1996年初版 多賀京子/訳 トーマス・C・ジャレスキー/カバー絵
ケヴィン・ヘンクス
1960年 アメリカ生まれ
本書は初めての児童文学
徳間書店のヤングアダルトものは本当に充実していてハズレがない
【内容抜粋メモ】
登場人物
ブレイズ
父グレン
母リーナ
祖母ノヴァ
クレア 父の恋人
フロイ 丘の向こうに住むヴィッキーの母
ゲーリー シェパード犬
ヴィッキー 母
ジョゼル 娘
リック 母のBF
ブレイズの母はブレイズが5歳の時にがんで亡くなった
母といっしょに行った最後の場所が観覧車で
それ以来、ブレイズは1人で観覧車に乗れなくなる
毎年、チャレンジするのだが、毎回、怖くて挫折する様子は
パニ障の暴露体験と通じるな
観覧車の事故で両足を酷く火傷して、他の皮膚を移植したため、今でも目立つ傷がある
ほかにも大きな犬などコワイものがたくさんあり、空想上の友だちを作って
助けてもらおうとしては失敗するたびに、ニセアカシアの木の根元にお墓をつくっている
父グレンは高校で美術を教えながら、夏休み中は家にこもって絵を描いている
家事は祖母ノヴァがしてくれている
ブレイズはノアの箱舟を大事にしている
プラスチックの動物たちがついになっていたが
母が死んでから片方を捨ててしまった
母が閉じ込められている悪夢を見るため、古いカギを集めている
ある日、庭に石で母の名前「リーナ」と文字が作ってあるのを見てゾッとする
父か祖母に相談しようかとも思ったが、自分で解決しようと決める
“もう、こわがってばかりいるのはやめたんだ”
*
ジョゼルは祖母フロイの家に預けられている
父はテキサスに住んでいるが会ったことはない
美人の母ヴィッキーは時々恋人をつくり、ジョゼルの世話をやめてしまう
今回もリックと2人で出かけてしまった
ジョゼルはフロイから丘の向こうに住むブレイズが母を亡くしたことや
お祭りの事故で火傷を負った話を聞いて、自分よりもっと酷いことになればいいと思い
とっさの思い付きで、丘に「リーナ」と石を並べた
ヴィッキーは「不幸は道連れ」とよく言っていた
ジョゼルは自分の太ももにボールペンで「リーナ」と刺青のように書く
*
グレンは同じ高校の美術教師クレアと親しくなる
クレアは金属工芸が得意で、金銀でアクセサリーや箱をつくる
ブレイズも仲良くなってほしくて、3人で湖に出かける
ブレイズはなんとなくクレアに火事で火傷したことを話す
その後、丘に「体に火がついた」と石で文字がつくってあるのを見て
犯人はクレアではないかと疑い、父に話せずに悩む
*
ヴィッキー:
リックが子連れの旅はイヤだって
あたし、あんたといると疲れちゃうの
これはあんたのためでもあるのよ
(完全に育児放棄だな
フロイはジョゼルを慰めるためにショッピングセンターに連れて行き
高価なカーディガンを買ってくれる
いつもは古着を買うか、商品を見るだけだから
祖母にお金をたくさん使わせてしまったという気持ちがつきまとう
ジョゼルは自分が可哀想でたまらなかった
また丘に行き、別の言葉をつくって、影でブレイズが悲しむのを見てやろうと思っていると
丘にブレイズがいて目が合ってしまう
ジョゼルは母は科学者で太平洋の調査をしている間、祖母といっしょにいるとウソをつく
転んで足から出た血をブレイズの足にもつけて
ジョゼル:これで、あたしたち、親友になったのよ 永遠にね
*
その日から2人は毎日会って遊ぶようになる
ジョゼルは父が亡くなったというウソもつく
ジョゼル:片親の子どもクラブへ、ようこそ
ジョゼルはブレイズを家に呼ぶ
シェパードのゲーリーがコワイというブレイズに犬の触り方を教えてあげて
ブレイズには私が必要なんだと思うと嬉しくなる
ブレイズの家でもご飯に呼ばれ、グレンが父、クレアが母、ノヴァが祖母、ブレイズが弟で
自分もここの家族なんだという想像が楽しくなる
これまでついたウソを後悔するが、本当のことを言ったらブレイズが離れてしまうのがコワイ
二度とウソはつかないと誓うも、ノアの箱舟を見せてもらって
プラスチックのキツネを見つけてポケットに隠す
クレアが作ったものを工芸展で売るのを手伝いに行くのに連れて行ってもらい
幸運のペニーを拾う
ジョゼル:何をお願いするか教えてくれないと、お願いは叶わないのよ
ブレイズ:君が見つけたんだから、君のものだよ
*
翌日は雨で、ジョゼルは水着を着てブレイズを雨の中に誘い踊っていると
太ももに書いた「リーナ」の文字を見られて、石で文字をつくったことがバレてしまう
ジョゼル:あれは冗談のつもりだったの お願い、嫌いにならないで
ブレイズ:友だちだと思ってた とにかく帰れ!
