行く末遠ければ

生まれも育ちも富山県砺波市
地元サッカークラブ・カターレ富山を応援するブログ

【J特】行く人来る人  行く人・契約満了選手編

2010-12-07 23:56:50 | カターレ富山
2010Jリーグアウォーズも終わり、名実ともにシーズンが終了した今季Jリーグ。
そこで、今季限りでカターレ富山を退団する選手について、いろいろと思うところを書いてみようかなと。

そりゃ、選手の入れ替えをしなければならないということは、全30人のうち18名のカターレ富山設立当初からのメンバー---J昇格の立役者のなかからも外れることになるだろう、とは覚悟してはいたのですが・・・まさか、ここまでいっぺんにとは思いもよりませんでした。18人から、残るのがわずかに5人とか。
退団する、誰もが忘れ得ぬ選手たち。そのなかで、まずは契約満了選手について、背番号順に振り返ってみます。
#4  金 明輝
個人的に、初めて行ったアウェイ戦というものがJFL時代の横河武蔵野戦だったのですが、その試合の勝利を機に、自分内部でサポーターとしての覚悟のようなものに目覚めたというか。そのときに先制となるゴールを決めたことが印象に残っています。
186センチの長身を活かした空中戦の力強さが魅力の選手でした。相手CKのピンチなど、幾度そのプレーに救われてきたことか。攻撃面においてもその力は発揮され、つい先日の第36節・岡山戦における2得点の起点となる活躍も記憶に新しいところです。負けん気、熱いハートを持った選手でした。

#14  川崎 健太郎
アローズ北陸とYKK APがそれぞれほぼ半数を占めたカターレの設立時にあって、Jリーグからの移籍選手として加入。スタメンよりは途中出場のイメージがある彼ですが、試合を締める役割を任されるだけの信頼の証であったとも言えましょう。
やはり、ハイライトは2009年天皇杯3回戦・川崎フロンターレ戦でしょう。前所属のコンサドーレ札幌時代についた「天皇杯男」の異名を、カターレでも発揮してくれました。J1で当時首位だった川崎フロンターレ相手にたたき込んだミドルシュート。試合にこそ敗れたものの、リーグ戦でもなかなか勝てない時期にあって、勇気を与えてくれるゴールでした。

#15  石田 英之
今回の退団選手たちのなかで、いちばん驚いたのが、ヒデの契約満了。黒部や苔口、敬介、あるいはリョーガなど、競合する相手が多かったとはいえ、まさか、でした。
チームいちばんのムードメーカー、はたまたお笑い担当エンターテイナー。ファン・サポーターに広く愛される人気者であったことに、誰ひとり異論はないところでしょう。
いっぽうで、サッカーに対する姿勢は真摯そのもの。
やはり思い出されるのが、ホーム流経大戦。J昇格に向けて後のない、ここで負けたら終わりなんじゃないかという、まさに崖っぷちだった試合。そこで決意の丸刈りで出場、見事に先制点を挙げ、勝利に貢献。あの勝利がなければ、1年での昇格はなかったかもしれません。
そして・・・カターレ選手として最後の出場となった先の愛媛戦での2ゴールなど、まだまだ語りたいことは数多くありますが・・・。今後の活躍を祈念し、さよならは言わない方向で。

#18  姜 鉉守
加入当初は京都サンガFCからのレンタル移籍だったものの、のちに完全移籍。
本職の攻撃的MFのみならず、ボランチ、FW、SBまでこなすなど、そのユーティリティー性が魅力の選手でした。特に昨季、けが人が続出して苦しいチーム事情の中にあって、その芸達者ぶりにどれだけ救われてきたことか。怪我から手術を決断するものの、以降はなかなか思うようにパフォーマンスを発揮できなかったのが惜しまれます。
カターレ所属時の得点はわずか1点にとどまってしまったものの、そのオンリーワンがナンバーワンでした。昨季、強豪湘南を破った試合で決めた、美しい弧を描いてゴール隅につきさっさった、芸術的なFK。ヒョンスという選手を語るとき、あの感動は忘れられません。


#30  桜井 正人
J昇格時に加入した、最初の生え抜きカターレ選手のひとり。
昨季、ルーキーながらコンスタントに29試合に出場、3ゴールを挙げたものの、今季は出場が激減。4試合に出場するにとどまってしまいました。FWのポジション争いに勝ち残れなかった、ということでしょうが・・・わずかに2年で退団とは、寂しい限りです。
印象に残っているのは、昨季、アウェイ愛媛戦で挙げた初ゴールです。先制されたところを追いついた試合の終盤、期待を込めて途中出場した直後。左足を振り抜いた、ミドルからの強烈な弾丸シュートが炸裂。勝利に貢献し、ヒーローとなったのでした。
この2年で得たプロとしての誇りを胸に、新天地での活躍を祈ります。

#31  橋田 聡司
今季は後半に出場機会がふえたものの、カズに最年長ゴール記録(当時)を作られたりだとか、悔しい思いもあったことでしょう。
長らく第2キーパーとしてのポジションでした。もちろん試合に出場することが望ましいに違いないでしょう。しかし一方で、チームにとって第2ゴールキーパーという存在は必要不可欠。モチベーションを維持するには、端から見るより遙かに大変だったのではないかと思います。それを黙々とこなしてくれていたことに、感謝しかありません。
いちばん印象深かったのは、昨年の天皇杯2回戦・岡山戦でしょうか。スタメン出場したその試合、前後半90分を戦ってもスコアレスドロー。さらに延長戦でも決着がつかなかったという。カターレ富山として未知の領域に入った試合を、見事に守りきってくれました。そして迎えたPK戦。ゴール前に仁王立ちする姿、頼もしかったです。相手のミスがあったから?いやいや、それだけじゃないでしょう。ゴールを守る橋田の気迫あっての勝利だったことを、誇らしく思います。