タワー』等でハリウッドに使われてるよね。
最新作にも電気にゴーストが入り込んで殺人を犯すってのが公開されるところだし。
これだけ機械化されて全てが電気で動いている私たちの生活で、電気に問題が起きて、
それ自体意思を持ったら、本当に人類の存続を脅かされるかも。
SFのロボットが人間狩りする『ターミネーター』や、キューブリックの『2001年宇宙の旅』のハルみたい。
人間が造ったものだから凶暴性が乗り移ってるのかも。すべての知的生命体には自己防衛本能があるか、ごもっとも。
こうゆうのにすぐに飛びつくアメリカ軍のほうがよっぽど怖い。
電気に勝つにはどうすればいいか。電気の届かない砂漠か山中で原始的生活に戻るしかないんじゃない?

【FILE No.09 ICE】
さて、今度は『遊星からの物体X』かな。ハリウッド映画がXファイルを使っているのか、
この番組が今までの焼き直しをしているのか。今作は隕石がらみのサナダ虫か、あるかもね。
事実、隕石は落ちてくる。地球外生物で得たいの知れない危ない寄生虫がいたっておかしくない。
こうして見てみると私たちって人間同士でさえ信じられないばかりか、とんでもなく危険な場所に生きてるんだね。
今まで何もなかったのが奇跡に思えてくる。
凍った隕石の中にはまだいるかも知れないの?私たちが生きている間はそのまま冷凍保存しておいてね。
空の上には、もっといい訪問者はいないのか?話の分かりそうな方は?

最初の事件の始まりと、音楽、モルダー、スカリーの登場ってパターンがつかめてきた。


TRUST NO ONE.

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notes and movies(1995.9~ part2)

2013-05-10 15:16:53 | notes and movies
過去のノートにある映画感想メモシリーズ。
part1からのつづき。
若かりし頃のメモなので、不適切な表現、勘違い等はお詫び申し上げます/謝罪
なお、あらすじはなるべく省略しています。


『X-FILES FIRST SEASON』
監督:クリス・カーターほか 出演:デイヴィッド・ドゥカヴニー、ジリアン・アンダーソン ほか



【FILE No.12 BEYOND THE SEA】
やっぱシリーズものは最初から順番通り観るべき。それでなかったら人物の微妙な変化が見えてこないもの。
今まで超常現象はモルダーの独壇場で、スカリーは現実派に徹してきたけど、
この話ではさすがのスカリーも信念を曲げざるを得ないような現象を目のあたりにするという面白いくだり。

ダナ・スカリーの父は彼女が医師になる道を望んで、FBIになるのは反対だったらしい。
死刑囚役の男優は『地下室の悪夢』他B級ホラー等で見かける彼。目の危なさがこうゆう役になじんじゃうんだね
スカリーが『羊たちの沈黙』のJ.フォスターに見えるほど雰囲気が似てた。
この男なら未解決のお蔵入り事件をすべて解決してもらったほうがよっぽどいい償いになるだろうに、そういうワケにはいかないんだ。

【FILE No.13 GENDER BENDER】
いやはや最後の結末のつけ方はビックリしたのなんの クエーカー教徒をマネた宇宙人が人間とのセックスにハマるって
こりゃブッ飛んだ飛躍! 彼らの本当の姿を見たら、相手も見つけられなかったかも。タコやイモリ系のよくSFにあるやつ。
いくらなんでも突然変異でも人間技じゃ目の前で女から男に変わったりは不可能。
じゃ、宇宙人は雌雄自由なわけ? 地球にも両性具有の生物は存在するけど。
「禁断の果実をかじったらやめられなくなった」って宇宙人が言ったかどうかは知らないけど、これは本音か?
「地球の男に飽きた」のはピンクレディで、同じ状況が宇宙のどこかで起きたのか?w
バーで軽いナンパを楽しんでいる連中は気をつけたほうがいいかも。特徴のない顔で、手に触ると電流が走るようだったら。

【FILE No.14 LAZARUS】
相変わらず人気のあるこのシリーズで今回レンタルできたのは1本だけ。吹き替えで妥協したくないもんね。
1~7、8~12巻と発売された後半にいよいよ突入。
書店ではこの番組関連のノベライズ(あくまでファイルの存在以外はフィクション)の他にも犯罪心理学の本がズラリ。
これって『羊たちの沈黙』が火種なのか?

今話では体と魂は分離可能だってことだよね。体を動かすのは脳で、意識や記憶もそこにあるのに
浮遊してフワフワ移動することができるなんて、体は魂の一時的な箱でしかないみたい。
フシギだなあ、他の動物もそうなのかなあ? 魂が霊と同じなら、写真に写るのは本人の顔をしてるから、
魂ってやつは火の玉になったり、もとの体になったり、自在に変形できるてこと?
最初からフワフワの状態で生まれてくれば病気で苦しむこともないし、死ぬこともないのにね。
最初に有機体で生まれてくるってけっこう不便なシステムだ。

【FILE No.15 YOUNG AT HEART】
まさに今秋公開の『ダイハード3』やらの新作情報で本編の記憶が薄らいじゃった
「早老病」なんて病気にはビックリした。映像の中の老人の顔をした少女は本物だろうか?
いまだ解明されていない病気がたくさんあるんだね。
単に若さが細胞内の物質の作用や遺伝子の再生の問題なら、人々が求め続けてやまない「永遠の若さ」を保つ方法の発見も
SF小説ではなくなる日が来るかも知れない?
その宇宙開発より魅力的な研究にアメリカ政府が飛びついているとしても不思議じゃないけど、
一体こんな秘密の計画や隠し事をいくつ持っているのかな、上のヒトたちは

