TOYOTA presents FIFA CLUB WORLD CUP
浦項 2対1ムゼンベ
2009/12/12 NTV
知性対感性、あるいは戦術対身体能力、あるいは組織対個人。浦項(韓国、アジア代表)とムゼンベ(コンゴ、アフリカ代表)は、それぞれの地域を象徴するような内容だった。
個人能力を十分に発揮できる攻撃面では、ムゼンベは意外性のあるプレーでチャンスをつくるも、いい加減な守備の裏を何度もつかれ、ピンチを招くう。それを、GKキディアバのスーパーセーブでしのぐ。一方、前半28分にロングシュートで失点した浦項は、その後、ムゼンベの守備の裏をつくプレーを執拗に繰り返し、後半に2点を奪い、逆転勝ちした。
先制したムゼンベが、浦項の戦術を理解し、対処していたら、逆転があったかどうか。しかし、何度も裏を狙われているのに、おおらかに自分たちのサッカーを続けていたムゼンベは、ある意味、アフリカ代表らしかった。
この試合、ワールドカップの日本とカメルーンの対戦を重ねて見ていたが、同じアフリカのチームとはいえ、ムゼンベとカメルーンはまったく違っていた。一昔前だったら、おそらくもっと似ていたはずだ。カメルーン代表も、よく言われるアフリカの黒人特有の身体能力を前面に押し出すサッカーをやっていた。しかし、今は違う。カメルーン代表のほとんどはヨーロッパのクラブの中心選手である。戦術や組織力を身につけている。
そう考えると、日本がいるEグループは、日本とヨーロッパの3カ国からなる、まさに「死のグループ」と言える。浦項の快勝を見ながら、南アフリカで、日本代表がグループリーグを突破するのは、やはり難しいだろうなと思った。
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