メランコリア

メランコリアの国にようこそ。
ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

『ナショナルジオグラフィック世界の国 ナイジェリア』(ほるぷ出版)

2015-12-09 12:13:52 | 
『ナショナルジオグラフィック世界の国 ナイジェリア』(ほるぷ出版)
ブリジット・ジャイルズ/著 ベンジャミン・アキントゥンデ・オイェタデ、マシューズ・A・オジョ/監修

『ナショナルジオグラフィック世界の国 アフガニスタン』(ほるぷ出版)

星野さんの書いた『ゴンベの森』は、ナイジェリアにあるのか/驚


【内容抜粋メモ】

「アフリカの巨人」
アフリカ第1の人口、石油ほかの天然資源により、西アフリカの経済・政治を支配してきた。
20C初頭、イギリスの帝国主義政策の成功例として、南北のイギリス植民地が1つとなってできた国。
しかし、富は不公平で、大勢が貧しいまま。

かつての宗教・民族対立の深い溝が、近年また表面化してきている。
キリスト教徒×イスラム教徒(交易でもたらされた)の衝突、石油の支配権をめぐる民族間の紛争など。

文化・動植物は豊かで多様性に富む。



[国旗]緑の色調は、多くのイギリス連邦諸国と同様、イギリス色彩評議会が規定した(そんなのがあるのか/驚

[気候]熱帯で、太陽が真上近くから照らす常夏。6~9ヶ月続く雨季と乾季がある。沿岸部は森・湿地、内陸部はサバンナ。

[公用語]英語

[通貨]3大民族が紙幣に描かれている。

[政治]1999年、過去20年間行われなかった民主的選挙が行われ、新憲法を採択。

[連邦共和国]
36の州、連邦首都地区アブジャに分かれる。
共和国:大統領などの選挙で選ばれた国家元首によって統治される国。

[言語]約400以上ある。ほとんどのナイジェリア人は2つの言葉を話せる。

[人口]
ここ15年で急増 1991年は9000万人→2006年は1億3000万人以上。全人口の約半数は15歳未満。
増加の理由は、石油産業で仕事を得られるようになったのが1つ。



************************多様な民族「民族主義」

「民族主義」
特定の民族、国家を称賛する信念、政治運動。民族主義者は、他国の政府に支配されるべきではないと考える。

最大の民族のヨルバ人(西部)、ハウサ人(北部)、イボ人(南部)の3大民族が居住。

国民の半分以上は、町・都市に住む。ラゴスは1400万人以上が住むアフリカ最大の都市。
人口密集地で、平均1部屋に6人が住み、犯罪率が高く、交通渋滞も激しい(東京っぽいな

中心街は超高層ビル、そのすぐそばにはスラム街が広がる。


アダマワ高原には、もっとも重要な民族の1つスクル(山の民)が住んでいる。
「イボ人には王はいない」という言葉がある。王の墓は発見されたが、唯一の支配者を持たなかったのは事実。
砂丘に住むハウサ人、フラニ人はほぼ牧畜民。乾季には、家畜を売ったり、殺して食べたりしなければならない。



************************自然・動物

砂漠、湿地、蒸し暑いジャングルなどからなる国。
アフリカでもっとも川、湖が多い。

「ピナス」伝統的な舟。品物や客を運ぶ。


「マングローブ林」
世界でも3番目に広い湿地帯。海洋生物と、巣作りをする鳥の安息の地。
根は、海水を吸い上げる時に塩分をろ過し、残った有害な塩分は葉から吐き出される。

「ニジェール・デルタ」
世界で3番目に大きな三角州。1956年、ここで石油が発見され、川は汚染されている。

南西部では、農地・町のために森を切り拓き、南東部の森はアブラヤシのプランテーションにかわった。

多様な動植物の生息地だが、ヒトと動物は住む地をめぐって争うことが多い。
昔は希少な生物でいっぱいだったが、今ではハンターに殺され、生息地を破壊されてしまった。

「ゴリラ」絶滅したと考えられていたが、1987年、生存を発見。せいぜい200頭ほど。

「マナティー」食用(!)にしたり、クスリにするために捕獲されてきたが、今は法律で保護されている。

「ハーテビースト」希少なレイヨウ。
「ダイカー」小型のレイヨウ。
「マルミミゾウ」
ポットー」あの可愛いスローロリスさんと同じ科なんだ/驚
センザンコウ」蟻を食べるし、アリクイさんかと思ったら違うのね!



