国会内では過労死を防ぐために残業を減らそう、
といった議論が盛んになってきました。
まったく同感。正しい方向性だと思います。
残業をすることのデメリットはたくさんあります。
まず健康に悪いのは当然です。体を壊す原因です。
残業が恒常化すれば、家事や育児に手が回らず、
少子化の原因のひとつにもなるでしょう。
一部の人が残業してもオフィスの光熱費はかかります。
エネルギー効率を悪くし、環境負荷を増やします。
さらに人手不足を残業でカバーしてしまうことになると、
雇用が増えません。ワークシェア的発想も必要です。
私もJICA職員としてサラリーマン暮らしをしていた頃は、
毎日のように残業や土日出勤をしていました。
月間の上限を超えた分は、サービス残業でした。
当時はまだ若くて純粋だったので次のように考えました。
「自分に能力がないから、残業せざるを得ないんだ。
だからサービス残業でも仕方がない。」
いまになって思うと、業務量が多いことが原因だし、
入ったばかりの若手職員の業務効率が低いことは、
組織として当然織り込み済みだったはずです。
謙虚な気持ちはもたず、堂々と残業代を請求するか、
業務量を減らしてもらうように上司に相談すべきでした。
謙虚すぎるのが私の最大の欠点です(???)
とにかくサービス残業が当たり前という風土を改め、
人手が足りなければ人手を増やすようにすべきです。
そのためには、労働基準監督署の監督を強化すべきです。
規制緩和論者の私ですが、労働者を守る規制は強化して、
サービス残業や過労死を防ぐべきだと思います。
残業の時給の割増率を大幅に増やすことも必要です。
そうすれば、雇用者側が、ムリして残業させるより、
雇用を増やす方が合理的だと考えるようになります。
残業ばかりして、職場の人たちとずっと一緒にいたら、
視野が狭くて余裕のない人間になってしまいます。
なるべく残業などはしなくても済むような仕組みにして、
空いた時間で趣味や勉強に取り組めるようにした方が、
社会全体の生産性も向上するような気がします。