J1王者の実力をまざまざと見せつけられるかたちで敗れた天皇杯2回戦・神戸戦。先に敗退したルヴァンカップを含め、カップ戦への挑戦が終わることとなりました。
今シーズン残る公式戦は、全体の約半分まで消化しているJ3リーグだけに絞られることに。
リーグ戦とカップ戦の両面対応から、リーグ戦1本へ。過密スケジュールの解消、夏場のナイトゲームへの対応など、いろいろな見直しを図っていかねばならないなかで。
ゼンマイを巻きなおすというか。リーグ戦にかける意気込みを新たにする、リスタートとなる今節。
ホームに首位・大宮アルディージャを迎える大一番。
格上を相手にも怯むことなく立ち向かい、得難い経験を積んできたカップ戦。その成果を、存分にフィードバックせねばならない一戦となります。
かつて長らくJ1に定着していて、上位争いにこそなかなか加われないものの、それでも降格を回避し続ける「落ちないクラブ」であった大宮。
しかし・・・J2降格後、なかなか思うように復帰への軌道に乗れず。近年ではJ2でも低迷していたなかで、昨シーズン、遂にその残留力も力尽きることに。
J1経験クラブのJ3降格は、大分、松本に続く3例目。ただ、それらクラブと比べても、よりJ1に定着していたはずの大宮。そのJ3降格というものは、各方面に大きな衝撃を与えるものとなったのでした。
そんな大宮ですが。
今シーズンここまで、まさに無双状態。16試合で、既に12勝を挙げ、敗戦がたったの1。総得点31はリーグトップ、総失点10もリーグ2位と、他を圧倒してあまりある戦績をおさめています。
得失点差+21については・・・勝敗もさることながら、課題であったところの得点不足がなかなか改善せず+1にとどまっているカターレにとっては、苦い表情で見るよりほかありません。
敗れた松本戦の1試合だけが無得点であったほかは、全ての試合で得点。というよりも、その敗れた松本戦での失点から試合終了までの時間以外では先行もしくは同点で、相手にリードを許す時間帯すら無かったと。
常に自分たちのペースで試合をコントロールし、勝ちにつなげる。
そんな理想的な試合展開を、もうすぐリーグ戦も折り返そうかというこの時期になってもまだ継続中というのだから、とんでもないこと。
調子に波とかムラがあるとか、そういった要素がほぼ無い。
驚異的な脅威、まさに独走というよりほかないシーズンを送っているようで。
前節終了時点で暫定11位、勝ち点差18離れている富山。大宮にとって、これまで1度も公式戦で対戦した経験のない富山は、そんな数字だけみたならば、J3のなかの有象無象チームのひとつでしかないということにもなりましょうが。
昨シーズンは得失点差で惜しくも3位、昇格を逃したチームだった、というのは、他ならぬその当事者のひとりであったアルトゥール シルバが在籍していることで、知れていることではありましょうけれど。
そんな富山が、おもしろくない。
J3クラブで唯一、ルヴァンカップ1stラウンドを突破、プレーオフラウンド進出クラブに。
実際にJ3で無双しているのは、大宮。なのに、11位クラブ風情がJ3希望の星かのような見方をされていたり。
そんなもの、「J2復帰がなによりも大事」という不文律があるにもかかわらず、物事の優先順位をはき違えているだけなんじゃないのか?
二の次、三の次であるはずのカップ戦でヘタに頑張っちゃって昇格を逃そうものなら、本末転倒どころの話じゃなかろうに。
・・・と、実際に大宮がそう思っているかどうかは、さておくとして。
カップ戦には、大宮は主力温存のターンオーバー編成で臨み。ルヴァンカップでは名古屋に、先日の天皇杯2回戦では京都に、それぞれ0-2で敗戦。“負け抜け”に成功し、公式戦をリーグ戦に絞ることとなりました。
もしかしたら、ここまでJ3リーグを席巻している大宮が真価を発揮したならば、J1クラブ相手にだって引けをとらない戦いができるのでは?下剋上も十分に狙えるのでは?とも思いますが。
もしそれが、意図的に回避されていたとして。第三者にそれを懸念する資格はないかもしれません。「それほどまでにJ2復帰にかけている」と言われたとすれば、なんと言い返せるものか、と。あくまで、考え方の違い。
もし、今節の結果が。
これまでのリーグ戦の戦績に倣うかたちで、2-0なり3-0なりで大宮が完勝、富山はリーグ戦連敗、とかいうことにでもなれば。
「勘違いしてカップ戦を頑張っちゃっていたようだけど、リーグ戦で勝てなきゃ意味ないからwww」
そんな嘲り、侮蔑をもって、「ダメじゃん富山」とのそしりを受けることとなってしまうのでは?
もちろん、そんなのは願い下げ。
むしろ、その逆に。
「J1相手に真剣勝負を繰り広げてきたカターレの力をなめんな!いつまでも首位であぐらをかいていられると思うなよ!」
そう、考え方の違い。
ターンオーバーをターンオーバーとしない、誰が出場しても戦力が落ちないというコンセプトのもとで戦ってきたカターレ。
そのカターレのチカラが、唯一のプレーオフラウンド進出につながったならば。
それを運だの偶然だのマグレだなどとは言わせない。
もちろん、リーグ戦をおろそかにしてきたつもりも、毛頭ない。
他のクラブが得られなかった経験値、それが活きてくるのは、これから・・・いや、今から!
今に見てろよ!必ず浮上してやるからな!と。
さすがに5連戦のカターレよりは余裕のある大宮。しかしそれでも、金沢・京都・富山という日本海側3連アウェイの3戦目。主力を投入するリーグ戦ではあるものの、それでもまったくいつも通りかといえば、そうとも限らないのでは?
一方の、カターレ。
格上J1との3連戦を含む直近4試合で勝利なし。
けれど、それが無駄であったかどうか・・・今節の結果がものを言うことでしょう。
もはや、誰が出場しても戦力が落ちないというコンセプトからすれば、誰がスタメンであろうが信じて応援するまでのことではありますが。
そのなかでも、期待したいのはマテウス。
昨年まで2シーズンに渡ってともにプレーしていた同郷の選手・シルバとの再会。さらには、そのシルバがリーグ戦3戦連続ゴール中と、絶好調だという。
燃えない理由が、無かろうと。
確かに、超J3級の戦力を遺憾なく発揮して結果に繋げている大宮ではありますが。
今シーズンここまで、格上クラブと6回も、うちJ1クラブと4回も公式戦で対戦してきたカターレ。
マテウスもその試合のなかで、格上クラブの実力に触れてきました。
通用しなかった部分もあったなかで、通用した部分もあった。
経験を積んだからこそ得られた、知見。
「本番」たるリーグ戦で、フィードバックせねばならないでしょうよ。即応で。
実力差で押し切られた札幌戦などでも、気づきはあったはず。
それを、県総で迎える今節・大宮戦での勝利につなげる力として。存分に発揮してもらおうじゃないか!と。
堅守・大宮?これまで対戦してきた格上クラブ、いずれも難儀させられたっての。
ぜひとも、その壁をぶち破るゴールを期待したいです。
勝ち点差で大きく水をあけられている現状、とても厳しいものがあるのは事実。
けれど、それでも。
優勝を、あきらめてはいません。
首位の座より、いずれ追い落とす。そのための、今節の勝利。
だったら、やってやるさ。
勝つしかないなら、勝つまでのこと。
史上初の大宮戦、ジンクスもなにもありはしない。
ならば、「カターレの勝利」だけがあればいい!
必ず勝って、専念すべきリーグ戦の先へとつなげ!
勝たれ!!!富山!!!!!
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