小川超/訳 W・クーネルト/画
※「ジュヴェナイルまとめ」カテゴリー内に追加します
大好きだったアニメ『家族ロビンソン漂流記 ふしぎな島のフローネ』の原作本で
とっくに読んだと思っていたけれどもまだだった/驚
女の子ではなく、もとは4人の男の子と両親の6人家族なんだな
漂流した日から冷静に生活を組み立てて、弓矢、木の家、いかだを作ったり
いろんな植物の利用方法を知ってるお父さんはやっぱりスゴイ!
これまで読んだヴェルヌ、『宝島』などに並ぶ冒険物語で夢中で読んだ
今まで出会わずにいたのがフシギなくらい
『ふしぎな島のフローネ』の父は医師だっけ?
怪我や熱をだした時などは、その知識が命を救ったけど
牧師は神学のほかに医学も学ぶだろうか?
この時代は火をおこして、鳥の羽をむしって調理したり
糸を紡いで布にして、服を作っていた生活の知恵がそのまま使えたんだな
今の私たちには到底できない
犬たちや肉食動物が動物に食いついたりするのを
野蛮だと言って非難する場面があるけれども
銃で動くものなんでも撃って、毛を焼いて皮を剥ぎ
頭部をボートの先にトロフィーみたいに飾るヒトも相当だと思うな・・・/汗
【内容抜粋メモ】
登場人物
父 牧師
母
フリッツ 16歳
エルンスト 14歳
ジャック 12歳
フランツ 9歳
犬 チュルクとビル
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●1
嵐が6日間続き、船は暗礁に乗り上げて壊れた
船長は船員を乗せた救命ボートを出して行ってしまった
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残されたロビンソン一家は、船内から各自役立つと思うモノを集めて
遠くに見える陸地まで桶船を作って漕いでいく
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船長室にいた2匹の犬は泳いできたが、家畜たちはエサと水を置いていく
海岸に着くと、石を積んでかまどをつくる
子どもたちはザリガニや塩、カキなどの食べ物を見つけてくる
父とフリッツは他に漂流した船員がいないか調べに出かけて
ヤシの木、ヒョウタン(皿やスプーンに使う)
サトウキビなどは見つけたがヒトはいなかった
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犬がメスザルを食い殺してしまったため、子ザルはフリッツになついてしまう
テントで食事をして眠ると、10頭ほどのジャッカルがやって来て
犬2匹が家族を守ってくれる
樽の中にはバターが入っていた
難破船に戻って、さらに銀食器、火薬などを樽船に積み
牛、ロバなどの家畜を樽に結びつけて連れて来る
カメの卵を見つけてケーキを焼く母(!
●2
もっと安全な場所に居を構えたいと思い
母が見つけた巨大な木の上に住むことに決める
縄ばしごで12mほどの高さまでのぼれるようにした
牛やヤギの乳をしぼり、川ガニを採り、川に橋をわたす
竹で弓矢をつくり、フラミンゴなどを獲る
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日曜には仕事を休み、父が説教して
生きるためにはなんでも揃った島にたどり着いた奇蹟を神に感謝する
これまで見た場所にちなんだ名前をつける
ジャガイモ、パイナップルを見つける
カラツテの葉からは糸がとれる
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●3
そりを作ってロバに引かせることで、より多くのモノを運べるようになる
船員の行李から服などを持ってくる
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より頑丈ないかだをつくる
ナシ、リンゴ、モモ、クリなどの若木も見つけて植えてみるが
南国の気候に合わないものは育たなかった
カッサバからパンケーキのようなものを焼く
家を建てた木の内側は空洞だと気づき
ハチの巣を取り除いて、らせん階段をつけて、荷物を移動させると
雨季の間も快適に過ごせる
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難破船にピネース(小型船)があり、組み立てる
トウモロコシ、カラスムギなどの種を持っていた母は
畑を耕してジャガイモと一緒にまく
銃の弾を節約するため、ボーラをつくる(ARKみたいだな
ワックスの実をつんでロウソクもつくるし、ゴムで長靴も手作り/驚
●4
あらかた必要なモノをすべて持ち出した後で、難破船は爆破する
その後、海岸に流れ着いた木材を利用する
水牛を燻製にして雨季、冬の間の保存食を準備する
ワシはフリッツが飼い慣らして狩りに使う
ビルは6匹の子犬を産む
家畜もそれぞれ子を産んで、肉、乳、卵に困らなくなる
父は難破以来の記録を書きはじめる
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●5
大所帯になって、より広くて雨の心配がない場所を探し、洞窟を見つける
岩を壁にして、家畜小屋やそれぞれの部屋を区分けし、窓もつける!
