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観客席で思ったこと ~200文字限定のスポーツコラム~
 



セレッソ大阪対FC東京(NHK総合)


後半3分、西澤が勝ち越しゴールを奪った時点で、嫌な予感がした。

この試合の前半3分、西澤のヘッドで、セレッソが先制したが、その後はFC東京が優勢に試合を進め、鈴木規郎にゴールを決め、同点となっていた。

後半の西澤の得点は、前半と同じ3分だった。まだ、40分以上も残り時間があるにもかかわらず、すでに西澤は優勝したかのような恍惚の表情を見せていた。

その後、なんとか規定の45分間はそのままリードしていたにもかかわらず、セレッソ大阪はロスタイムに同点とされ、万事休すとなった。

セレッソ大阪を襲った再びの悪夢。こうなったら、セレッソ大阪が覇権を握るためには、この方法しかない。Jリーグのシーズンを、春から冬ではなくて、秋から春へと変更するのだ。

桜が満開になるのは、冬ではなくて、春なのだから。

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セレッソ大阪対FC東京(NHK総合)
川崎フロンターレ対ガンバ大阪(NHK-BS)


ガンバ大阪が奇跡的に優勝した。フロンターレに勝ったとはいえ、セレッソがロスタイムに同点とされたがために転がり込んできた優勝でもある。まさに、奇跡だった。しかし、とにもかくにも、優勝おめでとう。

そのガンバ大阪の優勝には、2つの意味で遅すぎた感がある。

一つは、今シーズンのガンバの出来から言えば、もっと早く優勝を決めていてもおかしくなかったということ。大黒のケガの影響などが、終盤で勝てなくなった原因と言われているが、そういうときこそ監督の力の見せ所だったはずだ。ガンバほどの攻撃力をもち、また、中心ラインに遠藤や宮本など日本代表をそろえるチームでありながら、終盤の肝心なところで、ずるずると連敗し続けてしまったことに、Jリーグのチームの弱さが見えてくる。これは、ガンバの前に首位にいたアントラーズにも同じことが言える。稀に見る混戦になったことで、最後まで興味は尽きなかったが、その一方で、もっとたくましいチームが現れるのを期待したくなったのも事実だ。

二つ目は、Jリーグ開幕から13年目の優勝だということ。なぜ、今まで勝てなかったのだろうか。松下電器という大企業をバックにしていながら、つまりクラブ経営に関しては、他と比べて安定していて、それだけチームづくりに打ち込めるはずなのに。現に、ガンバのユースはこれまでも好成績を残してきた。なのにトップチームは勝てなかった。今季の優勝が、クラブのフロントにどんな影響をもたらすのか。そして、来期に向けては、監督人事という難しい課題が浮上するのではないか。西野監督もようやく優勝することができたが、ガンバを指揮して4年経過している。サッカーの監督としては代わり時でもある。アントラーズのトニーニョ・セーゾのように6年も続けるケースは珍しい。

優勝後のインタビューで、キャプテンの宮本が、「この優勝を機に、ガンバ大阪をすばらしいクラブにしていきたい」と言っていた。Jリーグの活性化、特に関西圏での盛り上がりのためにもガンバってほしい。優勝したからこそ、生れてくる新たな課題を乗り越え、すばらしいチーム、クラブをつくって欲しいと思う。


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