メランコリア

メランコリアの国にようこそ。
ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

香港(1995.11.2~5)

2015-12-29 14:20:42 | 町歩き
※notes and movies(1995.9~ part1)からの転記。

「おでかけスポットリスト」カテゴリーをまとめている時、
「小さな旅」内の【海外旅行】のメモをせっかくだから全部載せたいと思った。

最初に海外旅行に行ったのは、家族と香港。

当時のレート
1ドル=100円
1HK=14円


【11月2日】

朝8:30普段通りに起きて、10:30出発。上野まで20分で着く。
11:10~30分まで待ってみんな合流。
お昼は、正面出口近くで和風スパ(悲劇の要因その1)を食べた。

成田まで京成スカイライナー特急券で1時間、上野→日暮里→成田。
JTBのキャセイパシフィックCX505便は第1ターミナル。第2(新)はJALほか。

搭乗2時間前から受付。

免税品は受付済んだ後、香水を買った。
出国許可証、パスポートを見せて、飛行場利用料2000円買って、半券渡して、荷物検査した。
兄と父がベルトのバックル、電池でアラーム鳴ってた

17:40離陸(南ウング)3時間の空の旅

機内食(悲劇の要因その2)は、ステーキ(orサケ)、ムース、そば、サラダ、ジュース。
降りる頃にすっごい腹痛に襲われて、5回ほど死ぬかと思った
(初めての海外旅行で緊張してたんだと思う。すぐ胃腸に来るからなあ

飛行場で地元の人の入国許可審査を受けて(?)到着。
出口で現地ガイドの李(リー)さんと待ち合わせ。

トイレに入って、チップ2HKをトイレおばさんに渡すのを忘れた
バスでホテル・パーク・レーンへ。
夜まで話していたら23:30頃就寝。

※枕チップは5HK。



【11月3日】

6:30、モーニングコールのテープ挨拶(電話)に受け答えてしまった

朝食バイキングで美味しそうなパン、ヨーグルト、果物、卵、、、とかはやめておいて、おかゆにトースト、紅茶にした
(この時のおかゆの美味しかったこと その後の美味しい広東料理などほとんど食べれなかったから

8:00 香港島へ。空港は九龍側。

「ピークトラム」「ビクトリアピーク」(※参照)
黄色い魚は魚好きの印。その上の子どもは、子を大切な農業の労働力と考えて、増やす農民。
観世音と男の海の神、福を呼ぶ仏像、ジャッキー・チェン、テレサ・テンらの高級住宅がある高台
団体写真を撮って1枚1000円×3枚(←父はこういうベタなの好きなんだよね

香港は、昔、お香を造る工場が多かったため、船で来る人が“香る港”と名付けた。
もうちょっといい説明があったけど忘れた。

ビクトリアピーク
途中までバス。高台の展望台から表側の香港が見える。高台の高級住宅は、昔、英国人の屋敷。
今は、中国人リーさんも、奥さんの誕生日プレゼントにマンションを買った。裏側の香港が見えるんだって。

そこから「ピークトラム(登山電車)」で、逆向きに下って行った。
途中、時々止まると、背中が引っ張られるみたいでヘンだった。
この傾斜は世界一だとか? ビルが斜めに見える。


※写真はイメージ

そいや、15分ごとに光で時間をしらせるランドマーク・プラザ?が世界4番目の27階建て?
(なにもかも怪しいメモだな/謝

どこに行っても、現地の人が売っていたのは、GIジョーみたいな、兵隊が機関銃をタタタタって撃ちながら膝をすりながら進む人形。


「市内ショッピング」
民芸品、宝石工場(なぜか小錦、スティービー・ワンダー、マイケル・ジャクソン、ジャッキー・チェンの写真がある)。

ランチは「飲茶」で、ニラのミニおやき、エビシューマイ、春巻き、ビーフン、焼きうどんもどきetc...と、ウーロン茶、鉄観音茶、減肥茶。


※写真はイメージ

リーさんのバイト料がかかっているJTB免税品リストを渡される。買った商品は、ホテルまで配送してくれる。
お寺見学をパスして免税品店へ。
1時間ほど、チョコレートやら、母は亀?のついた木彫りの箸と箸立てを買った。