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ニシンの群れがやって来て、塩漬けにする
綿の木も見つけて、摘み、クッションなどをつくる
高台に山荘を建てる
ハト小屋をつくると、カップルでハトが寄って来る
あらかたの作業が終わり、雨季になると暇もできて
書庫に並ぶ本を読んだり、語学の勉強をしたり
これまで狩った動物の剥製などは博物室に飾る
●6
クジラ島には大砲や旗を置く
大蛇ボアが子ヤギを食べている隙に銃で撃つ
ほかにも仲間がいるのではないかと怯えて、周囲を確かめに行く
カピバラ!、サイまで見つける
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●7
ダチョウを見つけて生け捕りにして鞍をつけて乗り回す
クマも2頭見つけるなり銃で撃ち殺し、毛皮をはぎとる
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●8
カヤックをつくる
ニシンの群れが再び来て、セイウチも撃ってボートに頭を飾る
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野生化したブタが畑を荒らすので、橋を吊り上げ式に作り変える
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●9
ハトに手紙を結んで郵便ごっこをする息子たち
ゾウの群れにも出会う
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●10
こうして10年が過ぎ(!)、息子たちは青年になり
1人で数日出かけることもある
貝から真珠がとれる!
フリッツはアホウドリの足に手紙が結ばれていて
“不幸なイギリス娘を救ってください”と書いてあるのを見つけて
煙のたつ岩を探し回る
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ついにライオンまで出て、ビルが犠牲になる
フリッツは1週間ほどいなかったが、難破して流れ着いたジェニーを見つけて家族に紹介する
ジェニーはナイフ1つでいろんな道具を作って
たった1人で2年半暮らしていた/驚

●11
ジェニーは海鵜を使って、何匹も魚をとる
彼女の父はインドでイギリスの陸軍大佐をしている
息子たちは大興奮で自分たちの住処などを案内する
サメ島でいつもの習慣で銃を撃つと、返答があったと興奮する
フリッツと父は原住民の変装をしてカヤックで見に行くと
イギリスの旗をたてた船が停泊しているのを見つける
正装に着替えて、船長に挨拶し、船上でこれまでの事情を話す
彼らは難破したドーカス号の船員を探しに来て
嵐に遭い、船を修理するために停泊していた
ウォルストン技師は病気で臥せっているため
住処に案内してパーティーを開く
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父母はこの島に残りたいと望み、息子4人のうち2人は手元に残したいと思う
ウォルストン夫妻は上の娘とともにこの島で全快を待ちたいと話す
エルンストとジャックは島に残りたいと望む(!
船長は息子2人とジェニーを本国に届けることを約束する
父は真珠などを均等に分けて与える
新鮮な果物や野菜を分けて、船長は新式銃、弾薬などと交換する
これまで書きためた記録も渡す
「1日1日を最後の日であるかのように愛し合え!
勉強したまえ 知ることは力 知ることは解放、幸福なのだ
きょう一日を力いっぱい生きようという新鮮な心を持つことだ
それを毎日、毎朝、積み重ねるのだ
さらば、ヨーロッパよ! さらば、旧スイスよ!
いつの日か新スイスが栄えんことを!」
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■あとがき
ヨハン・ダビット・ウィース
1743~1818 スイスの牧師で4人の息子に話して聞かせる目的で書いた
熱帯の島にジャガイモがあったり、トラが出たり
いろいろおかしな点があるが、それを超える気迫、情熱がある
本書が初めて世に出たのは1812年(!
