行く末遠ければ

生まれも育ちも富山県砺波市
地元サッカークラブ・カターレ富山を応援するブログ

第32節 松本山雅FC戦

2022-11-05 20:54:06 | カターレ富山
前節の敗戦により、昇格の可能性がほぼゼロとなったカターレ。
完全にゼロではないけれど、それは数字だけの話で。風前の灯火どころではない、首の皮一枚も無い、もはや致命的とも言える状況。
それでも。
だからと言って、残り3試合は消化試合として軽く流す、などということは許されません。
今節の松本を含め、残り3試合はいずれも前回対戦で敗れた相手。借りを返すことが出来ずに同一カード連敗など、前節の今治戦の1試合でたくさん。
それが、昇格争いの渦中にある実質的に2位タイという松本にあっても。
ここまでカターレが唯一無得点である、松本にあっても。

首位のいわきが4位鹿児島と、2位の藤枝が5位の今治と、そして3位の松本が6位の富山とそれぞれ対戦し、上位同士の潰し合いという様相を呈している今節。
どのクラブも、この試合に勝てるかどうかが最終結果に多大な影響を及ぼすことを覚悟した上での対戦。
第三者的な見方をしたならば、いったいどのクラブが勝つのか?とハラハラドキドキものでしょうが・・・さすがに、当事者としては、なかなか心穏やかではいられないというもので。
そんななかで。
その第三者から見ればーーーこのところ3連勝と、遅ればせながらも元J1クラブの意地を見せてラストスパートをかけている松本。それに対して、3連敗と失速して昇格戦線脱落確定的という富山。普通に4連勝と4連敗に落ち着く・・・てか、もう戦う前から結果が見えてるじゃん!てなところでしょうが。
もちろん、そんな結果は願い下げ。
勝っても負けてもどうせ昇格出来ない、などと悲観して得るものなど何もない。それが、勝てない言い訳になどなりはしないことは明らかなのだから。
ならば、やらねばならないことは、ひとつ。
それでなくとも、ホームのファン・サポーターの応援に応えて見せねばならないなかで。難敵相手だったから負けても仕方ない、なんてことを受け入れるよりも、難敵だからこそ撃破する気迫を示すことが肝要。
勝っても昇格出来ねば意味が無い?ならば、負けて失意の上塗りをするのが適当なのか?そんなわけはない。
だったら。
ここで奮起し、上位相手にも引けを取らないプライドを示すこと、勝つことこそが、やらねばならないことであることは明白。
そこに最大集中、評価云々は試合後にいくらでもすればよい。戦う前から卑屈になって、そこから力を発揮しきれない、なんてことがあってはならないのだから。

前節の今治戦での1失点目・・・相手にとっては、スカウティング通りのしてやったりな得点であったことでしょう。
前掛りになって攻める富山の攻勢に耐えて隙を突けば、裏を狙うカウンターに脆さを見せる弱点を突くかたちになれば、得点のチャンスもグンと高まる、と。
まさに、その通りという失点の仕方をしてしまい・・・正直、そこで気落ちした部分が、そのあとの2失点にもつながったのではなかろうかと。
必勝を期して乗り込んでくる今節の松本にしても、それは十分に織り込み済みのはず。なんなら、それ狙いで徹底してくる可能性すら。
そんななかで、奮起を期待したいのが林堂。
この3連敗で9失点。ディフェンスリーダーとして、忸怩たる思いでいることかと。その悔しさを晴らそうにも、弱点として同じ失敗を繰り返しては到底おぼつかない。
技術的な面も、相手にボールが都合よくつながってしまうアンラッキーもあったかもしれないけれど、それでも。
1度や2度ではない、失点パターン。その克服なくして勝利なし。その思いを、手強い相手だからこそ無失点に抑える覚悟を、結果で示してほしいと。
そして、攻撃面では古巣対戦となる椎名と柳下に期待。
なにか、元松本という肩書が、遠い昔のもので・・・今や完全に富山の椎名であり、富山の柳下であるなかで。
椎名にしても柳下にしても、プロキャリアのスタートとなった松本に居た期間は少なく、あるいは松本サポーターにしても、そこまで思い入れが大きい選手ではないかもしれませんが。
それは、それ。カターレにとっては、チーム最長、次点の在籍期間の選手であって。
そんなカターレの顔とも言えるふたりの奮起によって、ホーム・県総を陥れんとする松本の襲来を返り討ちにする、そんな姿をファン・サポーターは望んでいます。
先の八戸戦で、カターレからプロキャリアをスタートさせた萱沼に恩返しゴールをくらうかたちで手痛い敗戦を喫してしまったわけですが。
同じことを、松本に対してやってやれ!と。松本サポーターに、移籍先でも活躍している姿を見せつけ、息災ぶりに目を細めつつも悔しくてぐぬぬ、という・・・カターレサポーターがこのあいだ味わった感傷を叩きつけてほしいところです。
あと、ひそかに期待しているのが、チェン ビンビンのカターレ初出場。
もう8年前となる、2014年の松本との前回ホーム戦。当時在籍していた弱冠18歳であった中国からの助っ人・ガオこと高 准翼が初ゴールを挙げ、カターレの勝利に貢献したのでした。
歴史は繰り返す、とばかりに。
そのとき以来となるホーム松本戦において。やはり中国からの助っ人であるビンビンに、チームを勝利に導くゴールを挙げて、爪痕を残してほしいと。そう、8年後にも回顧されるようなインパクトを、チーム史に残してほしいと。そう願うのです。