ディナーは、バクさん(リーさんより若くて大人しいガイドさん)と、海底トンネル向こうのレストランで広東料理
ボイルしたエビ、フカヒレスープ、カニフライ、うどんもどき、フルーツほか。


「慕情の丘」
まずJAMBOのネオン、時計台(時間によって光が変わる)を観た。

父の「本当にそうゆう名なの?」といういきなり質問攻めに頭が真っ白になっちゃったガイドさん。
兄も「映画にあった木、2本はどの辺にあったの?」でも真っ白。
40年も前の映画だもの景色も変わってるよ。

日本で再放送したので観たって、いろいろ知ってるところみると、
ガイドさんは、日本のことを調べて、来日したこともあるみたい。

ホテルに戻り、お風呂に入って、すっかり温まって、もう22:00かしら?



【11月4日】

6:30起床。
昨晩バスタブに浸かったおかげでぐっすり眠れたけど、朝はつらい。
窓から公園を見ると、太極拳をしている。

朝食は同じ。レーズン入りホットケーキ、トマト、シーチキンのもgood。


「マカオ」
8:00集合。
入出国が大変 ものすごい列。香港出国許可証を見せて、荷物チェック。
高速船は1時間で噴射船。♪涙のキッス を熱唱する地元歌手のカラオケビデオが流れる。

入国も難所。緑ランプがvisiter、黄色が香港人。

「聖ポール天主堂跡」

急に陽が強くなった


「媽祖閣」



ほかはパス。

また宝石店に寄る(セットになっちゃってるんだよね、どこに行っても。全然興味ないのに・・・
緑(翡翠)は魔よけ、黄(金)は祝福、赤はお祝いを表すとか。
母はピアスを買った(←オシャレ大好き

ホテル26階の回転展望レストランでステーキ+プリン+紅茶(出る前にせかされて)、これまた興味のない「カジノ」へ。
30分間でスロット、サイコロ、ルーレットをやった。
※展望台にはトイレなくて不便。

また免税品店
知人にジッポのライター、友だちと自分にはリュック型のキーホルダーを買った。




18:00、「オープンバス(2階建て)」に乗って、1時間もネオン街を見学。夜景は最高だった。

オプショナルの夕食は、クルージングでバイキング
中国人カップルの結婚式、獅子舞見物をした。
(メモりながら寝落ち、翌日書き足してたw


土曜は覚えなく寝ちゃったよ。
夕食は「ディナークルーズ」
女性のガイドさんで、「オープンバス」の夜景見物に振り回された(?)後、21時頃にやっと船に乗って、2階へ。

2人の夫婦と丸テーブルで一緒になる。
バイキングは、エビ、各種パン、スイカほかの果物、ケーキ5種類くらい、肉類、ポタージュetc...

女性カメラマンが写真を撮って、キーホルダーにして売りに来たらしいけど、
食後は3階の展望で夜景を観ていた。すっごくキレイ
隅田川の屋形船なんてもんじゃない。

グルっとひと周りして、バスに乗り、ホテルに着いたのは23時頃。
みんな疲れて、死んだように寝ちゃった。



【11月5日】

6:30、モーニングコールでムリヤリ起きて、朝食。
テーブルを間違えて、この日もメニューは同じ。
味噌汁(!)、白ウィンナー(母はコレにハマった)、パンケーキ、マフィンほか。

※ルーム内の冷蔵庫のコーラは500円。近くのセブンイレブンだと50円!