************************産業

人々の2/3以上が農業、牧畜業、漁業で生計を立てている。
いずれも小規模なため、輸入に頼っている。



賃金をもらえる仕事につけない人が多いため、露店・屋台などを出したりして、自分で仕事を作り出す。
国の経済活動のおよそ4割がなんの規制も課税もなく行われている。
露店は女性には好都合。子育て、食事の支度が一緒にできるから。

「ブッシュタクシー」と呼ばれる無許可のタクシー業を営む人も多い。
武装強盗の逃走者に使われることもあるが、欠かせない足。




************************食べ物

「ヤムイモ」アブラヤシとともに、最初に栽培された作物。


************************生活

毎日生きることが闘い。

子どもたちは家計を助けるために働く。


女児は、男児より早く学校をやめる傾向がある。
女児は、料理、洗濯、水汲み、畑仕事をし、男児は農作業、家畜の世話、大工仕事を手伝う。
学校に通えない子どもも多い。

人々にとって、家族はとても大切で大家族が多く、先祖を敬う。
男性は、何人も妻を持つことができる/驚
夫は妻らに食費を渡すが、妻らは自分と子どものためにお金を稼ぐ。

女性は男性の親族と一緒でなければほとんど外出できない。



************************文化

芸術は、美術館だけでなく、家具、道具、武器、あらゆるところにある(それは世界中同じだ

[作家]
オラウダ・エクイアノ、チヌア・アチェベ『部族崩壊』、ウォレ・ショインカは、アフリカの黒人として初めてノーベル文学賞を受賞した。
指導者を批判したため、刑務所に入れられたり、国外追放になったこともある。

1756年、奴隷にされた少年が、1789年、自伝『アフリカ人、オラウダ・エクイアノの生涯』を出版。
アフリカの黒人作家が書いた最初の本の1つ。ベストセラーになり、奴隷解放運動の重要人物となる。


[音楽]
「アフロビート(アフリカ音楽とジャズを伝統的楽器&現代の楽器の融合で表現)」の創始者、フェラ・ランサム・クティ。
世の中の不公平に対する怒りを表して人気となった。



「アブラヤシ」木と葉は建築材料、燃料、ローブ、服に使われる。油は料理、樹液は酒になる。

「カノのダーバ」
イスラム教の盛大なお祭り。礼拝後、首長、騎馬隊、格闘家、リュート奏者らの行列がパレードし、見物人の人垣ができる。
その後、音楽、踊り、歌が徹夜で続く。

「サッカー」もっとも人気のスポーツ。代表の「スーパーイーグルス」は、1996年アトランタオリンピックで金メダル受賞。


1954年、約2000年前に作られた、等身大の素焼きの頭部が掘り出された。

ノク文化の土偶はサハラ砂漠より南で最古のもの。ノク文化の人々は鉄の精製・加工法も知っていた

青銅製の彫像で有名なイフェ


「ベニン・ブロンズ」

宮廷芸術家たちは何千もの真ちゅうの彫像をつくった。

「ドゥフナ・カヌー」約8000年前のもので、世界でも3番目に古い舟(なんでも3番目だね。1、2番目が気になるw



************************歴史


建国されて100年近く

1800年代終わり~1900年代はじめ、イギリスは、西アフリカの支配権を握った
古代王国はもうないが、今でも王、首長(イスラム社会の指導者)が影響力をもっている

1460年代 ハウサ人はイスラム教を広め、サハラ砂漠を越える交易を強化

1472 ポルトガル人が沿岸部に上陸

1553 イギリスが象牙、金などの交易を始めるが、のちに「奴隷貿易」に発展する

1600年代 ヨーロッパ諸国は、アメリカ大陸の土地開拓のため、奴隷を買う
1800年代 アメリカも「奴隷貿易」に加わる。約350万人が奴隷にされ、大西洋に運ばれる途中多くが死んだ

