FIFA Club World Cup Japan 2008
決勝戦:マンチェスター・ユナイテッド 1対0 リガ・デ・キト
2008/12/21 横浜国際総合競技場
クラブワールドカップの決勝戦は、まるでマンチェスター・ユナイテッドのウェイン・ルーニー・ショーだった。
両チームとも、様子見のようなおとなしい立ち上がりのなか、ルーニー・ショーは、ボールをもらってからの振り向きざまの強烈なシュートではじまった。
この試合、ルーニーにボールが渡ると、かならずゴールを予感させる動きが生まれた。ボールをもらうタイミング、ボールのもらい方、トラッピング、パス、シュート、ドリブル。さらに、ボールのないところでの動きまで、すべてに明確な意図、すなわちゴールへのイメージが感じられた。
後半4分にビディッチが退場して10人になると、ウィンガーとしてクロスをあげたり、最終ラインまで戻って守備をするなど、さらに幅広い精力的な活躍を見せた。
そして、後半28分、この試合唯一のゴールも、C・ロナウドからのパスをルーニーが丁寧に決めたものだった。
マンチェスタ・ユナイテッドの選手に求められる要素として、ひらめき、アグレッシブさ、ハードワークの3つがあるという。ルーニーこそが、この3要素を高い水準で兼ね備えた選手であることを証明した試合だった。
世界一を決めるために集まった22人のなかでも、ルーニーこそがサッカーの申し子とでも言うように、明らかに格のちがいがあった。
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