8:00集合。帰りのバスはうちらだけ。
リーさんが2年後、イギリスから中国に返還される前に、3週間のオーストラリアビザで妻と娘とメルボルンに移民して
生活は厳しいだろうけど頑張るって言っていたのが印象的。

サービス業は、大体1ヵ月4~5万の給料。アパートも同じくらいの家賃で1部屋4畳半くらいに5~6人住んでいる。
夫婦共働きが普通。

観光バス等、特別免許を持っている人は高月給でモテる
男尊女卑ならぬ、「女尊男卑」で、金持ちの仕事人が人気。
でも、男は30歳以降、女も28歳くらい、結婚年齢が遅くなっているのは日本と似ている。

男3:女2の割合で女が強い。
映画館で待つのは男。30分遅刻は当たり前とかゆって笑わせてた

貧しくてもチャンスがあふれていると信じている街。
賭博、競馬で一攫千金を狙っている
このツアーで、90歳の老女がスロットマシンで9000万あてたそう。

「マカオの銀行に預けてきますか?」とマフィアのドン風キョウさん(ガイドさん)のギャグは、
「明日になってもキョウですので末長くよろしく

土曜も普通に働くけど、昼休み2時間のうち1時間は昼寝をする!

(香港も、台湾も、シンガポールも、お金、ギャンブルの話をするガイドさん多かったなあ! どうやら国民性ぽい


搭乗券の引き換えが済んで、出国審査(出国許可証+パスポート)、荷物検査(ここだっけ?)して、
搭乗手続きして、10:10離陸

帰りも後ろのほうの真ん中4列。行きは後ろの左側2列前後で翼と夜景、海が見えた。
オープンバスからは飛行場も見たし、ジャッキーの事務所の上をゴォーーーーーーって通っていった(本人はいないw

※香港空港使用料 1人5HK(6000円くらい?


飛行場内の免税店で、友だちにブレスレットを買い直す。バレッタかマニキュアって言ってたけど(なかったのか?
父は国名の入った民芸品(いつもこんな感じ)、母はショルダーバッグを買った(オシャレ好き)、
兄は昨日SWATCHを買ってた。彼女にはGUESS?の財布。


機内ではスカーフ2枚にブランケットで完全防寒したら大丈夫(機内ってなんであんなに冷えるんだろう???
機内食は同じ。

母はリチャード・ギアの新作映画『ファーストなんとか』に夢中。
私はイヤフォンで♪One of These Nights/Eagles や、♪Walk On THE wild side/Lou Reedなんかを聴いてた。

高速船内では、映画『クリフハンガー』を演ってて、女の人がグランドキャニオンにヘリコプターから
真っ逆さまに落ちるシーンはキョーレツ リアルな上、海の上を走ってて、すでに気分悪かったからカンベン

行きの飛行機では『バットマン・リターンズ』やってた。ジム・キャリーが出てる新作。
(今調べたら、『バットマン・フォーエヴァー』(1955)じゃないかな?


広東語の表示がいろいろ面白かったな。
ラーメン食べ放題の「大胃王」のチラシとか、公衆トイレの「公厠」とか、タクシーは「的士」、
母がピアスを買った時、入れてくれた袋には「笑納」と書いてあった。
高速船の席のポケットには「嘔吐袋」ってそのまんま・・・etc...


14:30成田着。
パスポート見せて、入国審査が済む。すごく空いてた。香港からの観光客が半分くらいいた。
スカイライナー指定席で16時発。時間までストロベリーアイス食べて座ってた(父はアイス大好き!

成田→上野着17時。
あさまが18時発で、正面口右側の2階の喫茶店でコーヒーを飲んで、17:30、16番ホームまで見送った。
私は1番、兄は2番ホームで、それぞれ電車が来た。最寄駅着18:30。


いったんアパートに荷物を置いてから、おかずを買いに行って、荷物解体は10分で済んだv
シャワー浴びて、このメモをまとめて、もう21:30。

母たちは3時間かかって、タクシーで帰るって言ってたから、そろそろ電話くるかしら?
私も夕食とらなきゃ。ちょっとお腹空いた。


リーさんたちみたく、家族の生活がかかってて一生懸命働いて、チャンスをつかんで、
頑張って生活を向上させようって賭けてる人もいるんだな。
それを思うと、親に海外旅行代を払ってもらって、適当に働いても
月14万円くらいもらえちゃう私みたいなのもいる。物価は高いけど。

