サラダセット

少量多品種栽培の特徴を活かして、サラダセットなる新商品を出荷し始めた。
単品だけの販売では、出荷量も少なく他の大規模生産者との差別化も難しいことから、長年の主婦経験を踏まえ消費者の立場から見て「このような商品があったら」と思われるようなものをオバサンが考え出したもの。
中身は、ガーデンレタス、パセリ、イタリアンパセリ、サンチュ、ラディシュの詰め合わせ。
写真の量をパックして僅か100円というお得な価格。
内容は季節によってそれぞれ旬のものに変えて行くつもりでいる。



「新鮮館おおまち」に初めて出荷したときの会話、
オジサン「専務、今日から若い人向けの新しい商品をお持ちしました」
千葉専務「あっ、そう。ウチは若いお客さんは来ないんだよね。大部分は年金生活のオバアチャン達で、野菜を生で食べる習慣は無いようだ」
オジサン「……」

それでもめげずに店頭に並べた。
即日完売とはならなかったものの、そこそこの売れ行きになってくれた。

オバサン「折角、朝採りの新鮮な野菜をパックしているのだから、早めに買ってくれればいいのに…」
この発言は完全に「生産者側の論理」になっていた。