元J1クラブであり、今季J3では・・・というより、歴代J3においても図抜けたクラブ規模を誇る松本が、1年で復帰できるかどうかの瀬戸際。今季ここまででも最高クラスの気迫でもって、勝利を奪い獲らんと乗り込んでくることでしょう。
そして、既に前売りで声出し応援エリアが完売という規模で押し寄せてくる松本サポーター。アウェイジャックも必至という状況。
長くJ1で主力を張っていた西部をはじめ、大観衆の中でプレーしてきた選手もいるでしょうが、それでも。
今のカターレには、ホーム・県総でアウェイサポーターの圧倒的プレッシャーに晒されつつプレーした、という経験がある選手はいません。
そんな、ある意味極限の状況の中で、なかなかいつも通り平静なメンタルで、とはいかないかもしれませんが・・・それでも。
いや、だからこそ。
ここで勝つのと負けるのとでは、天と地の差。
勝っても昇格できない?そんなことはこの試合に臨むにあたってはさほど関係ないこと。あとづけで議論云々すればいい。
大事なのは、「ここぞ!」という試合を制する、強さ。それを自信に、クラブの財産に結び付けられるかどうか。

ただの1戦ではない。必勝を期さねばならない戦い。
乾坤一擲、力の限り!
ただひたすら、勝利を追い求めろ!そして、見事にそれを掴み取れ!!!
必ず、勝つ!
カターレが終わったチームかどうかは、この試合の後で言え!!

勝たれ!!!富山!!!!!

競り負け3連敗。頑張りを結果に結び付けられず FC今治戦

2022-11-01 06:57:49 | カターレ富山
2-3で敗戦。
試合後、敗れて神妙な面持ちでスタジアムを回る選手たちに、ブーイングはありませんでした。
昇格の可能性が消滅寸前、ただでさえ後がない状況での敗戦。そのごくわずかな可能性すらも、実現が非現実的だと断ぜざるを得ない、ただの数字となり果てたなかで。
もちろん、あからさまにやる気のないプレーぶりであったなら、ブーイングも有り得たかとは思います。例えば、リスクを極端に恐れて攻勢に出られずパス回しに終始、とか。
そうではなかった。選手たちそれぞれ、懸命にプレーしていたと思います。最後の笛が鳴るまで、走り続けていたと思います。
ただ、結果が伴わなかった。
チカラが及ばなかったという、事実。それを認めるのは、とてもつらいことですが。

