花好き・旅好き80代北国女性の日記(ブログ開設18年目)

趣味はガーデニングと家庭菜園、外国旅行だが、新型コロナ禍と膝の不調、円安が重なり、今は外国行きは見合わせている。

韓国の旅(8)

2009年11月12日 | 海外旅行「韓国」

6日間と言っても最後の日はモーニングコールが4;50で、5;30にはホテルを出て、仁川空港近くの日本人専用免税店で朝食と買い物をした後、空港に行って10;05の大韓航空機で新千歳空港に帰って来たから、正味4日間の観光だった事になる。世界遺産以外に色々と観光したが、記事からは割愛したい。
今日は最後に、今回の旅で「見たり感じたりした韓国」について書く事にする。

まずガイドが50代のベテラン女性の方だったので、細切れながら現代の韓国事情を聞くことができた。

1、韓国はオリンピックの開催地等を契機として高速道路網や鉄道網が整備され、ソウルから南端の釜山までの380kmを新幹線なら2時間半、高速道路なら時速100kmで4時間半程で行く事ができるようになった。
高速道路は片側3~4車線と幅を広く作ってあり、ひとたび戦争になれば航空機の滑走路にできるようにしてある。
北朝鮮とはまだ敵対関係なので、戦争は遠い事としては考えられていない。

車は1家に1台になったが、車優先社会なので事故には十分に気をつけて欲しいと言われた。
(韓国ドラマでは、しばしば交通事故が起こるストーリーがあり、私はそれに初め違和感を持っていたが、現実に事故が多いのだと言う)
日本車が少ないので聞くと、韓国では欧米の車の輸入は前から認められていたが、日本車は3年前から認められたと言っていた。その理由をガイドは、「韓国車を守るためだと思います。」と言ったが、私には日本の音楽や映画の輸入を最近まで禁止していたのと同じく、日本に対する国民感情を配慮しての国策だったと思えた。
韓国の若者は「角ばった日本車の形は野暮ったい。」というそうだが、なる程韓国車は丸みを帯びた形に見えた。私も次に買う時は、韓国車も視野に入れてもいいかなと思ったりした。
私が見た所、車は皆綺麗で、持ち主が丁寧に管理しているようだったが、ガイドは、「韓国では、車は自分の顔と同じだと考えて綺麗にします。」と言っていた。多分韓国では、まだ車が20~40年位前の日本のようにステータスシンボルの1つなのかも知れないと思った。車検制度は日本と変わらない様だった。

2、韓国の男性には兵役の義務がある事はよく知られているが、何時行くかは18~27歳の中で自分で決める事ができ、陸海空軍のどれにするかも希望できて、試験があるそうだ。
ガイドの話では、最近、年々期間が短くなって来て、2年2ヶ月、2年6ヶ月という勤務を終えると結婚ができ、給料も倍になると言っていた。

ところが「物語 韓国人」(田中明著)によると、韓国では徴兵逃れがいつも問題になるのだという。
この本には『1999年6月、国防省検察部は、現役将校88人を含む四百余名を捜査し、軍人5名を拘束した。』『この時起訴された兵務庁の元准尉などは、富裕層の150余名から総額54000万W(5400万円位)を受け取っていたというからすざましい』とある。
徴兵検査の結果には、合格者と不合格(徴兵免除)者の他に「防衛兵」という区分があり、一家の大黒柱の人、体力、学力が著しく足りない人は、入隊しないで半年~1年、公務員の補助的な仕事をすれば兵役にかえられる。それでずっと楽なこの区分に隠れた希望者が多いらしい。
実際には高級住宅地に住んでいる人やエリートの中には、兵役に行っていない人が多いという報道もなされているという。

3、韓国は儒教の考え方を尊重する国で、人間関係、特に親や祖先を敬う気持ちが今でも本当に強いのだ。
ガイドは、「親孝行をするために、息子は親を国内旅行に連れて行こうとするけれど、娘は海外旅行に連れて行くのが夢という人が多い。」と話してくれた。
私にとっては夢見たいな話しに聞こえたが、確かに景勝地で高齢の親を連れている人たちを多く見た。

今読んでいる「物語 韓国人」(田中明著)という本に、儒教が伝えられた韓国と日本では、その「忠孝」の伝わり方が違うと書いてあった。
韓国では家族を何よりも大事にする「孝」の考え方が強く伝えられたので、家族のために仕事を休む事は当たり前だと考えるが、日本では社会を構成する個人という考えが強く伝わったため、仕事のために親の死に目に会えない事があっても、仕事を優先するべきだという「忠」の考え方が一般的なのだという。


コメント (2)
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