メランコリア

メランコリアの国にようこそ。
ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

もりのおくのおちゃかいへ みやこし あきこ/著 偕成社

2025-01-14 17:52:54 | 
2010年初版

なにかのきっかけで読みたい本リストにメモっていたのを借りてみた
表紙の絵に見覚えがあって、ブログ内検索しても出てこなかったけど
ポストカードで見たのかなあ?

外国人作家かと思ったら、日本人女性
縦に節の入った紙質を上手く利用して
森の木々の樹皮を鉛筆だけで表現してるのがスゴい

モノクロに光が当たって、少女の金髪、赤い帽子とスカート、手袋がビビッドで目を惹く

他の作品も気になるな


宮越暁子
1982年埼玉生まれ 武蔵野美術大学卒 東京在住


【内容抜粋メモ】
お父さんはおばあちゃんの家に雪かきに出かける
ケーキを忘れていったので、キッコちゃんは届けに行こうとして
途中で転んでしまう

父が見知らぬ家に入ったのでフシギに思っていると
父だと思っていたのはクマさんだった!

羊の子にお茶会に誘われて中に入ると、たくさんの動物がいて、ビックリしてる
「こんにちわ」とあいさつすると一斉に歓待してくれる












おばあちゃんに持って行くケーキが崩れてしまったのを見せると
みんな、自分のケーキを箱に入れてくれる









みんなで音楽を奏でながらおばあちゃんの家まで送ってくれる







おばあちゃんとお父さんが迎えてくれて、振り向くと誰もいない
おばあちゃんはケーキを喜んでくれる











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映画『さらば夏の光』(1968)96min

2025-01-14 17:31:31 | 映画
監督:吉田喜重

出演
鳥羽直子:岡田茉莉子
川村信:横内正
ロバート・フィッツジェラルド:ポール・ボーベ 貿易商に勤める夫
メアリ:エレーヌ・ヴィエル 夫の妹



「岡田茉莉子さん出演作まとめ」に追加します

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日本航空がヨーロッパ行きも飛ぶようになったのをPRしてほしいと依頼されて
スタッフと俳優2人の7人で行って撮った
監督も初めて行く場所だから、行った先々で台本を書いたって監督が話してた

今みたくピンマイクもないから、全部後でアフレコをあてた/驚
そう言われなきゃ気づかなかった

横内正さんは声が渋いけど、すごいベビーフェイス

小説を読んでるみたいなセリフで
哲学的なフランスの小作品ぽい


【内容抜粋メモ】
旅をする川村信の映像にセリフが流れる

川村信:
ポルトガル、リスボン 旅のはじまりの土地なのだ
私にとってあのカテドラルは何だったのか

鳥羽直子:あなたは何を探してらっしゃるの?

川村:あなたは誰です?








ナオコは海外で家具や工芸品などを買い付けている
ナオコ:ここがヨーロッパの西のはずれなの

1941年にポルトガル人は日本を初めて発見した

川村:
長崎に建てられた洋風建築
バテレンたちの心が私の心を揺さぶった
あのカテドラルがどこかにある

ナオコ:私の母は終戦の年に長崎で死んだ








1枚の絵を見せて、どこかにあるかと聞くがナオコも分からない
10数年も探している









ナオコ:
私は何も愛していないだけ
開かれた心は傷つきやすいもの

歩く音や風、波の音とかも後から入れたのか?

ナオコ:マドリッドに行かなければならない さよなら

川村が追いかけ、日の沈む海岸を歩く









絵に似た場所を歩く

川村:
思い出は人間を裏切らない
人間が思い出を裏切るんだと思う

ナオコ:
今度の旅はいつもと違う
夫は言う“Come back soon Naoko”









やたら現地人にドヤされてる白人男性が前から来る

ナオコ:
人が刺されたらしい スペイン語は片言しか分からない
あの娘の姉が刺された
若い男の妻のようですわ
男は妻の不貞が許せないと言ってる
神が許さないって

川村:私がスペイン語を分からないからウソをついてるのでしょう

ナオコ:私も人妻よ








闘牛場
槍を刺されて血を流す闘牛
まだこんなことしてるの?! うそでしょ
牛はヨタヨタと座りこむ
闘牛場で剣を腹に刺して倒れるナオコ











空港
夫の妹メアリが来て、ナオコは川村に別れの握手をする
腕を組んで歩くメアリとナオコ








赤いオープンカーを乗り回す
凱旋門








ナオコ:
夫は優しいから恋人ができたと言っても悲しい目で許すというだろう
飛行機に乗れば17時間で日本に帰れる
でもそうしない
どこに行っても同じ
初めて東京に行き、敗戦の焼け跡が残っていた
貿易商社に勤めて、夫に出会った

カフェにいる川村を見て、なにかガラスに書くメアリを追うと
ナオコがロバートと一緒にいて気づく










ロバート:
スペインでお世話になった
家に招待したい
女はホームシックになりやすい 友人が必要だ

自宅の庭で会うナオコと川村を見つめるロバート
ロバート:神の愛に比べたら、人間の愛はレプリカにすぎない









メアリ:
兄の言ってること分かる?
禅問答はもうたくさん
ロアールへ行かない?

