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観客席で思ったこと ~200文字限定のスポーツコラム~
 



日本ラグビーフットボール選手権大会・2回戦

九州電力 14対64 トヨタ自動車
ヤマハ発動機 53対14 関東学院大学
(2007/2/11 秩父宮ラグビー場)

来季からトップリーグで戦う九州電力と学生チャンピオンの関東学院大が、トップリーグの上位チームに挑んだ。冷たい強風が吹きぬける秩父宮ラグビー場につめかけた観客は、トヨタ自動車とヤマハ発動機が勝つことを確信している。ラグビーに番狂わせがないことを知っているからだ。九州電力と関東学院がどこまでできるのかが知りたいのだ。

第1試合。前半、風下になった九州電力は無残に散った。序盤からトヨタに好きなようにやられ、前半だけで8トライを許した。早稲田を破った試合は、もっとチャレンジ精神にあふれていたが、今日の九電は借りてきたネコのようだった。後半は、なんとか2トライを奪ったが、トヨタは前半で攻め疲れ、気持ちも切れていた。

九電には、この惨敗が来季へのステップとなることを期待したい。というか、そうでなければリーグが盛り上がらないので、なんとかがんばって欲しい。

第2試合の関東学院は、健闘したと言えるだろう。前半、やや関東学院よりのジャッジにも助けられて、2トライを奪い、14対0とリードした。風上の利を生かし、バックスのスピードスター中園を中心に、果敢にヤマハを攻めたてた。2トライの後に、何度かあったチャンスをものにできなかったのが悔やまれる。

前半途中から持ち直したヤマハは、徐々に関東学院のエンドに迫り、ラインアウト、ペナルティからのモール状態から、2つのトライを返して、前半を終えた(前半:関東学院14対12ヤマハ)。後半になると、ヤマハが自力を発揮し、7トライを奪って勝負を決めた。第1試合とは違って、得点差の割にはおもしろい試合だったが、前半からの激しい攻防によって、関東学院の選手たちがすっかり消耗してしまった。トップリーグと学生の大きな差である。

トヨタにしても、ヤマハにしても、必ずしも調子はよくなかった。特にヤマハはミスが多かった。しかし、ともに、日本選手権での初戦であり、相手との力量差を考えると、むずかしい試合でもあった。本番は1週間後の準決勝である。そこで、どれだけの力をだせるのか。

トヨタ対サントリー、東芝対ヤマハ。準決勝の行方を確信しているのは、4チームの戦士だけだろう。

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