【FILE No.16 E.B.E】
さてレンタルの都合で9、10の前に11巻を見ちゃった後だけど、
モルダーとスカリーは次第にのっぴきならないところまできてしまったようだ
この番組自体どこまでが本物の情報に基づいているか、どれが作者らの作った虚構かハッキリせず、鵜呑みにするのは危険。
でもこうして公開されている限り、どこかで起こっていてもフシギじゃない話。
UFOはもう歴史が古いし、半信半疑、信じていない人も多いけど、みんなある程度の心の準備があるはずで、
まだ真実は伏せられ続けなければならないのか?今作では今まで謎でも信用できた男さえ怪しく感じられる。

それにしてもその宇宙人会議に米・独・ロ・仏が出席して、なぜ日本人がいない?信用がない?
それとも固い老人の頭じゃついてゆけないから? UFO談義でも仲間外れか?
あんなマニアック集団がいるのもスゴイな。ケネディ暗殺者と話したとか、世界最大の悪の組織はCIAだとか、
それをテレビでゆっちゃうのもスゴイし、本当かなあ?
E.B.Eは地球外生物関連のマニアでは有名な雑誌の名前らしい。

【FILE No.17 MIRACLE MAN】
シリーズものはどんどん見進んでいく期待と興奮が味わえる代わりに、見終わっちゃう時のなんとも大きな喪失感が来るんだよね。
これだけ反響があれば、どこかからの圧力がないかぎり、続シリーズが作られてもいいと思うけど。

人間の体は電磁波で動いている、か。「人の信じる力が奇跡を生むんだ」それは信じるな。
まだまだ人の体、そこから生み出される力にさえ科学で説明できない事がたっくさん詰まっている。
人自体がミステリーなんだよね。地球人だって他の星の住民からすれば解明できないことがたくさんある宇宙人だもの。
奇跡の伝道師といえば、元祖キリストのほかに、世界に無数に存在する。信じがたい儀式を持つ集団もいるし、
中にはパワーを操る人もいて、ほとんどはただ人の心を操って利用するだけの人もいる。
それで病や不安から立ち直れたなら奇跡を起こしたには違いない。
なにかちょっとしたキッカケがあれば、みんな信じることで奇跡が起こせるんだ。

【FILE No.18 SHAPES】
もうそろそろこの口笛みたいなテーマ曲やら、ラストの“I made this!”っていう男の子のハツラツした声なんかともお別れか。
今回は1946年フーパー長官が作成し始めた記念すべきファイル第1号からの事件で狼男。または『キャットピープル』そのまんま。
Xファイルの話がほとんど他の小説や映画に登場しているのは偶然? この事件などはファイルに記録される前から起こっているもの。
改めてファイルを読まなくても事件の大半は私たちも知っていること。
そしたらフランケンシュタインや、吸血鬼も人の恐怖心が造り出したモンスターというだけじゃなくて存在し得るってこと?

インディオ系の警官はよく同系の警官役で出る俳優だった。たしか、コメディ。
まずいなあ、こういう作品には無名俳優を使うほうが真実味が出るのに。
インディアン風の俳優ってなかなかいないんだね。本当にみんなまだああいう雰囲気なのかしら?
自らの文化を自然のまま受け継いでいるんだろうけど、近親結婚とかにはならないのかな?
アメリカでも隔離した生活を送っているようだし。
オオカミに育てられた子供の話は聞いたことあるけど、人とオオカミの子なら狼人間になる可能性はあるかも?
モルダーやスカリー役の俳優も長くて変な?セリフを覚えるのは大変だろうね

【FILE No.19 DARKNESS FALLS】
今作は得体の知れない昆虫の、思わずその辺がモゾモゾ痒くなってきそうな話
モルダー説だと、虫が入り込んだ樹輪の年に火山の多いこの地方に大規模な噴火があり、
多量の放射能を浴びた新種の虫が大発生して卵を産み、冬眠していたのを人が木を切ったことで水分を求めて人を襲ったってこと。

それかも地球外の星に住んでいた虫が隕石で落ちてきたのかもよ。野人同様、モルダーにはこういうほうが合ってるw
普通どんな生物も特に昆虫は光を求めて寄ってくるけど、そうでない夜行性のも確かにいる。
いまいましい蚊とかゴキブリ、ミミズ、明るい所には顔を出さずにひっそりしていて夜出てきて人に迷惑をかけるようなやつ
勿論みんな共存しているんだから文句は言えないけど、恐竜よりも昔からいたという昆虫類は私は大の苦手
まだまだアマゾン奥地とかにも図鑑にないワケのわかんない生物や昆虫がいるんだろうね。
'70年代に盛んに作られたパニック映画の世界だ。あんなモゾモゾ集団に覆われてマユの材料にゃなりたかないものだ。

