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地元サッカークラブ・カターレ富山を応援するブログ

ルヴァンカップ 2回戦 清水エスパルス戦

2024-04-23 06:03:48 | カターレ富山
カターレ富山にとってクラブ史上初めてヴァンカップに参戦し、格上のJ2山形を撃破した1回戦。その勝利を経て臨む2回戦では、現在J2首位の清水エスパルスを迎え撃つことに。再び上位カテゴリから金星を奪取し、3回戦進出を成し遂げるべく挑みます。

1回戦では13カードあったJ3クラブとJ2クラブとのカテゴリ違いの対戦。山形に勝利したカターレを含め、J3勢が8勝5敗と勝ち越す結果となりました。
下位カテゴリであるJ3クラブのホーム開催、リーグ戦との連戦の兼ね合いを意識した選手起用などの条件から、単純にJ2とJ3で差が無い!と判断するのも早計でしょうけれど。
それでも。上位カテゴリ撃破へのモチベーションを力に変えてのJ3勢の奮戦ぶりがもたらした結果。下剋上を成し遂げた各クラブの頑張りは、称賛に値するものでしょう。
そんな傾向を踏まえての、J1クラブも参戦することとなる2回戦。
いかにJ3とはいえ、油断していてはやられるーーーそんな危機感もあったのではないかと。
17日に先だって行われた2回戦各カードでは、J1勢に挑んだJ3の8クラブが、全て敗退。1クラブも突破できませんでした。
前回大会覇者・福岡にPK戦の末に敗れた松本、元カターレの柴田が先制ゴールを挙げた八戸が、名門・鹿島を追い詰めつつも延長戦の末に敗れるなど。
善戦はしたものの、いずれも勝利には届かず。カテゴリを隔てる壁の厚さに跳ね返されてしまった格好です。
そして迎える、2回戦残りのカード。J3からは5クラブが参戦することとなりますが。
正直なところ、分の悪い戦いではあります。
1回戦ではJ3勢が勝ち越した、とは言うものの。新シーズン開幕から間もない時期に、アウェイでほぼ初見の相手との対戦でJ2勢が振るわなかったとしても、同情の余地は大いにあったかと。
翻って、この2回戦。
J1では9試合、J2では11試合、J3では10試合と、それぞれリーグ戦をこなしてきている状態での試合。各クラブのチームとしての仕上がり具合というものは、1回戦時のそれよりも向上していて当然であり。それはつまり、カテゴリ差がより大きく影響することにもつながるであろうと。さらには、1回戦の結果を踏まえたならば、上位カテゴリクラブに油断も慢心もありはしない。前週のJ3勢8クラブ全滅も、無理からぬ部分もあったかと。
2回戦残りカードに挑むJ3勢5クラブ。ここで全滅してしまうのか、はたまた下剋上を成し遂げるのか。
もちろん、2回戦突破を期すカターレ。臆することなく挑み、歴史に刻む勝利でもって、リーグを驚かせねば。

普段のリーグ戦では実現しない、カテゴリ違いのクラブ同士の対戦。それこそがカップ戦の醍醐味ですが。
リーグ戦での対戦は無いにせよ、Jリーグオリジナル10では、これまで天皇杯で鹿島や浦和とは対戦しているなかで。
J参戦15年目となるカターレ富山にあって、オリジナル10がひとつ・清水エスパルスとの公式戦での対戦は、今回が初となります。
昨シーズンの成績によって振り分けられた今回ルヴァンカップの対戦カード。カターレの属するグループ1は、それぞれのリーグの上位クラブが名を連ねていますが。
勝ち点で同数ながら、得失点差で昇格ならずとなったカターレに対し。清水もまた、上位につけながらも自動昇格を逃し、昇格プレーオフの末にPK戦で涙を飲んでいるという。本来であればひとつ上のカテゴリで居たかった2024シーズン、という思いは、どちらのクラブにとっても同じかもしれません。
そんな昨シーズンの無念を胸に挑んでいる、今シーズンここまでのなかで。
8勝1分け2敗という好成績で、堂々のJ2首位に立っている清水。もともと準J1とも言える戦力を有しているクラブが、その力を存分に発揮しつつ、J1復帰への道をひた走っている、ということのようで。
同じような立場のカターレが、ここまでどうにも足踏み状態、といったなかでは・・・正直なところ、ジェラシーめいた気持ちも、なきにしもあらず。
リーグ戦では目下3連勝中という清水にとっては、週末にはアウェイで岡山との上位決戦を控えていることもあり。ターンオーバー編成で富山に乗り込んでくることでしょうが、いかに控え主体メンバーとはいえ、ここでミソのつくような敗戦などは、あってはならないことでしょう。
主力を温存しつつサクッと無難にルヴァンカップ2回戦を消化し、勢いを継続しながらさらなるリーグ戦連勝につなげていきたいところかと。
路傍の石に、躓いている暇は無い、と。
カターレとしては。
それが蹴れば吹き飛ぶ石ころなのか、あるいは小指をぶつけて悶絶する岩なのか。
もちろん、狙うは返り討ち。
カターレだって、週末には勝たねばならない松本戦が控えている。ここでむざむざと敗れて次戦にもひきずるなど、あってはならないのだから。