あらためて今作の新鮮さに驚かされる
※「ジュヴェナイルまとめ」カテゴリー内に追加します
大好きだったアニメ『家族ロビンソン漂流記 ふしぎな島のフローネ』の原作本で
とっくに読んだと思っていたけれどもまだだった/驚
女の子ではなく、もとは4人の男の子と両親の6人家族なんだな
漂流した日から冷静に生活を組み立てて、弓矢、木の家、いかだを作ったり
いろんな植物の利用方法を知ってるお父さんはやっぱりスゴイ!
これまで読んだヴェルヌ、『宝島』などに並ぶ冒険物語で夢中で読んだ
今まで出会わずにいたのがフシギなくらい
『ふしぎな島のフローネ』の父は医師だっけ?
怪我や熱をだした時などは、その知識が命を救ったけど
牧師は神学のほかに医学も学ぶだろうか?
この時代は火をおこして、鳥の羽をむしって調理したり
糸を紡いで布にして、服を作っていた生活の知恵がそのまま使えたんだな
今の私たちには到底できない
犬たちや肉食動物が動物に食いついたりするのを
野蛮だと言って非難する場面があるけれども
銃で動くものなんでも撃って、毛を焼いて皮を剥ぎ
頭部をボートの先にトロフィーみたいに飾るヒトも相当だと思うな・・・/汗
【内容抜粋メモ】
登場人物
父 牧師
母
フリッツ 16歳
エルンスト 14歳
ジャック 12歳
フランツ 9歳
犬 チュルクとビル
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●1
嵐が6日間続き、船は暗礁に乗り上げて壊れた
船長は船員を乗せた救命ボートを出して行ってしまった
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残されたロビンソン一家は、船内から各自役立つと思うモノを集めて
遠くに見える陸地まで桶船を作って漕いでいく
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船長室にいた2匹の犬は泳いできたが、家畜たちはエサと水を置いていく
海岸に着くと、石を積んでかまどをつくる
子どもたちはザリガニや塩、カキなどの食べ物を見つけてくる
父とフリッツは他に漂流した船員がいないか調べに出かけて
ヤシの木、ヒョウタン(皿やスプーンに使う)
サトウキビなどは見つけたがヒトはいなかった
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犬がメスザルを食い殺してしまったため、子ザルはフリッツになついてしまう
テントで食事をして眠ると、10頭ほどのジャッカルがやって来て
犬2匹が家族を守ってくれる
樽の中にはバターが入っていた
難破船に戻って、さらに銀食器、火薬などを樽船に積み
牛、ロバなどの家畜を樽に結びつけて連れて来る
カメの卵を見つけてケーキを焼く母(!
●2
もっと安全な場所に居を構えたいと思い
母が見つけた巨大な木の上に住むことに決める
縄ばしごで12mほどの高さまでのぼれるようにした
牛やヤギの乳をしぼり、川ガニを採り、川に橋をわたす
竹で弓矢をつくり、フラミンゴなどを獲る
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日曜には仕事を休み、父が説教して
生きるためにはなんでも揃った島にたどり着いた奇蹟を神に感謝する
これまで見た場所にちなんだ名前をつける
ジャガイモ、パイナップルを見つける
カラツテの葉からは糸がとれる
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●3
そりを作ってロバに引かせることで、より多くのモノを運べるようになる
船員の行李から服などを持ってくる
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より頑丈ないかだをつくる
ナシ、リンゴ、モモ、クリなどの若木も見つけて植えてみるが
南国の気候に合わないものは育たなかった
カッサバからパンケーキのようなものを焼く
家を建てた木の内側は空洞だと気づき
ハチの巣を取り除いて、らせん階段をつけて、荷物を移動させると
雨季の間も快適に過ごせる
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難破船にピネース(小型船)があり、組み立てる
トウモロコシ、カラスムギなどの種を持っていた母は
畑を耕してジャガイモと一緒にまく
銃の弾を節約するため、ボーラをつくる(ARKみたいだな
ワックスの実をつんでロウソクもつくるし、ゴムで長靴も手作り/驚
●4
あらかた必要なモノをすべて持ち出した後で、難破船は爆破する
その後、海岸に流れ着いた木材を利用する
水牛を燻製にして雨季、冬の間の保存食を準備する
ワシはフリッツが飼い慣らして狩りに使う
ビルは6匹の子犬を産む
家畜もそれぞれ子を産んで、肉、乳、卵に困らなくなる
父は難破以来の記録を書きはじめる
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●5
大所帯になって、より広くて雨の心配がない場所を探し、洞窟を見つける
岩を壁にして、家畜小屋やそれぞれの部屋を区分けし、窓もつける!