不穏なファミリーだな
こんなに静かな外国人がいるかなw

メアリ:彼女を愛してあげて

ナスカの地上絵みたいなデザイン化された庭園
川村とナオコはいろんな所で何度も何度もすれ違う
茉莉子さんのファッションを見るのは楽しい










電車の個室
ナオコ:私たちの旅がまた始まったわ 今度は偶然じゃなく

川村はイタリアに行くつもりがノルマンディーに向かう
ノルマンディーに行って夫に会うつもりのナオコ

とんでもなく広い砂漠を歩くと突然デカい教会が現れる
潮が満ちると海の中に取り残される








川村:僕の教会はもっと小さくて粗削りだ

ナオコ:
ロバートと結婚した時にここに来た
今日、私たちは別れるためにここに来た

2人は抱き合う

ナオコ:私は死ぬまでヨーロッパを旅して歩く女よ
(メーテルみたいなセリフ

こんな所で夜になったら、真っ暗で帰れないじゃん/汗









スウェーデン ストックホルム
街で商品を買うナオコ

ナオコ:
仕事がうまくいった時、私はとても幸せ
幸せって何ですか?










川村と再会 こんな偶然は映画だけだな
何か言ってるがガラス越しで聞こえない








2人で長い橋の上を歩く







川村:
僕はもう見つけました 僕の目の前に
僕が探してたのはあなただったんだ

ナオコ:
私には探すものは何もない
ヨーロッパで行きずりに会った人







いつの間にか髪をおろしてる
ワンピを脱いで、下着だけで街中を歩くナオコ 大丈夫? なぜか無人
そっか 昼間ぽいけど、白夜だから深夜か
だからと言って、下着で外出たら捕まるのでは?








ホテルで目ざめる2人
ナオコ:影のない世界
こんなに明るい夜じゃ眠れないな

川村:あなたは後悔してる







ナオコ:あなたは私のことを知らない

また街中で会った ストーカーだな/汗

奈良みたいに鹿がたくさんいる森
川村:もう追おうとは思わない それなのにコペンハーゲンにいる

ナオコ:
1人でどれだけ強くなれるか試してみたかった
明日、アムステルダムでロバートと落ち合う
私たち別れます







やたら長い屋形船が通る

川村:
できることならご主人に会わせてほしい
僕は待たされるのはイヤだ

川村は公衆電話から電話する
ちゃんと連絡先を教えてるんだ

エッフェル塔

家まで探しに来た川村を見かけてメアリが追い
ナオコはローマにいると教える

空港
歩いてる人がカメラや俳優を見てるから、ぶっつけで撮ってるのでは?

2人はローマの遺跡を歩く
川村は9月には日本に帰る

川村:
明日、いっしょにパリに帰ることもできる
そして僕たちは結婚する

ナオコ:できないわ

川村:あなたにとって日本は何なのか

ナオコ:
失ってしまったすべて
終戦の夏、1人の弟を亡くした
もう二度と帰ろうとは思わない

川村はナオコに海外の仕事を辞めて、家にいろって言ってるのかな?
ナオコにとっては海外でのキャリアや生活と比べたら
それほどの魅力はないって言いたいのかも









ロバートからの手紙を読むナオコ

「君のことだから心配はしていません
 君の申し入れを黙って受け入れたのは、君を愛しているから
 君は今自由ですか?
 そうでなければ、力になりたい」


ナオコ:あなたを愛してる











川村:どうしてホテルで別れてくれなかったんです

ナオコ:
あなたの探している古いカテドラルを知っている
イタリアの小さな村に今も建ってる
(あの絵でよく分かったな
私は見たんです 私の長崎を!
私だけのカテドラル 誰にも触れられたくなかった
今別れたら、永遠に会えない
今話さなければならないと思って

川村:
僕のカテドラルはすでに破壊されてしまっている
それはあなただったから

川村はそのまま歩いて行く









ニューローマ
ん、冒頭に戻ったのか?

オープンカフェでカプチーノを飲んでるナオコ
口紅でテーブルに教会の絵を描いてる 怒られない?

ナオコ:
今行けば間に合うかもしれない
でも私は行かない
愛には時間がない







また不穏な音楽 監督好きだな、コレ

街中を走りまわるナオコ

空港
日本航空パリ・ロンドン行きに乗る川村
外のタラップから乗ってる/驚









ナオコ:
今、私は自由
私には時間がない!

こんな美人さんが慌てて走ってたら、イタリア男性は黙っとらんでしょう

1968年 夏

終わっちゃった




DVD特典は予告編
ガラス越しに再会するシーンが使われてる

当時珍しい外国の観光地巡りは楽しいけど
終始、観念的なやりとりを90分観るのはツライ・・・

同時上映がゴダール?
同じ趣向の2本立ては、もっとキツイぞ


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