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観客席で思ったこと ~200文字限定のスポーツコラム~
 



FIFA CLUB WORLD CUP JAPAN 2008
決勝:マンチェスター・ユナイテッド 1対0 リガ・デ・キト
2008/12/21 横浜国際総合競技場


トヨタカップの決勝戦で、選手として格の違いを見せつけたのはウェイン・ルーニーだったが、マンチェスターとキトの間のチームとしての格の違いも大きかった。

偏見ではあるが、南米代表と言っても、どうしてもアルゼンチンやブラジルのクラブでないと、欧州のビッグクラブに対抗できるような感じがしない。

実際に、1980年からのトヨタカップの歴史を見ても、南米代表として勝ったのは、ブラジル、アルゼンチン、ウルグアイのクラブであり、コロンビア、パラグアイ、チリ、そして今回のエクアドルのクラブはいずれも敗退している。

南米代表の場合、南米選手権を制した後に、中心選手が欧州のクラブに買われるという事情もある。ただし、それが、選手の大きなモチベーションになっていることは確かなことだ。一方、欧州でNo1になったクラブは、莫大な賞金や放送権料を手にして、南米などの優秀な選手を買う側に回る。

そうなると、南米代表とは言え、国内の選手層の厚さがないと、つまり、買われた中心選手の穴を埋めるようなタレントが多くいないと、トヨタカップで勝つことは難しくなる。

結局、南米代表のクラブに求められるのは、サッカーの国力なのかもしれない。ワールドカップで優勝経験のある国のクラブしか勝てないのも納得できる。




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FIFA Club World Cup Japan 2008
決勝戦:マンチェスター・ユナイテッド 1対0 リガ・デ・キト
2008/12/21 横浜国際総合競技場


クラブワールドカップの決勝戦は、まるでマンチェスター・ユナイテッドのウェイン・ルーニー・ショーだった。

両チームとも、様子見のようなおとなしい立ち上がりのなか、ルーニー・ショーは、ボールをもらってからの振り向きざまの強烈なシュートではじまった。

この試合、ルーニーにボールが渡ると、かならずゴールを予感させる動きが生まれた。ボールをもらうタイミング、ボールのもらい方、トラッピング、パス、シュート、ドリブル。さらに、ボールのないところでの動きまで、すべてに明確な意図、すなわちゴールへのイメージが感じられた。

後半4分にビディッチが退場して10人になると、ウィンガーとしてクロスをあげたり、最終ラインまで戻って守備をするなど、さらに幅広い精力的な活躍を見せた。

そして、後半28分、この試合唯一のゴールも、C・ロナウドからのパスをルーニーが丁寧に決めたものだった。

マンチェスタ・ユナイテッドの選手に求められる要素として、ひらめき、アグレッシブさ、ハードワークの3つがあるという。ルーニーこそが、この3要素を高い水準で兼ね備えた選手であることを証明した試合だった。

世界一を決めるために集まった22人のなかでも、ルーニーこそがサッカーの申し子とでも言うように、明らかに格のちがいがあった。



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