ブレイズは初めて人を突き飛ばし、高価なカーディガンのボタンをひきちぎる
ジョゼルと遊んでいる間は空想の友だちのことを忘れていたと気づく
ジョゼルの泥だらけのカーディガンを見て、フロイは激怒する
学校でもいつも迷惑をかける子と思われていて
祖母にも同じ思いをさせていると気づく
夜中の1時、眠れずに家に電話をかけると母が出る
リックと旅に出たというのはウソで、ずっと家にいたと分かる
フロイはジョゼルを家まで連れて帰る
フロイ:ママはあんたのこと、愛してるんだよ
ジョゼルは太ももに「ごめんね」と書く
*
ブレイズは父からもらったカンバスに家族を連想させるモノを描いていく
ぼくたち、みんな、いろんなふうにつながってるんだ
クレアを晩ご飯に呼び、ノアの箱舟のキツネがなくなったと話すと
クレアは対のキツネを作ってくれて、それも絵に加える
フロイの家に行き、ジョゼルにあげたカギのコレクションを返してもらおうと思ったが
ジョゼルは家に帰ったと聞く
フロイ:
きっと戻ってくるさ あんたのことを母親にベラベラ喋ったらしい
たったひとりの親友だって
ブレイズはジョゼルを許し、カーディガンのボタンに似た月を描く
この夏はジョゼルを中心に過ぎていった
8月最後の土曜日、丘には「ごめんね」と石が並べてある
ブレイズ:お父さん、起きて 丘を見てほしいんだ
“そうだ そこから 始めよう”
ケヴィン・ヘンクス
1960年 アメリカ生まれ
本書は初めての児童文学
徳間書店のヤングアダルトものは本当に充実していてハズレがない
【内容抜粋メモ】
登場人物
ブレイズ
父グレン
母リーナ
祖母ノヴァ
クレア 父の恋人
フロイ 丘の向こうに住むヴィッキーの母
ゲーリー シェパード犬
ヴィッキー 母
ジョゼル 娘
リック 母のBF
ブレイズの母はブレイズが5歳の時にがんで亡くなった
母といっしょに行った最後の場所が観覧車で
それ以来、ブレイズは1人で観覧車に乗れなくなる
毎年、チャレンジするのだが、毎回、怖くて挫折する様子は
パニ障の暴露体験と通じるな
観覧車の事故で両足を酷く火傷して、他の皮膚を移植したため、今でも目立つ傷がある
ほかにも大きな犬などコワイものがたくさんあり、空想上の友だちを作って
助けてもらおうとしては失敗するたびに、ニセアカシアの木の根元にお墓をつくっている
父グレンは高校で美術を教えながら、夏休み中は家にこもって絵を描いている
家事は祖母ノヴァがしてくれている
ブレイズはノアの箱舟を大事にしている
プラスチックの動物たちがついになっていたが
母が死んでから片方を捨ててしまった
母が閉じ込められている悪夢を見るため、古いカギを集めている
ある日、庭に石で母の名前「リーナ」と文字が作ってあるのを見てゾッとする
父か祖母に相談しようかとも思ったが、自分で解決しようと決める
“もう、こわがってばかりいるのはやめたんだ”
*
ジョゼルは祖母フロイの家に預けられている
父はテキサスに住んでいるが会ったことはない
美人の母ヴィッキーは時々恋人をつくり、ジョゼルの世話をやめてしまう
今回もリックと2人で出かけてしまった
ジョゼルはフロイから丘の向こうに住むブレイズが母を亡くしたことや
お祭りの事故で火傷を負った話を聞いて、自分よりもっと酷いことになればいいと思い
とっさの思い付きで、丘に「リーナ」と石を並べた
ヴィッキーは「不幸は道連れ」とよく言っていた
ジョゼルは自分の太ももにボールペンで「リーナ」と刺青のように書く
*
グレンは同じ高校の美術教師クレアと親しくなる
クレアは金属工芸が得意で、金銀でアクセサリーや箱をつくる
ブレイズも仲良くなってほしくて、3人で湖に出かける