中国や英国移民(彼は“逃亡者”と言っていた)のバラックや、船上生活者(彼ら同士で結婚もしている)も多い。
人口密度も高い。建物はデカいマンションが多くてビックリ。飛行場周辺は低め。

マカオには電柱はなく、電線は壁づたい。それが切れて感電、火事が多い。

「百万ドルの夜景」は、電気料が市内で1ヵ月100ドルかかるという説と、
もうひとつ(忘れてしまった)がある。


とりあえず、旅行記はこのくらい。余った1HKコインもどこかに入れておかなきゃ。
父はHKと、マカオのPETACAもいっぱいコレクションできたみたい←コイン・紙幣コレクター


広東語:
「おはよう」=ゾウサン
「ありがとう」=多謝(ドーチェ)

最初は、あんなにナーヴァスだったのに、案外簡単で近いアジアの隣国は、国内の1泊旅行くらいの気楽さだと分かった。
いっぱい勉強になったな。今度はタイだって噂もある。アジアもイイかも。




と、今、22:30、母から電話
18:30の臨時に座れて、今家に着いたって大変ね

私はこのLOOKのアンケートを書こうかと思っている。
ガイドさん、とくに李さんは親切で丁寧ないい人だったから
それを書いたら、もっと給料が上がって、移民がうまくいけばいいな。

香港、マカオとも地震がないそうで羨ましい。

お土産で今一番の人気は、やっぱり「痩せる石けん」。海藻入りで3ヶ所使うと脂肪が尿として出ちゃう。
プラス、「痩せるクリーム」で完璧!? 広告問題や、もどきも多くて、ちょっと人気は下がり気味だけどね。
減肥茶も人気。


手先が器用だから、ジュエリーデザインが人気。工場じゃ作っているところがガラス越しに見えてる。
気疲れしちゃうだろうけど、盗難防止もしてるのかな。
あとは皮製品。でもやっぱり高いよ(動物の皮は買いません


疲れがたまっているからか耳鳴りがすごい。行きより今のほうがずっと悪化してる。
自分の体がコントロールできないってほんとイヤ。ウルサイから早めに休もうかな。
書き漏らしたことがあれば、その都度書き足すつもり。

ついさっきまで香港を歩いていたなんてフシギ。
この思い出も古くなって、李さんの顔も、街の雰囲気も、エピソードや、家族の会話も忘れて、
写真と、このノートの記憶だけ、平面的なワンショットずつに変わって、他は霧の中になる日が来る。

人の記憶力ってほんと頼りないものだな。
でも、家族でこうして揃って楽しめたって思い出はキレイでいいものだよね。感謝至極。


5日前までジャック・レモンの映画を漁って観てた自分が分からない。
もっと海外にも行くべきだな。

日本はやっぱり故郷で、一番住みやすいと改めて思ったけど、航路につながれた世界をもっと体験してみたい。
その国、その国の文化、歴史、人々の生活があるんだね。
テレビや本より、ずっと感覚的に伝わってくる。


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意外と身近?“モラハラ” 夫が怖い・・・@あさイチ

2015-12-29 13:42:41 | テレビ・動画配信
意外と身近?“モラハラ” 夫が怖い・・・@あさイチ

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どうする?"マタハラ" あなたのホンネは?@週刊ニュース深読み
ドラマ10「シングルマザーズ」全8回(2012)


言い返してケンカになる対等な関係であればモラハラにはならない


●掲示板に被害の声を集めて「あさイチ」で取り上げてもらおうという呼びかけに殺到


 
「それをいい気になってやなぁ」

 


結婚前はとても優しくて、穏やかな人が多い
「結婚前はとても魅力的だった」と言う被害者が多い。


「車のドアを先回りして開けてくれるとか。とても優しい人だと思っていた」
(外面を良くして、自分を過剰に抑制している反動で、身内を弱い立場に置いて、憂さ晴らししてバランスをとっているのかも