シーズン最終盤にあって、怪我人が相次ぐ事態。前節の負傷退場で、メンバーに松本とガブの名は無く。
前節は出場のなかった柴田やがスタメン復帰となるなかで、目を惹いたのが今瀬のスタメン入り。このところずっとメンバー外が続いていたところ、7月のホーム八戸戦以来となる出場であったとか。
総力戦の体制で、誰が出場するかに関わらず、勝つしかない。連敗阻止、そしてホームで勝つ気概を見せねばなりませんでした。
ただ・・・思いとは裏腹に。
試合を優位に進めるにあたっての良い時間帯・前半17分で、先制を許してしまうことに。
ピッチ中央でのパスミスから突破を許し、最後はゴール隅に落ち着いて蹴り込まれ。
もちろん、今治も富山対策としてスカウティングをしてきたことでしょう。
つまりは、「裏を狙う動き、縦への変化に脆い弱点があるから、それを突け」と。
それをまんまと実行される、相手にとってはしてやったりの展開でリードを奪われることになったのでした。
確かに、大きな痛手。けれど、そこでうつむくことなく反撃の機会をうかがいつづけたカターレ。
それが実ったのが、34分でした。
CKのチャンスから林堂が頭で合わせ、競り合いでこぼれたところを押し込んだのは今瀬!久々の出場に気合も入っていたであろう彼が、起用に応えて大きな仕事をやってのけました。
試合を振り出しに戻すことに成功し、さぁここから!というなかで。
プレー中、安藤のユニフォームが破れ、スタッフがロッカールームに走って替えを取りに行くという事態に。
カターレの初年度から見続けてるけれど、こんなことは初めてであり。なにか、スタジアムも微妙な雰囲気に包まれた感がありましたが。
そのリスタートのFKからでした。
ペナルティーエリア内でボールを受けようとした松岡に相手選手が足を振り上げ、PKに。
ことPK判定においては、「これがホントに?」という微妙なものも少なからずあるなかで。今回に関しては、松岡の肩付近まで足を上げて蹴るようなかたちであって、「そりゃそうだろ」としか。
キッカーは、吉平。
相手GKを意識せずに蹴ったというボールは、読みが当たっていたとしても獲れなかっただろうという勢いで突き刺さり、見事に成功。
前半のうちに逆転、勝利への道筋をつけたカターレ。
ただ、今治も負けられないのは同じで。
前半終了間際の45分、今度は今治の側がCKからのボールを押し込むかたちでゴール。2-2の同点となってしまったのでした。

さすがに、一筋縄ではいかない。
勝負の後半、押し気味に、優位に進めていたのはカターレのほうでした。
ボールの回り、パス精度ともに前半のそれよりも改善が見られ、スムーズさが増していたのが見てとれて。
ただ・・・そんななかでも、決定的なプレー、すなわちゴールまではむすびつかない。
すると。
76分、シュートをブロックしたこぼれ球がちょうど中川 風希の前へとこぼれ、それを蹴り込まれて失点。勝ち越しを許してしまうことに。
なんというか・・・ジンクスというかセオリー通りというのは、こういうことかと。
サッカー界隈でよく言われるところの、「決めるべき時に決めきれないと、そのうち手痛いしっぺ返しをくらうことになる」という、そのまんまのことが。
痛恨というよりほかない逆転ゴール。しかも、前回対戦でもやられた中川にまたしても決められてしまうという追加ダメージつきで。
その後、気力を振り絞って同点・逆転を狙うカターレであったものの、守備の強度と集中力を増した今治を、ついに崩せず。
そして、タイムアップ。
落としてはならない試合を落とし、3連敗。そして、今治戦2連敗で、今シーズン初の同カード負け越し確定。言葉に出来ない無念さがにじむ結果となってしまったのでした。

急逝した工藤 壮人選手への思いを胸に団結した宮崎が、優勝を確定せんと乗り込んできたいわきを返り討ちにしたとか。
敗色濃厚であった2位・藤枝が、試合終了間際に追いついて勝ち点1をもぎとったとか。
信州ダービーを制した松本が3位浮上、愛媛に敗れた鹿児島が4位に転落したとか。
各地で様々なドラマがあったなかで・・・。
今治に5位の座を取って代わられ、6位に転落したカターレ。
他力本願どころではない、ほぼ実現が不可能に近い、数字だけの可能性になってしまった昇格への道。
小田切体制になってから、3連勝の後3連敗。
様々な意味で、苦しいです。
それでも。
逃げるわけにはいきません。目を背けるわけにはいきません。
どのような結果となるにせよ。
「3位も最下位も同じ」という極論もありますが・・・ここまで頑張ってきたカターレが、無価値であろうはずがない。あってたまるか!
勝利を信じ、応援を続けるのみです。
残り3試合、まだシーズンは終わってはいないのだから。