【FILE No.20 TOOMS】
またまたレンタルの都合で9、10の前に11巻を見る。シリーズもいよいよクライマックスに向けて動いている重みが感じられる。
今作はNo.02の続編で、例の捕まったユージンが5人目の犠牲者を求めて外界に放たれることから事件が再び起こる。
ボランティアやホスピタリティ精神は素晴らしいけど、こんないかにも危ない顔して新聞で巣を作っているような
連続殺人容疑者を一緒に住まわせるなんて信じがたい肝の持ち主/驚
3日も寝ていないモルダーを心配するスカリー。スカリーの将来のキャリアを心配するモルダー。
「私は自分の将来より、あなたのほうが心配」「ここで紅茶があれば、恋の始まりなんだが」
上司もなんだかんだで信じているんだな。蓑虫を見て「僕たちも変わったんだな」とつぶやくモルダー。
やっとこさ2人の間に何か温かい感情が生まれるけど、手放しじゃ喜べないのがフィクション。
このままハッピーエンドになるなんて虫が良すぎるもの。

【FILE No.21 BONE AGAIN】
人の誰かを愛する気持や憎む気持ってそれほど強いのかなあ? 他人の体に死んだ魂がのり移って操れるほどに。
大勢の人間が地球上でこれからも生きていく限り、こういう怨恨がらみの殺し合いは絶えることがないんじゃないのか?
輪廻転生といっても恨みから復讐の鬼となって生まれ変わるのはいただけない。
生まれ変わるなら少しばかり成長してなくちゃ。人に生まれるかぎり、完璧に生きれるとはいかないと思うけど。

【FILE No.22 ROLAND】
いよいよ最終巻。でもこのNo.22はまだ他のと同じファイル事件のみ追っている。
今作は双子の間で交わされるテレパシー。これもたくさんの事例があってフシギな現象だよね。
モルダーいわく家族間は特に交信が通じやすいとか。ましてや同じ子宮内にいた一卵性双生児はとくに、
どちらかが他方を制圧してしまうことがあるという。これはそんなストーリー。
知的障害者の中には、ある一部の機能が以上に発達するという事例もあり、“House of cards”みたいな映画もある。
その大半は無意識にものすごい計算や記憶力等を働かせる。脳こそ最もフシギな物体だよな。

さて、みなさま覚悟はよろしいでしょうか?

【FILE No.23(最終章)THE ERLENMEYER FLASIC】
原作:クリス・カーター
んーちょっと裏切られた気がするなあ! これじゃ最初の謎に逆戻りだ。
まあ、作品の性質上、仕方ないといっちゃそれまでだけど。この作者ってどんな人かな?
番組や資料集めにだって圧力はかかったはず。彼自身UFOフリークなのか?
モルダーのラストのセリフ通り「僕は諦めない。そこに真実がある限り」ってところか。
彼の妹の行方だってひき延ばしていて結局分からずじまい。
全ての証拠品は、アメリカ国防総省の倉庫にいっしょくたに眠ってるってワケ。
あんな宇宙人のホルマリン漬けやら何やら、いつまで隠しておくつもりなのか?

モルダーとスカリーは上層部から転属命令を受ける。でもモルダーは諦めないという。
FBIの権力は使えなくても、フリーク集団みたいに情報通になることは出来るっていってたものね。
このシリーズ果してこのままで終わらせちゃうのかしら? やっと彼らは実在するってところまで来たのに。
タコ宇宙人じゃなく、同じ人間の形なのがフシギだけど。『Visiter』みたく中はトカゲみたいとか???
それにしても国家機密を守るために目撃者を皆事故にみたてて殺すなんて本当なら信じがたいことだ。
なら国防とはどういう意味を指すんだろう?
世界30カ国ほどに放映されて大反響を呼んだこのシリーズ熱風はこれでおさまりはしないだろう。


THE TRUTH IS OUT THERE.

コメント (2)

notes and movies(1995.9~ part3)

2013-05-10 15:16:52 | notes and movies
過去のノートにある映画感想メモシリーズ。
part2からのつづき。
若かりし頃のメモなので、不適切な表現、勘違い等はお詫び申し上げます/謝罪
なお、あらすじはなるべく省略しています。


『プロデューサーズ』(1968)

監督・脚本:メル・ブルックス 出演:ゼロ・モステル、ジーン・ワイルダー ほか
これぞメル・ブルックス大先生のあっけらかん豪華ハリウッド式コメディの世界。
しばらく新しい作品にお目にかかってなかったから嬉しいかぎり。初監督作なのかな?
オスカーを受賞したんだよね。脚本賞。ノリまくって、パワーがみなぎってる。舞台にも合うんじゃないかな?
なんといっても主演のゼロとジーンがイイ。太って金作りに賭けてる落ち目のプロデューサーと、
なぜか幼児期のまま情緒が止まったような会計士。子どもの頃から愛用のタオルを肌身離さず持っていて、
人に取られるとヒスを起こす。始終通してハイテンションに叫んでる彼らと、思いっきりオカマちゃんの演出家、
LSDってそのまんまの名前の完全にイッちゃってる主演俳優のサイケデリックな歌♪Power of Love
Love & Peace の時代だからねえ。それにしてもブルックスはナチを徹底的におちょくって、平和主義者なんだよね。
ヒトラーがトロンボーン!を吹いて、スラングで喋ったり、
「俺たちはドイツ人だって?!じゃあドイツを攻められないじゃないか!」なんてセリフまである。
いやはやこのいきさつは全くコメディのフィクションとは言えないみたいね。
なんと、今作でワイルダーはオスカーにノミネートされてる!