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ニシンの群れがやって来て、塩漬けにする
綿の木も見つけて、摘み、クッションなどをつくる
高台に山荘を建てる
ハト小屋をつくると、カップルでハトが寄って来る
あらかたの作業が終わり、雨季になると暇もできて
書庫に並ぶ本を読んだり、語学の勉強をしたり
これまで狩った動物の剥製などは博物室に飾る
●6
クジラ島には大砲や旗を置く
大蛇ボアが子ヤギを食べている隙に銃で撃つ
ほかにも仲間がいるのではないかと怯えて、周囲を確かめに行く
カピバラ!、サイまで見つける
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●7
ダチョウを見つけて生け捕りにして鞍をつけて乗り回す
クマも2頭見つけるなり銃で撃ち殺し、毛皮をはぎとる
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●8
カヤックをつくる
ニシンの群れが再び来て、セイウチも撃ってボートに頭を飾る
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野生化したブタが畑を荒らすので、橋を吊り上げ式に作り変える
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●9
ハトに手紙を結んで郵便ごっこをする息子たち
ゾウの群れにも出会う
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●10
こうして10年が過ぎ(!)、息子たちは青年になり
1人で数日出かけることもある
貝から真珠がとれる!
フリッツはアホウドリの足に手紙が結ばれていて
“不幸なイギリス娘を救ってください”と書いてあるのを見つけて
煙のたつ岩を探し回る
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ついにライオンまで出て、ビルが犠牲になる
フリッツは1週間ほどいなかったが、難破して流れ着いたジェニーを見つけて家族に紹介する
ジェニーはナイフ1つでいろんな道具を作って
たった1人で2年半暮らしていた/驚
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●11
ジェニーは海鵜を使って、何匹も魚をとる
彼女の父はインドでイギリスの陸軍大佐をしている
息子たちは大興奮で自分たちの住処などを案内する
サメ島でいつもの習慣で銃を撃つと、返答があったと興奮する
フリッツと父は原住民の変装をしてカヤックで見に行くと
イギリスの旗をたてた船が停泊しているのを見つける
正装に着替えて、船長に挨拶し、船上でこれまでの事情を話す
彼らは難破したドーカス号の船員を探しに来て
嵐に遭い、船を修理するために停泊していた
ウォルストン技師は病気で臥せっているため
住処に案内してパーティーを開く
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父母はこの島に残りたいと望み、息子4人のうち2人は手元に残したいと思う
ウォルストン夫妻は上の娘とともにこの島で全快を待ちたいと話す
エルンストとジャックは島に残りたいと望む(!
船長は息子2人とジェニーを本国に届けることを約束する
父は真珠などを均等に分けて与える
新鮮な果物や野菜を分けて、船長は新式銃、弾薬などと交換する
これまで書きためた記録も渡す
「1日1日を最後の日であるかのように愛し合え!
勉強したまえ 知ることは力 知ることは解放、幸福なのだ
きょう一日を力いっぱい生きようという新鮮な心を持つことだ
それを毎日、毎朝、積み重ねるのだ
さらば、ヨーロッパよ! さらば、旧スイスよ!
いつの日か新スイスが栄えんことを!」
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■あとがき
ヨハン・ダビット・ウィース
1743~1818 スイスの牧師で4人の息子に話して聞かせる目的で書いた
熱帯の島にジャガイモがあったり、トラが出たり
いろいろおかしな点があるが、それを超える気迫、情熱がある
本書が初めて世に出たのは1812年(!
あらためて今作の新鮮さに驚かされる