自民党の1年生議員のころから考えていたのは、
外務大臣が国会審議のために国際会議を欠席したり、
海外出張に行けないのは、問題だということです。
昨年3月ソウルで核安全保障サミットが開催された時、
当時の外務大臣は予算委員会の審議に出席するために、
核安全保障サミットに遅れて参加しました。
しかもその予算委員会のテーマが「外交・安保」でした。
ほとんどブラックジョークみたいな事態でした。
外務大臣は、予算委員会の「外交・安保」審議に出るより、
ソウルに行って日本の立場を国際会議で主張すべきです。
当時の野党第一党の自民党が問題だったと思います。
私は自民党議員時代から国会改革の勉強会の提言として、
外務大臣が海外出張や国際会議にもっと行けるように、
委員会の答弁は副大臣で可とすべきと主張してきました。
そういった思いをみんなの党の選挙公約づくりにぶつけ、
2012年衆院選挙の選挙公約では以下の項目を設けました。
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大臣等の委員会出席義務を緩和し「総理大臣や外務大臣が
国会対応のために国際会議を欠席」といった自体を回避。
委員会審議における副大臣、政務官の役割を広げる。
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党の選挙公約に入れたことで、党内手続きを終えて、
与野党国対委員長会談でも上述の発言をしました。
予算委員会理事会では、与党理事が私の発言を引用して、
外務大臣欠席でTPP集中審議を行う提案をしました。
その場にいた私も、当然ながら持論を展開しました。
外務大臣の欠席理由は、TICAD準備会合への出席でした。
TICADというのは、アフリカ開発のための国際会議です。
日本が提案して始まり、毎回日本で開催されています。
日本主導の国際会議の準備会合に外務大臣が出るのなら、
予算委員会のTPP集中審議より優先して当然です。
日本が議長国なのに、国会審議で外務大臣が欠席したら、
アフリカ諸国に対して顔向けができなくなります。
そういった趣旨の発言をして、与党の提案を支持しました。
外交では、与党も野党もありません。
日本の国益や国際社会全体の利益のためであれば、
与党の提案でも賛成して当然だと思っています。
自民党の1年生議員だった頃から提案してきたことが、
やっとのことで実現してうれしく思っています。
これで日本の国会のバカな慣習がひとつ減ります。
*ご参考:2012年3月27日付ブログ「核安全保障サミットの対応」
引用元 http://yamauchi-koichi.cocolog-nifty.com/blog/2012/03/post-94f2.html