教育カウンセラーの独り言

今起こっている日本の教育の諸問題と受験競争の低年齢化している実態を見据えます。

私立高の合格実績「上乗せ」 存続・廃止、分かれる対応

2008年01月22日 14時43分44秒 | 受験・学校

新聞によりますと大学入試センター試験が1月19日、20日で終了しましたが。センター試験が、合格実績の「上乗せ」の為に一部の私立高校で利用されていたことが2007年夏に発覚しました。大学センター試験の成績だけで複数の学部・学科に合格できる私立大学の入試制度を利用し、優秀な生徒の受験料を肩代わりして合格実績を上乗せするという仕組みでした。不信を招くとして受験料の負担を止める高校が出る一方、経済的支援などを理由に補助を続ける高校もあります。1月8日に埼玉県入間市の私立狭山ケ丘高では小川義男校長は始業式で、2001年の入試から始めた国立大学と難関私立大学の受験料負担を続ける方針を全校生徒に説明した。 「何も間違ったことはしていない。財源は、俺の給料を下げて500万円出すから安心していいぞ」。埼玉県から億単位の助成金を受けながら受験料を肩代わりすることに気兼ねがあり、自腹を切ることにしたという。  「合格の見込みがあるのに経済的な事情を抱える生徒を支援するのは当然」と小川校長は言う。ただ、これまでは明文化されておらず、全生徒への周知も不十分だった。合格実績の上乗せが全国で問題化した後、対象を「1人10学部まで」などとする規定を設けた。今回、学校に受験料を負担して貰えそうなのは十数人。補助総額はセンター試験利用と一般入試を合わせ200万円程度の見込みだ。 理工系の10学部ほど。うちセンター試験利用は4学部)を受ける男子生徒・17歳は「(補助が)続くのはありがたい。合格して校内に名前が張り出されるよう全力でやる」と言う。 合格者数は、これまで発表している延べ人数だけでなく、受かった実人数と進学者数も明らかにするとしている。 さいたま市の私立小松原女子高は今回の入試から、受験料補助を始める予定だ。家庭の経済的な負担の緩和と進学データ収集がねらいで、対象は数人、1人1、2学部に絞る。「あれだけ騒ぎになった中でたくさん受験させたら、生徒や保護者から利用されたと思われる」と島田任志教頭は話す。 一方、優秀な1人の生徒に73学部・学科の合格実績を上げさせていた私立大阪学芸高校・大阪市は、受験料負担を廃止した。高橋峰和校長は、受験料が総ての生徒の自己負担となれば、併願数は1人当たり平均4人から5人、多くて10人程度。「学校全体の併願数もぐんと減るだろうが、生き残り策として中堅進学校を目指すことに変わりはない。原点に戻って地道に頑張りたい。」と話す。  同じく生徒1人に2007年春に60校の合格実績を上げさせていた大阪府豊中市の私立梅花高校の西村正信校長は「学校が受験料を負担してまで合格実績を上げるためのプラスアルファの進路指導をするのは間違いだった」と話し、制度を止めた。今後は学校案内などで合格実績を記載する際、誤解を与えないよう延べ人数であることを明記すると言う。  首都圏のある共学高校も5人から10人程度の受験料を負担する「特別受験」を見送った。「後輩のためのデータ集めが目的で合格者上乗せの意図は無かった、生徒に迷惑がかかってはいけないと考えた」とその校長は言う。  首都圏の別の共学高校も受験料の肩代わりをやめた。2007年11月に、文書で保護者に知らせると「複数受験に助かるので続けて欲しい「特定の生徒だけ補助が受けられるのは不公平だ」と賛否両論あったと言う。家庭の経済的理由のある生徒には、学校が負担するのは悪くはないと思いますが。それ以外の生徒に学校が複数受験を勧め学校が受験料を補助するのは生徒間に不公平感が出て、心の亀裂が生まれるのでは有りませんか。上乗せ合格者数を発表することは、本当の合格実績数では有りませんので、学校の保護者と生徒の信頼を失うことになります。以前よく問題になったお土産の上げ底では有りませんか。昨年問題になったのですから、改めないと受験業界からも学校の評価を下げられます。第一保護者や生徒の信頼を裏切ったことになります。信用を取り戻すのに時間かがると思います。大手、代々木ゼミ・駿台・河合塾の三大予備校も18歳人口の減少による大学全入時代後を見据え、難関国立大学や医学部合格に的を絞って合格実績競うおうとしている今日、有名私立大学の複数受験の上乗せで合格者実績を上げたところで、これからいつまでもセンター試験の複数受験による上乗せ合格実績が年々評価され無くなって来ることも考えられます。関西でも関西大学・関西学院大学・同志社大学・立命館大学の入学者枠を持つ全日制私立高校が、京都、大阪、兵庫の三府県で2008年に2割に当たる36高校になっている。大学入試センター試験による上乗せをしても、無駄な時代になって来ていると思います。 今後大学も学部の定員維持するの為の学生確保と私立高校は、定員割れてを経営破綻防ぐ為の双方のがつこう経営と言う立場から系列高校を増やそうと考えるでしょうから、系列高校も増え、協定による入学枠を持った私立の高校も全国的展開されていくものと思われます。 近いうちに来るでしょう。東京の有力私立大学も巻き込んだ高校の囲い込みとなるのは必定です。少子化による18人口の減少による大学全入時代到来と大学倒産を避ける為生き残りを掛けての経営戦略を立てています。私立高校も上乗せによる合格実績を好評するのではなく、進学高校の看板通り年々努力して難関大学への合格実績を上げないと保護者や学校関係者の学校としての信用を失い、「チャイルド・ショック」の影響で定員割れによる経営破綻に追い込まれる時期が、私立高校に来るのでは有りませんか。  

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