1834 イギリスで奴隷制度廃止
1865 アメリカで奴隷制度廃止

1884 ベルリン会議で、アフリカはヨーロッパ列強により分割。ナイジェリアはイギリス領になった

1800年代終わり、イギリスは、ヤシ油の資源を安く手に入れるため、近隣諸国すべてに戦争をしかけ、1885~1906年まで続いた

1914 イギリス総督の支配下として、ナイジェリア保護領が成立
ナイジェリア人には劣悪な仕事しか与えられず、賃金もわずか、税金の義務が課せられ、投票権はなかった

イギリス副総督がナイジェリアの部隊を視察


1928~1929 「女たちの戦い」女性たちが工場を焼き払った際、数百人が射殺された

1983 100万人以上の外国人がビザ失効&ナイジェリア人の仕事を奪っているという理由で追放された

1960 ナイジェリアは独立



************************独立の代償

独立からわずか6年後、最初の軍事クーデターが起こる。
イボ人は3年抗戦し、敗北。飢え、病気で300万人が死んだ。

難民救済ワーカーが子どもたちの体を洗って、食事を与える。


独立後、何人かのナイジェリア人支配者の汚職や不正に苦しめられた。


************************怒りを呼ぶ石油

ほとんどの天然資源は南部にあり、以前から利益配分が争いの種となっている。

1950年代に石油が発見され、最大の輸出品であり(全輸出高の95%)、世界の主要な産油国となった。
デルタは汚染され、天然ガスの炎は人々の眠りを妨げ、大気に有毒物質をまきちらした。
しかし、住民は、その恩恵をほとんど受けていないばかりか、国民のために使われてもいない。

流出した石油に火がつき、何週間も燃える




************************現在とこれから

ナイジェリアには、歴史的名所が多く、魅力ある野生生物も多いため、
観光地として発展し、世界的な経済大国になる可能性がある。
それには、石油への依存を止めること。


コメント

どうする?"マタハラ" あなたのホンネは?@週刊ニュース深読み

2015-12-09 11:44:16 | テレビ・動画配信
どうする?"マタハラ" あなたのホンネは?@週刊ニュース深読み

 


25日 NPO法人「マタハラNet」の会見


「女性の権利110番」


国が初のマタハラ調査


企業名を公表する対策を始めたが、まだ大手1社のみ。
裁判をして巨額の賠償金を払ったケースは、日本にはまだない。慰謝料も手に入らない状況。


 


典型的な例~大きな原因はコミュニケーション不足
 

 





女性管理職は、未婚者が4割、子どもがいない人は6割。
未婚、子どものいない女性は無制限に働ける、という男性の考え方自体が間違い。
プライベートを楽しむ権利がある→価値観の転換が必要




労働者の4割が非正規「同じ仕事をしているのに、正社員はいいよね」という妬みや不公平感。
→法律では非正規も育休の権利が定められているが、取得率は低く、
 国はまだ非正規には利用してもらいたくないという意向が見られる。




仕事&家庭を両立させてきた経験をへているので、相談すると「甘い」と言われてしまう。
昔は「仕事か家庭」の二者択一を迫られていた。




「管理職のマネジメント能力が不十分」
人事、トップだけで待遇を決めて、命令が下る→本人がどうしたいか具体的に聞く。

“ジャストフィット”でなければ意味がない。
配慮が小さすぎると仕事を続けられない。
配慮をし過ぎると、仕事を取り上げる、責任ある仕事から外され→キャリアが停滞してしまう。