ブレイズはなんとなくクレアに火事で火傷したことを話す
その後、丘に「体に火がついた」と石で文字がつくってあるのを見て
犯人はクレアではないかと疑い、父に話せずに悩む
*
ヴィッキー:
リックが子連れの旅はイヤだって
あたし、あんたといると疲れちゃうの
これはあんたのためでもあるのよ
(完全に育児放棄だな
フロイはジョゼルを慰めるためにショッピングセンターに連れて行き
高価なカーディガンを買ってくれる
いつもは古着を買うか、商品を見るだけだから
祖母にお金をたくさん使わせてしまったという気持ちがつきまとう
ジョゼルは自分が可哀想でたまらなかった
また丘に行き、別の言葉をつくって、影でブレイズが悲しむのを見てやろうと思っていると
丘にブレイズがいて目が合ってしまう
ジョゼルは母は科学者で太平洋の調査をしている間、祖母といっしょにいるとウソをつく
転んで足から出た血をブレイズの足にもつけて
ジョゼル:これで、あたしたち、親友になったのよ 永遠にね
*
その日から2人は毎日会って遊ぶようになる
ジョゼルは父が亡くなったというウソもつく
ジョゼル:片親の子どもクラブへ、ようこそ
ジョゼルはブレイズを家に呼ぶ
シェパードのゲーリーがコワイというブレイズに犬の触り方を教えてあげて
ブレイズには私が必要なんだと思うと嬉しくなる
ブレイズの家でもご飯に呼ばれ、グレンが父、クレアが母、ノヴァが祖母、ブレイズが弟で
自分もここの家族なんだという想像が楽しくなる
これまでついたウソを後悔するが、本当のことを言ったらブレイズが離れてしまうのがコワイ
二度とウソはつかないと誓うも、ノアの箱舟を見せてもらって
プラスチックのキツネを見つけてポケットに隠す
クレアが作ったものを工芸展で売るのを手伝いに行くのに連れて行ってもらい
幸運のペニーを拾う
ジョゼル:何をお願いするか教えてくれないと、お願いは叶わないのよ
ブレイズ:君が見つけたんだから、君のものだよ
*
翌日は雨で、ジョゼルは水着を着てブレイズを雨の中に誘い踊っていると
太ももに書いた「リーナ」の文字を見られて、石で文字をつくったことがバレてしまう
ジョゼル:あれは冗談のつもりだったの お願い、嫌いにならないで
ブレイズ:友だちだと思ってた とにかく帰れ!
ブレイズは初めて人を突き飛ばし、高価なカーディガンのボタンをひきちぎる
ジョゼルと遊んでいる間は空想の友だちのことを忘れていたと気づく
ジョゼルの泥だらけのカーディガンを見て、フロイは激怒する
学校でもいつも迷惑をかける子と思われていて
祖母にも同じ思いをさせていると気づく
夜中の1時、眠れずに家に電話をかけると母が出る
リックと旅に出たというのはウソで、ずっと家にいたと分かる
フロイはジョゼルを家まで連れて帰る
フロイ:ママはあんたのこと、愛してるんだよ
ジョゼルは太ももに「ごめんね」と書く
*
ブレイズは父からもらったカンバスに家族を連想させるモノを描いていく
ぼくたち、みんな、いろんなふうにつながってるんだ
クレアを晩ご飯に呼び、ノアの箱舟のキツネがなくなったと話すと
クレアは対のキツネを作ってくれて、それも絵に加える
フロイの家に行き、ジョゼルにあげたカギのコレクションを返してもらおうと思ったが
ジョゼルは家に帰ったと聞く
フロイ:
きっと戻ってくるさ あんたのことを母親にベラベラ喋ったらしい
たったひとりの親友だって
ブレイズはジョゼルを許し、カーディガンのボタンに似た月を描く
この夏はジョゼルを中心に過ぎていった
8月最後の土曜日、丘には「ごめんね」と石が並べてある
ブレイズ:お父さん、起きて 丘を見てほしいんだ
“そうだ そこから 始めよう”