結婚後に急に態度が変化する

「これからは“お前”て呼ぶようにするから」

ご飯にまったく手をつけず、最後に「このご飯ちゃんと混ざってないよな?」と言われ、「とにかく、すごく感覚が違うんだと思った」


[嫌味を言う]

「節約とか考えてる? これオレの金で買ったキャベツだよ?」
反論すると「口答えするんだ。お前、何様のつもりだよ」

「穏やかに話し合いながら調整していければいいと思って、様子を見たりして、
 でも、何をしてもうまくいかない。どんどん態度が酷くなっていく」

[恫喝(人をおどして恐れさせること。おどし)]

「ティッシュ箱の位置がズレてるんだよ! これから勝手にオレの部屋に入るの禁止な」
「息が出来ないところに押さえ込まれて、何も見えないような感じ」
(私も父からこういう圧力を受けてきたな


●身内や自治体の相談窓口に相談したら・・・
ガマンが足りないと言われて、“あなたは知らないかもしれないけど、
 夫婦生活はガマンが必要”と言われた」

(区役所のトイレにも“ガマンしていませんか?”てDVやらの相談をうながすシールが貼ってあるけど・・・


加害者は気づいていない


・何を言ったというより、些細なことで、相手に落ち度があるかのように責める。
・上下関係を作って、追い込む。

被害者は、最初は「あれ!?」と驚き、次に話し合おうなど試みるが、
圧力で押さえ込まれるたびに「何を言ってもムダ」と次第に諦め、
「自分がいけないんだ」と責め、誰にも打ち明けられなくなり、無感覚に陥る。

 

 
(ほとんど、ついこないだまで“男性の当然の権利”だと男女共に認めてきていたことだ

[モラハラ夫の傾向]
・上下関係にこだわる
・独特のルールを作り守らせる(従わせるのが目的
例:正座させて長々と説教する。土下座させる、反省文を書かせる、など

・自分は特別な存在と思っている
・外では別人のようにイイ人


子どもの本音
 

例:20年間苦しんだ母。息子は高卒までその様子を見続けてきた。今は離婚協議中(離婚に応じないケースも多い

母:
「当然、片親にしたくないし、夫の子どもでもあるわけだから、
 歪んでいたにしろ、子どもに愛情はあったとは思う。
 私がガマンすれば何とかなるだろうと思った」

息子:
「小学校の頃から離婚したほうがいいんじゃないかと思っていた」



「両親がケンカしているのを見ること自体イヤな感じですし、その場にいるのが居心地悪い」
(ほんとにそう。“子どものため”っていうのも、経済的な理由もあり、“自分のため”の選択でもあるんだ

「注意がこちらに向くとプレッシャーを感じた。
 うまく立ち回らないといけないというのもあって、
 必要最低限喋りつつ、いかにして関わらないかということに、
 家にいる間は、ずっと気を遣わなければならなかった」



(私も同じ状況。まったく同感。
 こういう男性は自分も同じ家庭環境で育ったんじゃないのかな? だから気づけない。
 だとすると、この心優しい息子さんも、将来家庭を持った時、同じことをする危険性のほうが気になる

母は「うつ病」を患い、やっと離婚を決意した。

「でも、お金のことを考えたら、あなたはお父さんと一緒にいたほうがいいわ」(ヤダよ

「僕のことを考えて、離婚を思いとどまってくれていたけど、
 やっと母が解放されるならそれでいいよという感じでホッとした」

「この子がどう思っているかまで頭が回らなかった。
 私の精神が傷つけられていたのと同じように、子どもも傷ついていたんだなって。そこに目がいかなかったとう後悔はあります」
(そりゃそうだよ。でも、自分の恐怖心でほかのことが考えられなくなる状況なんだな、きっと。
 女性が自立できない社会構造も深く関係しているんだ


[このような家庭環境でとる子どもの態度]
 


「いつもお父さんがお母さんに怒っているようなイメージがあります。
 (父の部屋に)近づかないような感じでした。お父さんが怖いなって思っていました」

子どもからのFAX:
「父からモラハラを受けています。母も父に洗脳されてキツくあたるようになった。
 DVより軽く見られがちだが、立派な犯罪、虐待です」(そうだよ犯罪だよ