『おかしな夫婦』(1969)
監督:アーサー・ヒラー 脚本:ニール・サイモン 音楽:クインシー・ジョーンズ
出演:ジャック・レモン、サンディ・デニス、サンディ・バロン ほか
ほんと『大災難』の上をいく運の悪さ。観るほうはあらかじめ予定の時間にはどれも間に合わないってことを
念頭に置いておかないと彼らのストレスがそのまま伝わってきちゃって笑えなくなっちゃう
N.Y.みたいな大都会ならどれもかなりあり得ることばかりだもの。胃潰瘍持ちじゃなくてもこりゃ限界だわ。
S.マーティンのキレ方よりはノーマルだけど、レモンのせっかち男とデニスのおっとり奥さんの組み合わせのバランスも活きてる。
結婚指輪を落として「這い回ってでも探すから、あなたは行ってもいいわよ」ってゆうのも可笑しい。


『STIR CRAZY』(1980)
監督:シドニー・パトラー 出演:ジーン・ワイルダー、リチャード・プライア、ジョージ・スタンフォード・ブラウン ほか
stir=jail の俗語だそうだ。無実の罪で投獄された2人の男が自由になるまでの話。
ワイルダーのunusualなキャラと、プライヤのうろたえぶりが楽しい。
今作の成功でこのカップリングは他にも作られたみたい。
「N.サイモン脚本の映画にも出たんだ」なんて楽屋オチもイイ
脱獄した罪はなしになるのか?って疑問が残るけど、とにかく州の境界線を越えちゃえばいいんだよね、アメリカって。
映画だと罪人の脱獄まで立派なエンタテイメントになっちゃうから怖い。一方で過剰な暴力、酷い刑務所環境を取り上げている。
といっても犯罪の数が減らないんだもの。
互いにひとつのズボンを履いてて「片足の感覚がなくなってる!」てギャグも笑える。


『お熱いのがお好き』(1959)

製作・監督:ビリー・ワイルダー 出演:マリリン・モンロー、トニー・カーティス、ジャック・レモン ほか
これは文句なし面白い。トニーとレモンのコンビもバツグン。性格付けも構成もナイス。
それに脂のノリきったマリリン(当時33歳。役では24歳だけど不自然じゃない)の魅力もタップリ
有名なブブッディドゥ の歌も入っている。彼女の凄さはどんな小さなセクシー演技もすべて計算されているところにある。
哀しみのバラードを歌う声のビブラートも聴けるし。
このガマ口のオヤジは作品を持ち上げてくれる。
そしてレモン モノクロと映画のマジックで2人ともそれなりに女性らしく見えるからフシギ。
あれで誰にもバレなかったんだからもっとフシギ
『笑う映画』で言ってたタンゴを踊っててバラがダフネからひょいとオヤジの口に移ったり、
上がっていった男2人がすぐ下がってきたエレベータでは女になってたりの飛躍の数々が笑える。


『ミナ』(1993)

監督:マルティーヌ・デュゴウソン 出演:ロマーヌ・ボーランジェ ほか

「なぜ画家が死ぬと作品が売れるようになるか、人は皆死ぬと知っているからだ」

寂しい。寂しいなあ。笑いもあるし、新感覚にあふれた、まさに私たちの等身大を描いた女性監督ならではなんだけど。
「美しい友情」なんてジャケにコピーを書いた人、ちょっと違うと思うな。
これを観たら、友情が残酷で嘘っぱちで期待できないって思ってしまう。
それでも一人じゃ生きてゆけず、自分だけで輪を作って踊る人は孤独のために弱り、死んでしまうものなのか?
冒頭のセリフ「結婚しない者は人間じゃない」そこまで言うか!?
ラストのF.カフカ「僕は犬になりたい」
男は手足をついて走り出したってゆうのはいかにも彼らしい言葉だけど直接作品とは結びつかない。
なんだかジャニス・イアンの♪17歳 が流れてきそう。
実際、作品中にもフランスの女性歌手が18歳の初恋を歌う歌がキーとなって何度も流れる。
コンプレックスを抱えて、若さを持て余し、互いに慰めあい、傷を舐めあいながらあがいている。
美しくなきゃ幸せになれないなんて! 女の人生って何なのかしら?
母と娘の関係、これもかなり複雑なんだな。自分よりもっと幸せになってほしい。
でも、言う通りにならない子との間に深い溝が出来てしまう。そして問題は繰り返されていく


『黄金狂時代』(1925)
監督・脚本・音楽・出演:チャーリー・チャップリン 出演:ジョージア・ヘール、マック・スウェイン ほか
数々の名シーンを含んだチャップリン作品。ヒロインは彼の妻じゃなかったっけ?
彼女と会えない寂しいシーンにあのパンのダンスがある。
すごい強風で家が飛ばされて崖にひっかかってる!どこまで特撮なのか目を見張るハラハラシーン。
チャーリーのナレーションで他の出演者、女性の分までもセリフを言っているというフシギな作り方。
笑ったのはダンス中、ズボンが下がっちゃって、身近にあるヒモでくくったはいいが、
それは犬につないであったっていうのに大笑い。
ダンスにひきずり回されて迷惑そうな犬の表情がなんともいえない


『給料日』(1922)
製作・監督・脚本・音楽・出演:チャーリー・チャップリン 出演:フィリス・アレン、エドナ・パーヴィアンス、シドニー・チャップリン ほか
たった22分の中にもギャグがたっくさん詰まっている今作。
レンガを放り投げては階上のチャーリーが見事なポーズで受け取るシーンや、
エレベータが上がったり下がったりで、いろんな食べものがお弁当のないチャーリーのもとに届けられるとか。
貧乏に苦しんだ時代があった彼の作品には食べものへの強い執着がある。
とにかくたいへんな1日だったこと!


