行く末遠ければ

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地元サッカークラブ・カターレ富山を応援するブログ

勝利への気迫が結果に結びつかず。終了間際に勝利をとりこぼす ガイナーレ鳥取戦

2024-10-29 00:54:30 | カターレ富山
2-2のドロー。
前節の福島戦で4失点の大敗、そこからのリバウンドメンタリティが問われる試合となりましたが、そのなかで。
勝利への気迫というものは、もちろんにじみ出ていました。
このところ先制点が奪えない試合が続いていたところ、前半のうちに先制し、さらには追加点も。
全員が一丸となって勝利を追い求めていたこと、そこに間違いはありませんでした。
しかし。
待ち受けていたのは、非情なる結末。
劣勢にも耐えてしのぎ続けていた試合終了間際、痛恨の極みという同点ゴールを決められてしまい。
5試合連続勝ちなし。
勝利への気迫が、結果に結びつきませんでした。

4失点という大敗をくらって4試合連続勝ちなしのカターレと、前節は4得点を挙げて競り勝ち、目下3連勝中の鳥取。順位に差こそあれ、客観的に見たとき、どちらに勢いが感じられるかは・・・推して知るべし、というところだったかと。
ただ、それでも。
その不都合な事実を誰よりも強く否定し、覆して見せねばならなかったのが、カターレ選手たち。
前節の試合後の挨拶時に、ともすれば罵詈雑言も飛び交うような状況を制し、自分たちは折れてはいないという意思を示したキャプテン吉平。
試合前のミーティングでは、その吉平が檄を飛ばしたようで。
なかなか勝てていない状況が続いているのも自分たちの力だけれど、3位と昇格を狙える位置にいるのもまた、自分たちの力だと。
よく言われるところの、「積み上げた勝ち点は減らない」ということ。
さらに上に行こうとするならば。
勝って自分たちの力で積み上げていくよりほかない。
普段は明るく快活で、チームのムードメーカーでもある吉平ですが。
今節は、試合前のアップ時から既に、引き締まった臨戦態勢という表情。勝利にかける気迫、揺るがぬ決意というものが見てとれたのでした。

前節からは4人を変更したスタメンとなりましたが。
そのなかでも目を惹いたのが、ショウセイと井上のスタメン起用。
このところは専ら途中出場だったショウセイがスタメンとなるのは、10試合ぶりであったとのこと。また、井上に至っては15試合ぶりのスタメンであったとか。
スタメンの松岡のぼか、控えメンバーにもマテウス、松本、伊藤らを配し。
このところ攻撃が好調の鳥取に対しても、受けに回るのではなく攻めて勝つーーーそんな監督の決意が見てとれる起用であったかと。
時折、雨がパラついていたりもしたものの、概ね曇り空。前節のように風に悩まされることもなし。
自分たちの力が、勝利への気迫が問われる試合。キックオフのときを迎えました。

開始直後に、挨拶代わりとばかりに松岡が左足を振り抜いてシュートで狙っていくなど。早々から、前節の敗戦を気にしている場合などではない、勝つことに全集中しているんだぜ!という姿勢を示してみせました。
後ろから丁寧につなぎつつ機を伺うというスタイルはこれまで通りながら。
スタメン起用に応えるかたちで、効いていたのがショウセイと井上。
その身長を活かしてターゲットとなっていたほか、前から前からの守備で相手にプレッシャーを与えていたショウセイ。そして、その走力でもってピッチを駆け、中盤を引き締めていた井上。
ともすれば、飛ばし過ぎ、オーバーペースか?というアグレッシブさも。自分がガス欠になったとしても交代出場する選手たちがなんとかしてくれる!というチームを信じる気持ちの表れだったのでしょう。
遠く鳥取県はAxisバードスタジアムまで応援に駆け付けたファン・サポーターにも、その好影響は感じられ。
スタメン起用、当たりじゃね?と、応援にもより一層力が入ったのでした。
確かにショッキングな敗戦を喫した前節ではあったけれど、それがなんだ!とばかりに。およそ150人が駆け付けたという現地、そして富山きときと空港にて開催されたPVでは、立ち見もでるほどの入りであったとか。
ファン・サポーターはあきらめてなどいない、応援よ届け!勝利のために!

そんななかで、23分でした。
セットプレーの流れから、松岡が相手陣内深くへと蹴り出すと。それにゴールライン際で反応した神山が中央へと折り返し、そこからボレーシュートで蹴り込んだのは、ショウセイ!
実に13試合ぶりというショウセイのゴールによって、欲しかった先制点を奪うことに成功したのでした。
シーズン開幕戦でのチームファーストゴールをはじめ、プロ初年度のルーキー選手とは思えないほどにチームの中心として出場してきた彼ですが。
夏以降は途中出場中心ながらも、絶え間なく出場を続けるなかで。
自身にかけられる大きな期待を感じながらも、なかなかゴールで応えることができないーーーそんなもどかしさというものも、やはりあったのではなかろうかと。
それでも、がんばり続けた。精進を続けてきた。
努力は裏切らないーーー今回のこのゴールが、いわゆる「ケチャドバ理論」として、最終盤のリーグ戦でのゴール量産につながってほしい。そう願ってやみません。

