以前にビバ!サッカー研究会の月例会にゲストとして来ていただいた、元テレビ東京の寺尾皖次さんに、再びお会いして、お話をうかがった。
昨年の夏、仲間とともに「VIVA!サッカー探究」という本を出版した。そのなかで、ぼくは、W杯を日本に伝えてきたメディアの歴史について書いた。しかし、取材や執筆にかけられる時間の制約もあり、不十分な点も多かった。「ダイヤモンド・サッカー」についてももっと調べたかった。機会があれば改訂版を出したいと思っているので、詳しく聞いておこうと思ったのだ。
そして、実を言うと、寺尾さんなら、初めて衛星生中継をした1974年の西ドイツW杯の決勝戦のビデオをお持ちではないか。あるいはそのありかをご存知で、もしかしたら、見せてもらうことができるのではと、こっそり期待していたのだ。
しかし、寺尾さんも残念がっていたのだが、その貴重なビデオテープは、昔、たしかにあったのだが、今は行方知れずだそうだ。その話を聞いて、ぼくもがっかりした。そんな大事なものがなくなってしまうなんて。そして、もう見ることができないなんて。
しかし、日本のテレビに流れた映像と音声がセットになったものはないが、別々にならあるそうだ。
映像は、西ドイツのテレビ局がつくった国際映像が残っている。そして、金子アナウンサー、岡野俊一郎さん(解説)、二宮寛さん(ゲスト)の声を録音したカセットテープを寺尾さんがお持ちだということだった。
タイミングを合わせて編集すれば、日本で放送されたものを再現できるのではないか。ただし、試合途中に挿入されているはずのCMまでは無理だが。
映像の権利やカセットテープの保存状態などが不明だが、今度、寺尾さんにお会いしたときに、決勝戦の放送の再現ビデオの制作を勧めてみようと思う。なにしろ、ぼく自身が、もう一度見てみたいので。
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