『モダン・タイムス』(1936)
監督・脚本・音楽・出演:チャーリー・チャップリン 出演:ポーレット・ゴダード、ヘンリー・バーグマン ほか

「人間が機械化されることに反対し、個人の幸福を求める物語りである」

という口上の通り、何もかもオートメーションになって、機械に振り回される人間、
そしてチャップリン作品を通じて訴えられる人々の慢性的貧困、失業者問題をとことん追及した作品。
ヒロイン役は当時共演から結婚に発展したポーレット。
美しい容姿で貧困の狂気をチャーリーと共に演じている「永遠のtrump」のパートナーといったところ。
ラスト、手をつないで未来の幸福に向けて歩いてゆく後ろ姿は私生活にも通じていそうだ。
こうなるとチャーリーの伝記も気になってくる。

チャーリーが歌うなんて、キートンが笑うシーンと同じく本当に貴重で珍しいシーン
でも音楽もいつも自分で作っているようだし、歌もうまい!?
デパートでのローラースケートで穴に落ちそうで落ちない妙技は、
前作で、杖を通気口の網について、はまりそうではまらないってシーン等に通じる。
本人が知らないところで起きている災難ってギャグは面白い。


『あなただけ今晩は』(1963)

監督:ビリー・ワイルダー 出演:ジャック・レモンシャーリー・マクレーン、ハーシェル・バナディ ほか
これは文句なく面白い。レモン、マクレーンコンビで再度共演させたワイルダー作品の味わいを存分に楽しめる。
ストーリーももちろん、ギャグがたっくさん詰まった豪華版。最初から終わりまでたっぷり楽しめる逸品。
ワイルダーの粋なストーリーに、マクレーンのキュートなコケティッシュさと、レモンのコメディ演技、
それぞれの個性がほどよくミックスされた大人のコメディ。


『シリアル・ママ』(1994)
監督:ジョン・ウォーターズ 出演:キャスリーン・ターナー ほか
ちょっと待った、これって実話? それともキツイジョーク?
フィクションでもノンフィクションでも今作は笑えるけど、もし本当なら世の中狂ってる!
“Natural born killers”の世界じゃない? 確かに殺してやりたくなる奴は多いけど、本当に殺っちゃったら犯罪だよ
それならせめて殺す前に本人に理由を言ってあげれば改心したかも!? しないか? 完璧な人なんかいないもの。
このアドレナリン放出量と速さはやっぱ普通じゃない。

久々ターナーの活躍で映画としては娯楽性が高くて、いかにも現代風刺コメディのノリなんだけど、
彼女もここまであっけらかんと演じることに多少、微妙な迷いが生じただろうね。
とにかく被害者にはまだ賠償金は払われてないそうで一応無実となったワケだし、
作品は主婦が殺していくシーンそのまんまだけど真実は犯人のみぞ知る。

主婦感覚の犯罪ばかりだから、どうなるってものでもないけど、すべては人のモラルの問題。
さて罰するとしたらどっちなのか。モラルや常識、法や規則を守らず横柄に生きている連中か?
天に代わって罰したママか!?このキレ具合といい、怪事件としてXファイル行きかもよ
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notes and movies(1995.9~ part4)

2013-05-10 15:16:51 | notes and movies
過去のノートにある映画感想メモシリーズ。
part3からのつづき。
若かりし頃のメモなので、不適切な表現、勘違い等はお詫び申し上げます/謝罪
なお、あらすじはなるべく省略しています。


『見ざる聞かざる目撃者』(1989)
監督:アーサー・ヒラー 出演:ジーン・ワイルダー、リチャード・プライア ほか
ワイルダー×プライアコンビで'76に撮った『大陸横断超特急』、'80『スター・クレイジー』、
そして3作目のこれで合わせて2億5千万ドルを稼いだとか!?
そのベストマッチのコンビが視覚・聴覚障害者を演じて事件に巻き込まれるコメディ。
障害者をネタにここまであっけらかんと笑わせちゃう感覚はやっぱりアメリカだからかな。
「人生そんなに難しかないさ」彼みたいに明るく楽しく生きられたら、さぞ人生も面白いだろうけど。
人の会話は4文字悪態が好き放題出てくるオンパレード。


『ラブリー・オールドメン』(1933)
監督:ドナルド・ペトリー 出演:ジャック・レモン、ウォルター・マッソー、アン・マーガレット ほか
また1本クリスマスにぴったりのあったかくて楽しいコレクションが加わった。
雪深いワバシャの町に建つ家々。そこで暮らす老人たち。
一人暮らしではあるものの趣味や交流を持って、死ぬまで「生」を存分に楽しもうっていう精神は
若い私たちでもうらやましくなっちゃう。
そして、なんといってもレモンとマッソーの顔合わせは映画ファンにはたまらない企画
'60前後のコメディ名作で見せた面影が'90になってもそのまま窺えて、大活躍している様子は本当に嬉しくなる。

腐った魚攻撃や、隣りのテレビチャンネル変え攻撃はイケるw
「『危険な情事』みたいになったらおしまいだ・・・」なんてギャグは2人とも現代に生きてるんだなあ!と思わせるセリフ。
レモンのピアノ演奏もチラリ。でもヒゲなんか最初からなかったよ!
ラストにはレモンとマッソーのNG集というオマケ付き! セリフのとちりはマッソーのほうが多いみたいね
ベテラン2人の共演にさぞかし撮影中も楽しい雰囲気だったろうな。ぜひもっと現役活躍をお祈り申し上げます。