さらに、28分には末木にもゴールが!
このところ先制点を奪えない試合が続いてきたものの。その流れを切って捨てるよな、前半のうちに2得点!
ちょうど1年前の10月、同会場での鳥取戦にて。
試合開始早々にオウンゴールでリードを許してしまうというショッキングな展開だったものの。そのショックを振り払ってみせたのが、末木の同点ゴールでした。
彼にとって、2シーズン連続となるアウェイ鳥取戦ゴール。
あのときは、追いついてから松岡の逆転ゴールにつなげて見事に勝利を飾ったように。
こうなったらもう、勝つしかねーだろうがよ!
37分に失点を喫し、1点差とされてしまったけれど、それでも。
そもそも、そう簡単に勝てると思うほど鳥取を過小評価はしていない。ゼロで抑えられたらベストとはいえ、そうならなかったからといって動じているばあいじゃないだろうと。
勝つしかないなら、なおのこと!

勝負の後半。
65分には、ショウセイに代わってマテウス、井上に代わって松本を投入。
正直なところ、ショウセイと井上は2人ともにしっかりと効いていただけに、代えるにしても、もう少し引っ張ってもいいのでは?と思いましたが。
それでも、そこは小田切監督の判断。
この4戦連続勝ちなしのあいだにも、本当は攻撃カードとして古川を起用したかったところだったけれど、守備にかける交代のために使えなかった、なんて試合があったりしました。
勝負所とふんで、積極的にしかける決断をした監督。
そして、74分には松岡に代えて伊藤、吉平に代えてヨシキを投入。いよいよもって、次の1点を狙いにいくことに。

しかし・・・事は、思い通りには進みませんでした。

鳥取のほうも、田中 恵太や長谷川 アーリアジャスールといった経験豊富な選手を途中出場させて攻勢をかけてくるなかで。
だんだんと、後手に、劣勢を強いられ始めることとなったカターレ。
交代した攻撃ポジションのせんしゅたちも守備に追われ、なかなか良いかたちで攻勢につなげることができない。
80分には、大山が足がつってしまったということで、脇本と交代。最後のカードを切ることに。
ただ、劣勢の影響は大山ひとりではありませんでした。
河井にも疲れが出て中盤の機能が低下し。
さらに決定的だったのが、末木。
足がつってピッチに倒れ込むシーンがあったものの、もう交代できない。
大事な試合最終盤、なんとしてもリードを死守せねばならないなかで、中盤が機能不全。劣勢も極まれりというなかで。
90+1分。
まさに、こじ開けられたというべきか。
MF高柳 郁弥に決められてしまい、痛いどころではない同点ゴール。
そして・・・無情のホイッスル。試合終了。
茫然自失。
力尽き、倒れ込み立ち上がれない選手たち。
2-0は危険なスコアなんて言われたりもしますが・・・2点差を溶かされ、勝たねばならない試合で、目前であった勝利をとり逃すことになってしまったのでした。

5試合ぶりの勝利を目指し・・・理屈抜きに、ひたすらに勝利への気迫をこめて臨んだ試合。
状況的に見ても、どうしても勝たねばならない試合でした。
前日、岐阜と対戦した2位の今治が敗戦。しかも、前節のカターレかよ!なんてツッコミをいれたくなるような、よもやの4失点の大敗で。
ここで勝てば、一気に3差に詰められる。ならば、勝たねばならない理由しかないだろ!
そこに来て、2点リードという、勝つべき試合。
だのに。
今シーズン14試合目というドローゲームにして、勝ち点1。
3を積み上げねばならなかったところ、2ぶんとりこぼす結果に。目前で白星を逃し、連続勝ちなしは5試合に伸びることとなり。
10月最初の試合は今治との上位直接対決、それを含めてどの試合も簡単なものなどなかろうけれど、それでも勝ってラストスパートをかけなきゃな!
ーーーそう、思っていたのに。
終わってみれば、まさかの10月未勝利。4試合、ただの1試合も勝てませんでした。
もちろん、相手のあること。どの試合も、必ず勝てる保証などありはしません。
吉平が言ったように、たとえ受け入れ難くとも、これが今の自分たちの力にほかならないのであって。
ただ・・・勝てなかったことと同じくらいにくやしかったのは。
試合後、吉平の表情が厳しいままになってしまっていたこと。
勝利の歓喜で満面の笑みをみせてほしかった、その顔が・・・こわばったままであったこと。
それが、つらかったです。

あきらめてしまうのは、簡単。もうダメだと投げ出してしまうのも簡単でしょう。
けれど。
そんなこと、あってたまるかよ!
吉平が言ったところの、もうひとつの部分。
厳しい状況になってしまっているのも自分たちの力(のせい)だけど、3位という昇格を狙える位置にいるのも自分たちの力(のおかげ)だと。
残り4試合で、勝ち点差5。
ただでさえ厳しい状況の中で、さらに対戦するのが4試合全部シーズン前半戦で勝てなかった相手ときている。
ただ、それでも。
信じて、応援し続けるのみです。
絶望なんて、してはいません。なぜなら、今シーズンのカターレ選手たちならやってくれると信じているから。
この先の4試合で、良いところなく無様に4連敗するのか?と言えば、そんな姿は想像できません。
それに比べたら、4連勝のほうが、どれだけも可能性が高いとさえ言えましょう。
こんなところで終わるようなカターレじゃない!

あきらめてなど、やるものか!
戦いは続いているのだから。

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