公式戦では初対戦ながらも、クラブとしては、なにかと縁のあるカターレと清水。
左伴社長が、かつて5年に渡って清水で社長を務めていたこともあり、今回の対戦が「左伴ダービー」などと呼ばれたりもしているように。
近年では、西部 洋平、鎌田 翔雅といった長く清水でプレーした選手の移籍先として富山を知った、という清水サポーターも少なくないのではなかろうかと。
W杯出場経験のあるMF乾 貴士、GK権田 修一といった、日本のサッカーファンなら誰もが知るようなビッグネームも在籍するなかで。
カターレファン・サポーターにとっては、清水と言えばやはり、白崎 凌兵の名が挙がることでしょう。
2013年、2014年に期限付き移籍で在籍。当時は20歳そこそこの若手でしたが、チームの攻撃陣を引っ張る中心的な存在としてプレーしていました。
天皇杯・山形戦での2ゴール、アウェイガンバ大阪戦で挙げたゴールなど、印象に残るプレーぶりで沸かせる存在でした。
チームの平均年齢が高めであった当時のカターレにあって、「上位カテゴリから出場機会を求めて移籍してきた若手ホープを起用するとは、こういうことか!」という概念を教えてくれた、というか。
まだJリーグ経験の浅かったカターレ富山というクラブに、大きなインパクトを残してくれた選手。もう10年にもなりますが、古参のファン・サポーターにとっては、忘れ得ぬ選手です。
そんな白崎が、時を経てまた県総に帰ってくるともなれば。やはり、見逃す手はありますまいよ。

古巣対戦ということで言えば。
今シーズンカターレに加入した河井 陽介。先日J通算300試合出場を達成した彼ですが、そのキャリアの大半を清水でプレー。今回の対戦で来場する清水ファン・サポーターにとっても、再会を楽しみにしていることでしょう。
今シーズンここまでのプレーぶりを見ていても、やはりその清水時代に培ってきた経験に基づく判断力・テクニックは伊達ではないな、というところが見てとれます。
昨シーズン在籍していた岡山では、清水戦での出場は無かったとのことで。自身初となる清水との対戦に、大いに意欲を燃やしているようです。
また、高卒と大卒という違いこそあれ、白崎とは清水への加入同期であり、長くともにプレーしてきた間柄でもあります。
白崎が鹿島や鳥栖に移籍、河井が岡山に移籍していたとき、対戦相手となるケースはこれまでにもあったでしょうが。
それが、お互いにとって縁のある富山対清水という対戦にあっては。やはり他とは違う、思い入れもひとしおという対戦となるのではなかろうかと。
もちろん、良い思い出で終わらせるつもりはないでしょう。
チーム最年長、プロサッカー選手としてのキャリアも終盤に差し掛かっているであろう河井ですが。
全盛期のチカラは無くとも、それでも。必要とされ、プレーし続けているということ。それは、チームが変わったとはいえ・・・いや、変わったからこそ。
カターレ富山の一員として、勝利を譲るつもりなど無い!
その意思をプレーで表し、下剋上でもって健在ぶりをみせつけてほしい。そう願います。

超J2級の戦力、準J1とも言える清水。
1回戦で山形を撃破したカターレですが・・・開幕直後のチーム状態が仕上がっていないであろう山形を下したからとて、「なら同じJ2の清水だってやれる!」とは、なかなか言えないかと。
主力を温存して控え中心のメンバーではありましょうが、リーグ戦とは違って9人までベンチ入りできるレギュレーション。
善戦して追い詰めることまではあったとしても。いざというときには主力を投入して蹴散らされてしまう、ということも十分にあり得るところです。
いかに連戦のなかでのホームアドバンテージがあるとはいえ、それだけで勝てるほど、J2首位のチカラは軽いものではありますまい。
それでも。
良い経験になったね、で終わらせるつもりなど、さらさらない。
清水がそうであったように。カターレもまた、本来なら上のカテゴリにいなければならなかったクラブ。なんなら、2024シーズンはJ2クラブとして清水とリーグ戦で対戦していなければならなかったはず。
それを思うとき。
J3優勝を、J2復帰を必達目標に掲げるならば。
いかに準J1クラブ清水と言えども。後れを取っている場合ではありません。
決して引けをとらない、敢然と立ち向うんだ!という姿勢を。
そして、揺るがぬ勝利への意思を。
ホーム・県総で、応援するカターレファン・サポーターに示さねばなりません。

昨シーズンの天皇杯・京都戦と新潟戦。そして、先のルヴァンカップ山形戦。
上位カテゴリ相手にも一歩も退かないカターレを見せた試合でした。
もちろん、この清水戦も!
必勝の気概を、力に変えろ!
再びの下剋上で、J3他クラブが成し遂げられていない2回戦の壁を、打ち破れ!!

勝たれ!!!富山!!!!!