『ライフ・イン・ザ・シアター』(1993)
監督:グレゴリー・モシャー 出演:ジャック・レモン、マシュー・ブロデリック ほか
まったくお手上げだ。レモンファンとして、主演作に文句をつけるつもりなんて全然ないんだけど、
ブロデリックとの共演といい、ジャケの軽いノリといい、2人でボケとツッコミをテンポよく交わす
ハリウッドコメディを想像していた私としては・・・笑いも何も、セリフが一つも理解出来なかった
プロデューサー側の狙いは何だったんだろう??? ヒットを飛ばそうなんて期待はこれっぽっちも感じられない。

確かに舞台劇に向いている。舞台役者、舞台裏を描いたに違いないんだけど、
ブロデリックは完璧、映画かテレビ向き俳優で、作品中たくさんの芝居のセリフを言うシーンもテレビのノリ。
レモンは舞台経験も豊富だろう。どっちかと言えばスクリーン俳優のイメージだけど。
亡霊のようにくっついて芝居に浸かって、私生活も、喋る言葉もセリフで若手に逐一忠告し、
それでいて若さに嫉妬し、憧れている老役者。ただ「そうかい」「そうだね」とうなづき続ける若者。
演劇になじみのない人間には分からない。なぜ未だにシェイクスピアなのか?

ケネス・ブラナー演出ほど現代的なら感動するけど、2人の会話は特に劇中はトチリの連続。
これで名コンビ?!ギャグもなし。劇は一発本番だから当日の調子に左右されるし、ハプニングもあるんだろうね。
あんな小さなスペースで、オフ・オフ・オフ・ブロードウェイってところか?
小劇場の数だけ役者の浮き沈みのドラマがあるんだな。いつか本物の芝居を観てみよう。
そしたら今作ももう少し理解できるかも? 作者はそれを狙ったんだな。
映画館じゃなく舞台を観に来て、血と汗が通っている生の演技を観てほしいってことか。

筋書きがあってないようなもので難しい。
分からないなりにレモンの熱演、始終喋り続けるセリフの長さ、重みが感じられる。
でも、やっぱりコメディがいいな。『ミッシング』もオスカーをとったけど理解出来なかったっけ
でも、この年齢でジャケでも分かるとおりのセンスのいいスーツがピッタリ決まる
レモンのスリムなスタイルにはなにかヒミツがあるのかなあ?


『野性の夜に』(1992)

監督:シリル・コーラル 出演:ロマーヌ・ボーランジェ ほか

♪空のかなたで誰かが俺を待っている
 空のかなたで誰かが俺を探してる..

'93年にエイズで死去したコーラルが監督・脚本・音楽・主演を兼ねた自伝的小説を自ら映画化。
繰り返されるラストの曲SOMEONE フランス訛りの淡々としたこの歌と
どこまでも続く夕焼け空の雄大な雲の映像はなんて美しいんだろう。
コーラルが自らの生き様を遺したドキュメンタリーとも言える作品。

「僕は死ぬだろう。しかし先の事はどうでもいい。俺は今生きているのだから」
張り詰めきったテンションがほどけた瞬間、相手に「愛している」と伝え、何もない砂漠で獣のように吠える。
死の恐怖から解放され、今生きている素晴らしさを実感する崖っぷちのシーンから、渦を巻いて海に近付いてゆく映像もステキだ。
彼は自分の苦悩も何もかもカメラの前に曝け出して、今、生きている自分を永遠の映像として残す作業を完璧にやってのけた。
それも仏映の永遠のテーマである愛の追求をきちんと踏まえて。

しかしここまで見せられても私には何が本物の愛か、愛とは何かは分からない。
この2人のように、またすべての仏映のカップルみたいに「愛」自体何者か突き止める事自体ナンセンスにすら思えてくる。
「誰が感染(うつ)したのかは関係ない。相手のぼやけた顔がウイルスに見えるくらいだ」
彼らは人並み以上に「生」を愛し、「愛と優しさ」を欲する素晴らしい自由な人間なのに。

コーラルは、J.ユーグ・アングラードとR.ダウニー・Jr.を足したみたい。
ヒロインは、この間観た『ミナ』のボーランジェ。恋一筋、狂気に猛進してゆく熱演はアジャーニにも通じる。
ローラは孤独から逃げ、ジャンは死の恐怖から逃げたくて2人は出会って愛し合った気がする。
いずれにせよ、どんな形でも愛であることに変わりはない。
遠く離れてみないと真の価値や相手の必要性が見えてこないって悲しい事実だね。
でも彼女たちくらいに狂えるってことは、冷めた理論でのめりこめないタイプよりも、
より人間らしく生きているってことかもしれない。

本人が作品中に予言している通りに本作の翌年、作者は逝ってしまった。
エルヴェ・ギベールほか才能あふれるクリエイターらが自らゲイを名乗った上で、病と正面から向き合い、
日一日闘う様子を残し、人々に訴えかけている。彼らの叫びを聞き、私たちも一緒に向き合う時が来たんだ。
から来たなんていう原因も不可解な、人の愛情に巣食い、全世界を揺さぶろうとしているウイルスと、
愛自体、相手を独占・支配しようとするウイルスみたいだな。


