一昨日、しばらく振りで予定がない日だったので、施設にいる伯母を訪ねる事にした。
その優良老人用賃貸住宅では昼ご飯が出ないので、「一緒にランチをしよう。ご馳走するから。」と朝、電話で誘っておいた。
町の中は凍結路面で恐ろしいが、国道に出たら道路が出ていたので、この時期としてはまだ走りやすかった。
行ってみたら、その日も妹さんが一足先に来ていた。80数才だと思うが鮮やかなピンク色のセーターは私にも眩しかった。
間もなく若い訪問看護婦さんがやって来て、伯母の血圧を測ったり薬の整理と指示をし出した。
私は狭い部屋に4人もいることに気詰まりを感じたので、部屋から出て施設の階段を上り下りすることにした。け上げ寸法17cm程のゆるやかな階段で、数えたら上階までは20段ある。5階建てなので下から上まで登ると80段だ。それを3回繰り返したら少し汗ばんだ。
適当な時間になったので、伯母と妹さんを車に乗せて、町の和食レストランに行った。駐車場から玄関先までが凍結していて危ないので、伯母が転ばないように支えた。私も危なく転びそうだった。
椅子席の禁煙席が空くのをしばらく待って座った。
伯母達は「普段、昼は余り食べていないので」と言いながら、茶碗蒸しがついた生寿司定食を頼んだ。私は茶碗蒸しの無い生寿司を頼んだ。食後のコーヒーを飲みながら1時間ほどお喋りした。
伯母の妹は夫と二人暮らしらしいが、年金収入が少なく、外食はまずする事がないのだという。しかし、二人分を料理するのは大変だし面倒なので、スーパーから出来合いの弁当やおかず類を買って来て、毎食を済ませているのだという。
その話は私にはショックだった。出来合いの食品は珠になら良いけれど、味付けが濃いし、食品バランスが悪いので、毎日なら高齢者の身体に良くないと思ったからだ。でも、ずっとそうしていると聞いて何も言えなかった。
伯母と私が残した寿司を合わせて折りに入れたら、丁度一人前になった。伯母は、家にいる夫に食べて貰うようにと言って、詰めた折をそっと妹に渡していた。伯母の細かな配慮に私は感心した。
また、私から妹さんに「伯母の所に来る曜日が決まっている様だけれど、何か理由が有るの。」と聞いてみた。
すると笑いながら、「訪問看護婦さんが来る日なので、ついでにタダで私も血圧を測って貰いたいから。」と答えた。頭が良いなと私は納得した。
妹さんが帰った後、伯母から不審な手紙が届いたといって見せられた。手紙はワープロで印字され、差出人不明、春に亡くなった伯父宛てに妻の浮気を報せる内容だった。
伯母が気持ちが悪いというので、警察に連絡すると、巡回している警察官が来てくれた。伯父の遺影と仏壇の前で手紙を見てから、「この施設は外から勝手に入れないドアなので、大丈夫だと思うが、何かあったら連絡して下さい。」と言って帰った。
伯母は住んでいた家も畑も無くなったので、帰る所がない。それで私から、「お正月に私の家に来ないかい。」と誘ったが、その施設にいるという。多分他にもそこでお正月をする入居者がいるのだろうと思うし、それなりに配慮された食事も出るだろうと思うので、「じゃあ、お正月にまた来るから元気でね。」と言って別れた。
すっかり暗くなった道を車を走らせて帰宅した。色々あった一日だった。
その優良老人用賃貸住宅では昼ご飯が出ないので、「一緒にランチをしよう。ご馳走するから。」と朝、電話で誘っておいた。
町の中は凍結路面で恐ろしいが、国道に出たら道路が出ていたので、この時期としてはまだ走りやすかった。
行ってみたら、その日も妹さんが一足先に来ていた。80数才だと思うが鮮やかなピンク色のセーターは私にも眩しかった。
間もなく若い訪問看護婦さんがやって来て、伯母の血圧を測ったり薬の整理と指示をし出した。
私は狭い部屋に4人もいることに気詰まりを感じたので、部屋から出て施設の階段を上り下りすることにした。け上げ寸法17cm程のゆるやかな階段で、数えたら上階までは20段ある。5階建てなので下から上まで登ると80段だ。それを3回繰り返したら少し汗ばんだ。
適当な時間になったので、伯母と妹さんを車に乗せて、町の和食レストランに行った。駐車場から玄関先までが凍結していて危ないので、伯母が転ばないように支えた。私も危なく転びそうだった。
椅子席の禁煙席が空くのをしばらく待って座った。
伯母達は「普段、昼は余り食べていないので」と言いながら、茶碗蒸しがついた生寿司定食を頼んだ。私は茶碗蒸しの無い生寿司を頼んだ。食後のコーヒーを飲みながら1時間ほどお喋りした。
伯母の妹は夫と二人暮らしらしいが、年金収入が少なく、外食はまずする事がないのだという。しかし、二人分を料理するのは大変だし面倒なので、スーパーから出来合いの弁当やおかず類を買って来て、毎食を済ませているのだという。
その話は私にはショックだった。出来合いの食品は珠になら良いけれど、味付けが濃いし、食品バランスが悪いので、毎日なら高齢者の身体に良くないと思ったからだ。でも、ずっとそうしていると聞いて何も言えなかった。
伯母と私が残した寿司を合わせて折りに入れたら、丁度一人前になった。伯母は、家にいる夫に食べて貰うようにと言って、詰めた折をそっと妹に渡していた。伯母の細かな配慮に私は感心した。
また、私から妹さんに「伯母の所に来る曜日が決まっている様だけれど、何か理由が有るの。」と聞いてみた。
すると笑いながら、「訪問看護婦さんが来る日なので、ついでにタダで私も血圧を測って貰いたいから。」と答えた。頭が良いなと私は納得した。
妹さんが帰った後、伯母から不審な手紙が届いたといって見せられた。手紙はワープロで印字され、差出人不明、春に亡くなった伯父宛てに妻の浮気を報せる内容だった。
伯母が気持ちが悪いというので、警察に連絡すると、巡回している警察官が来てくれた。伯父の遺影と仏壇の前で手紙を見てから、「この施設は外から勝手に入れないドアなので、大丈夫だと思うが、何かあったら連絡して下さい。」と言って帰った。
伯母は住んでいた家も畑も無くなったので、帰る所がない。それで私から、「お正月に私の家に来ないかい。」と誘ったが、その施設にいるという。多分他にもそこでお正月をする入居者がいるのだろうと思うし、それなりに配慮された食事も出るだろうと思うので、「じゃあ、お正月にまた来るから元気でね。」と言って別れた。
すっかり暗くなった道を車を走らせて帰宅した。色々あった一日だった。