「モラハラが原因で母は自殺しました。それでも父は自分の何が悪いのか分かっていません」

「親は“ガマンしろ”としか言わない。逃げ方を知りたい」


ADHD(広汎性発達障害 注意欠如多動性障害)と“モラハラ”の関係
親の精神的暴力を見て育った子の脳のMRI画像。視覚野はモノを見て、気持ちを察する場所
 

視覚野の容積が減少すると、コミュニケーションが上手くいかないなどの弊害が出る。

その環境から離れて、母親の精神状態が安定すれば、症状が落ち着くケースもある。

例:10年間モラハラを受けて、息子が小さい頃に離婚。今は中学生。離婚して5年後に息子がADHDと診断された。

「(診断されて)その時、なにがなんだか分からなくて、ショックで涙が止まらなかった。
 こうなった原因は、遺伝的なのか後天的なのか聞いたら、“両方あると思います”と言われて、本当にショックで立ち上がれないほどだった」

[発達障害との関係]
発達障害は、脳の生まれながらの機能が原因。育て方、しつけが原因ではないが、症状が顕著になったら、環境の影響も考えられる。


●簡単ではない離婚の決断
 
都内にあるモラハラの加害者更生をうながす活動をしている「aware(アウェア)」(“気づき”の意味だよね?

夫が離婚に応じないケースが一番多い。
※母子家庭の貧困問題、大きい子どもは「学校を変わりたくない」というケースもある。

体験談:
「子どもが生まれたばかりで、別れられず、1年間恐怖心との闘いだった」
「動悸がするようになり、ひきこもり、人に会うのも怖くなった」

 
週に1回集まって、自分たちの行動を話し合って、見つめ直す

「みんなでいい人生を送ろうと。
 そのためにはパートナーに贖罪しなければならない。
 そうしてみんなで仲間意識をもって頑張っているようです」

 

 

相手の言動で傷ついているのが分からなくなっている人が多い。
自分は悪くないと思うことで変化していく。

「常にプレッシャーを感じていました。とにかく不機嫌にさせないようにということしか頭になかったんで」


「なんか自分であんまり感じていないと思ってました」

話を聞くことで、自分の感情に気づける。

「“可愛さ余って、憎さ100倍なんだよ”て言われて、それちょっと違うよ、とか思った。
 (ここに通うようになって)夫からやられることも、深く受け止めなくて済むようになった」



相談が来た時に、できるだけ長い文章を書いてくれ、と頼むんですよ。
 それを友だちからきたメールだと思って、いっぺん読んでみてください、
 どう思いますか?と言うと、愕然とされるんですね。
 客観的に見ると、すごく酷いことをされたということが、ハッと気づく方が多い。
 “見える化”するのは、すごく大切だと思います。

 ガマンするのはもう止めて、自分に何が起きているのかしっかり把握して、
 それを外に出していくという行動に出たほうが良いと思います。
 そこでいろんなことが変わっていきますから。
 被害者で居続けないで欲しいです

(これも大きく見れば、それぞれの気づき、学びなんだな


●被害者の方々は意外に気づいていないのが重要ポイント


[気づきのポイント例]
・子どもが怪我をした時、真っ先に夫の怒った般若のような顔が浮かんだ。
・子どもの入試で着させる服を買うという楽しいイベントのはずなのに、夫が怒らないかどうかが基準になっている。

“気づく”ことが第一歩。
→ネット、本などで状況を知る手がかりを見つける。そこには先輩方の解決策がある。
 自分に合う相談相手を探すことも重要。


FAX:「離婚後も男性の大声が怖くて震え、涙が出てくる」

専門家:
「男性恐怖」は一般的な症状。カウンセリングを受ける、心療内科で薬物療法を考えるのもよい。



ナビのほうは、各地域の相談場所を教えてくれる。ホットラインは24時間対応している。

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