チャップリン作品集Vol.1『キッド/のらくら』(1921)
監督・脚本・出演:チャールズ・チャップリン 解説:淀川長治
キッド
これはコメディというよりドラマ性が強い。笑わせるシーンは、チャーリーが天使の国の夢を見るくだりだけで、
主なテーマは、母子の愛と、浮浪者と子どもの愛。
やはりJ.クーガンの愛らしく達者な演技は、彼の登場だけで観客の涙を誘う。
『ライムライト』にも感じられる感動的なメロディが作品を装い盛り上げる。チャーリーは音楽も担当してるよね。
好んで取り上げている貧困と、その生活の中でも一生懸命生きていて楽しんでいる人々を
法律の下に引き裂こうとする体制への反抗の物語り。

のらくら
こちらはうって変わってギャグが詰まった楽しいコメディ。
浮浪者とマヌケな富豪の夫の2役を演じるチャーリーは、なんだか変装好きなP.セラーズを観ているよう。
それにしてもなかなかドタバタ演技が上手い鎧の中の代役は誰だったのか?
池に浮かんだ球を間違えて打とうとして落ちたり、チョビヒゲの代役もモノクロ映画のマジックだから通用するトリックなんだけどね。
もしセラーズがあの鎧を取るとしたら、自分の頭を壁にぶつけたりしても、なおヘーキな顔で挨拶なんかするかもw


『ザ・プレイヤー』(1991)
監督:ロバート・アルトマン 出演:ティム・ロビンス、グレタ・スカッキ ほか
映画業界ってここまで細分化しちゃってるのね。今年は映画生誕100周年記念
最初はストーリーを選び、俳優を決め、脚本家がセリフを決め、カメラマンはフィルムを回し
監督は指示し、プロデューサーは資金を集め、映画会社は広告する。
ハリウッドは、億、兆単位を扱うのがフツーになっちゃって1本の映画に数えきれない人間が関わってくる。
その1本になる前にも、これまた無数の消されたアイデアと人間たちがいる。

ティムは今作でまたまた名を上げたけど、彼が演じるプレイヤーは脚本家から1日に125本もの電話で話を聞き、
ヒットするか判断して年平均12本の契約で映画作りをスタートさせる。
サスペンス、サイコ、アクション、ハートウォーミング、そして性描写にハッピーエンディングは必須条件
今作を観ると1本1本観て感動しているのが何だか操られているだけに思えてくる
すべては金を生み出し、会社を存続させるため。アンチハリウッドとして、
アルトマンは今作にすべての愚痴や恨みつらみをぶっちゃけたってとこか
映画自体、映画業界をパロディ化している。

次から次へと出演するドル箱スターたち。ほんのカメオだからノーギャラで引き受けたのかもだけど、
一同にスケジュールを合わせるのも苦労だったろうね!
極めつけはB.ウィリスと、J.ロバーツ。ありそうでないハリウッドスターの初共演・・・の1カット。
『人々に夢を与える映画』か。実際与えてもらっているけど、作る側には汚い現実の毎日なんだなぁ

パーティにはJ.ゴールドブラムもいたな。映画のシーンにS.グレン他、名前だけでも
M.ライアン、G.ホーン、シュワちゃん、W.ライダーと大物揃い。
シェール、J.キューザックが数カット、そして私が今作を観た理由のジャック・レモンは、
セリフはないけどパーティで自慢のピアノを静かに奏でている
私が確認できたスターは20人弱か。60人も出てるのか!? 再チェックする気力はないけど。

今作自体も大成功を収め、まんまとカンヌ映画祭受賞っていうご褒美も。これだからやめられないのねw
ファンとしては真剣に作り上げて、人々にメッセージを訴えようとしているスタッフと俳優の存在、
映画の夢を信じ続けたい。私たちも映画はやめられないものなんだ。


『ネクロノミカン』(1993)
監督:金子修介 ほか 出演:ジェフリー・コムズ、ブルース・ペイン ほか
『死者の書(ネクロノミカン)』がアメリカの僧院にあると知った小説家は鍵を盗んで読み始めるという3つのオムニバス。
1.自分のせいで死なせたのに、この仕打ちは酷くないかい?
2.『Xファイル』でも使えそうなネタ。永遠の命が持てても太陽や人目を避けなきゃならないなんて無意味だねぇ。
この後も壮大なスプラッタは続く。死者の書を読み進めるごとに開いて行く戸が開き悪魔が目覚める。

とにかく今作をスクリーンで観たお客さんは、このブッ飛びワールドに顎が外れたんじゃなかろうか?
今やサイコホラーの時代。リアリティを持つ実際の事件を元にした話でゾッとさせる作品がメインで、
こうゆうネトネト&ドロドロな元祖スプラッタしたのは出てこなくなったものね。
必ず異教思想が絡んでるのが特徴的なんだけど、なんと日本人監督も参加しているからビックリ。
どれかは分からないけど、3作とも同レベルで、見劣りはしなかったなあ。
みんな、こうゆうグチャグチャクリーチャーが好きなんだねぇ
3国の合作で予算もしっかりオーバーしていそうな豪華版スプラッタ。


『THE GREAT RACE』(1965)

監督:ブレイク・エドワーズ 出演:ジャック・レモン、トニー・カーティス、ナタリー・ウッド、ピーター・フォーク ほか

「ローレル&ハーディに捧ぐ」

パリの街のような絵画によるフリップが粋。『ご婦人がた脱帽下さい』とのこと。
内容としては『80日間世界一周』のパロディってとこ。スラップスティックに徹しているのが嬉しい。
レモンファンには彼が大活躍するのは嬉しいけど、この極端なキャラはアニメのようだぞ。
トニーとの共演は、たしか『お熱いのがお好き』以来2度目。
今や絶滅したハリウッド2枚目スタイルを存分に発揮する彼と、バリバリの悪役に徹するレモンの対決
ウッドの歌声もあり、みんな若くて頑張ってたなあ!

