穴村久の書評ブログ

漫才哲学師(非国家資格)による小説と哲学書の書評ならびに試小説。新連載「失われし時を求めて」

官僚文学に転身することを勧める

2022-04-13 07:25:31 | 書評

 官僚文学と言う分野があるそうだ。北方君の逃げを打つ妙なコメントを読んで、彼には官僚文学に転身することを勧める。官僚文学と言うのは官庁の課長補佐あたりが、国会での大臣答弁の原稿を書くことだそうだ。なんとか野党の追及をごまかそうとのらりくらりとした文章を書くことらしい。北方君には適していそうだ。
 うまく行けば野党は二の矢の質問に窮する。北方君の技量はそこまでは行っていない。だから私のつたない追及を受けるわけである。
 ところで、この時のほかの選考委員が何の疑問も抱かず、根拠も質さず北方氏の報告を受け入れているのはさながら幼稚園のホームルームの感がある。受け止め方も様々である。たとえば、
 風船女林真理子は「歌舞伎町に行くのがそんなに悪いのか」という意見があったという。作品の中で作者はそんなことは言っていない。保身に汲々としている警察幹部が「そう恐れている」と書いているのだ。だから小説の推進エンジンになっている。報告者ご苦労さん。
 また、「落ちが途中で分かった」、とあるが、どこで分かりましたか。私は分からなかった。鈍いのかな。また「落ちに欠陥があることが分かった」と無批判無条件に北方説明を受け入れている。彼女はこれに浮かれて選考会の外でもひと踊りしたそうな。
 このほかの委員も無条件に根拠も糺さず様々な言葉で雷同しているが、こうなると、北方氏の選考会での正確な「説明内容」が開陳されることが不可欠だろう。