時代の大きな変化~「長時間労働」をなくすことから
'80年代の女性は、みんな正社員→早く結婚→退社していた。

法は充実しても、“慣例”のほうが強い日本
「今までこうやってきた」「女性は育児・家事、男性は仕事がメイン」=「性的役割分業」

しかし、今は男性が一家を支えきれない時代。父親の時代ほど年収ももらえない。共働きが多い。
女性を“戦力”として使う企業も増えた→職場にゆとりがない→しわ寄せがきて不満・ストレスがたまる。

「マタハラ」という言葉が広まったのはここ1~2年
同時に「逆マタハラ」という言葉も広まった。
本来なら経営者に言うべき不満・疑問を妊婦に向けてしまっている状況。


他の人に“しわ寄せ”がいかないようにするのが、マタハラを少なくする
フォローする側の見直しがすべての労働環境の見直しにもつながる。
産休者で浮いた賃金を他に分配する、未婚者・子どもがいない人も長期休暇がとれるシステムの導入など、
これまでの成功例を参考にするとよい。


解決策~マタハラ予防は“働き方改革から!”

FAX:中小企業、少人数の会社ではなかなか仕事が回らない。
有能な社員が抜けて、新入社員を1から教育するほうが経費がかかる。
代替の社員への補助金が国から出る。

大きな誤解は「女性が産休をとっても、会社からの金銭的な損失はない」ということが理解されていないこと。


実例その1:
 

「ドミノ人事」逆にフォロー者が急病になった時にも機能する。
いつ誰が抜けても、その仕事が出来る人がいるという体制を普段からつくっておく(そうとう前からゆってたけどね・・・

FAX:自分が復職した頃には椅子がないのでは?という不安がつきまとう。
3年休むより、早く復帰したほうがよい(育児書には3歳までが大事とか書いてないか?
子育てしながらキャリアアップもできる環境を整える。




「ワークシェア」長時間労働をやめる。
「フレキシビティ」いつ、どこで、どう働くか、個人の自由度が高まるほど両立しやすい(在宅など
非正規で働きたい人、正規になりたくてもなれない人、いろんな人がいる。
これからは確実に「人手不足」が進む。非正規→正規にするのは「少子化対策」にもなる。

「育休には3つの条件がある」非正規の産休は6割がとれていない現状
若い人たちは「企業のネームバリュー」より「ワークライフバランス」に重きを置いている。


実例その2:
 


聞き取り調査をして→勤務表をパソコンを使ってパズルのように細かく決めた


FAX:弱者ばかり守っているのでは?
(弱者を守るのが政治だと思うが? 「不公平感」てのは個人の問題か

労働人口の激減:2060年には、人口は2/3、労働人口は1/2になるという推定。
(私としては、もうヒトはこれ以上増えなくても充分な気がするが・・・

女性を雇わないと、企業はたちゆかなくなる。
よい人材が欲しいなら、「ワークライフバランス」を売りにしたほうが集まる。


「ケアハラスメント」~年間40万人が「介護離職」している
「介護休養」(現在は3%しかとっていない)をとりやすくする方向に国も動いている。


進まない男性の育児参加
 

「出世を諦めるのか?」「奥さんはいないのか?」などと言われる。
男性の育休取得率を国は13%に引き上げようとしている。

子育てに時間制約は避けられない。
残業ができないことをネガティヴに考えたり、周囲が責める現状→時間あたりの生産性に評価することも必要。


まとめ:
「子育て支援には、余計なコストがかかる」という誤った思い込みがまだ強い。
「みんな辛い働き方」→「みんな楽しい働き方」=第2子、第3子の出産にもつながる


「マタハラ」「パタハラ」など全部合わせて「ファミリーハラスメント」と呼ばれ、すべて連鎖している。
その根元は、「働き方の違い」に対するハラスメント。

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