レモンとボケ役フォークの細かいギャグがいろいろあるけど、ローレル&ハーディの絶妙なタイミングと同じようにはいかないな。
日本の時代劇にチャンバラが不可欠なように、向こうもフェンシングの決闘が必ずあるのね。
髪を黒く染めてヒゲをつけて、大声を張り上げてレモンもすっかり変装。
エドワーズ監督は役者に変装させて2役以上演らせるのが好きみたいw


『ひと嘘ツイたら億万長者』(1991)
監督:マウリス・フィリップス 出演:リチャード・プライヤ、ジーン・ワイルダー ほか
このコンビはサイコーだね 共演作は4度目かな? 当時ワイルダーは57歳!プライヤは51歳!
とは信じがたいくらい、2人共全然変わらないんだもの。
それから悪役にはあの『ブルックリン最終出口』で印象的だった男優も出ているんだけど、名前がわかんない。
最初TORI-STAR のペガサスが飛ぶシーンで「羽生えてるな」なんてコメントを付けてる丁寧さw
スタッフもキャストもバッチリ、ストーリーも文句なし笑えるコメディ。

病院仲間の面々も可笑しなのばっかりで、P.フォークの物まねは上手い。
彼と歯医者の男優もどこかで見た顔。おいしい役者が勢ぞろい。このコンビでもっと活躍して欲しいな。
それから濃い顔にオーバー気味の男優のわざとらしさはコメディに向いてるかも。もっと出て欲しい。
それにしても正装したワイルダーの髪はやっぱりモワモワのくせ毛のまんまなんだろうか???


『酒とバラの日々』(1962)

監督:ブレイク・エドワーズ 音楽:ヘンリー・マンシーニ
出演:ジャック・レモン、リー・レミック ほか
あのノー天気なスラップスティックコメディ『ピンクパンサー』シリーズを撮った同じ監督が
うって変わってシリアスな社会派問題作を見事に取り上げている。
同タイトルのテーマ曲はアカデミー主題歌賞を受賞。
最初に一度歌われるだけで、ラストは音楽を敢えて流さないことで、かえってリアリティを高める効果を出している。
主演の2人はオスカーにノミネート。受賞しなかったものの熱演が素晴らしい。

近年同じくアルコール中毒のテーマで『男が女を愛する時』も感動したが、ずいぶん前から深刻な問題としてあったんだ。
アル中の真の原因は未解決のまま、今作を観ると、それは人の心の中に潜む孤独感や挫折感を餌にいつしか体中を巣食う悪魔のようだ。
チョコレートやタバコでも同じこと。普段真面目で繊細な人ほど、些細なキッカケで誰にでも起こり得る。
表面は平凡で幸せそうな夫婦でも、世の中もっと複雑なんだなあ。

「形だけの冷たい家はもうイヤ。2人で昔に戻れたらやり直せる」
「君と僕と酒、三つ巴が昔の僕らの暮らしだ。誰のためでもあの日に帰りたくはない」

お酒が夫婦の間をとりもっていたなんて皮肉な話。他人同士、何十年も付き合うには何かが必要だろうけど、
お酒は手っ取り早いのかも。更生会の人々が皆すがるように煙草をふかしている様子が印象的。
生きていくには何でもいい、頼るものが必要なんだ。
キアスいわく「しらふだとあの近くで見た汚い海のように全てが薄汚く見える」

アル中は飲酒を助長させる物質が体内に増えるから、という説もあるが、
いずれにしても精神的な原因も深く関わっていることは間違いない。

気の滅入るテーマにも関わらず、J.レモンのセンスが最大限に出ていて、彼の魅力を存分に味わえる作品でもある。
シリアス演技は息を飲むほどの迫力で迫ってくるし、あかんべーしたり、酔ってガラス戸に思い切りぶつかったり、
奇妙なセクシーダンスもあり、笑って楽しめるシーンも多い。
ベッドでオールヌードまであって、当時の劇場公開時はボカシ抜きだったのかとビックリするシーンもある
なんといっても彼独特のセリフの言い回し、テンポが好きだなあ。くるくる変わる表情も観てて飽きないし。
当時37歳? 歩き方ひとつとっても若いエネルギーに満ちていて、やっぱり若さってステキだね。
特に燃えて打ち込める仕事があって、健康で、愛する人がいて・・・「人生咲いているうちが華よ」か。
何かの小説の一節なんだな、このタイトルって。

AからZまで図書館の本を読破していた彼女(一度やってみたい!
本の中の偉人たちが残したたくさんの名言は、結局ひとつも彼女の人生の役には立たなかったってワケね。
「人生経験がすべてだ」って言ったのは『ラブリーオールドマン』のあの父ちゃんが言ったセリフ。
それも一理ありだな。レモンがオスカーをとった『ミスター・ロバーツ』や『SAVE THE TIGAR』もぜひ観たい。


to be continued..

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