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板垣 英憲(いたがき えいけん)「マスコミに出ない政治経済の裏話」
~ニュースにブログ~
明後日、9月16日朝、AM7:20頃よりベイエフエムの「POWER BAY MORNING」(5:00~8:51)に電話出演いたします。
※「『東京五輪が決定したけれど』安倍晋三首相は『障害物競争』の選手、『末路』はボロボロになって退陣する」という内容を解説いたします。
NEWS ポストセブン 9月13日(金)16時6分配信
海外からの注目度も高い福島第一原発の「汚染水漏出」問題。IOC総会で安倍首相は「私が安全を保証します。状況は完全にコントロールされています」と大見得を切ったが、本当に大丈夫なのだろうか。京都大学原子炉実験所助教の小出裕章さんはこう話す。
「私は、すでに地下に漏れている放射性物質は、発表されているものより1ケタ多いと考えています。これがすべて流れ出れば、太平洋を中心に、世界中の海へと深刻な汚染が拡大する可能性もあると思います」
すでに昨年4月にカリフォルニア沖で捕獲されたクロマグロからセシウムが検出されたと報じられているが、今後の対策いかんによっては、海洋汚染は今とは比べものにならないほどひどくなる。水産物はもちろん、それを食べて生活する私たちにも大きな影響を与えることになる。
そうした最悪の事態を回避するために注目を集めているのが、汚染水から放射性物質を除去する機械ALPSだ。このALPSで、放射性物質をすべて取り除いて海に流す──それができれば汚染水問題は解決を見るが、実はこの装置では、取り去れない放射性物質がある。トリチウムだ。
日本原子力学会の事故調査委員会は2日、増え続ける汚染水について、放射性物質の除去装置で取り除けないトリチウムは薄めて海に流すべきだという見解をまとめた。トリチウムを自然界に存在する濃度に薄めて海に流すというのだが、果たしてトリチウムを海に放出して影響はないのだろうか。内部被曝に詳しい琉球大学名誉教授の矢ヶ崎克馬さんは、「とんでもない話です」と言う。なぜか──。
「トリチウムに害がないというのはあまりにも無責任です。トリチウムは、水素の放射性同位体のことで、放射性水となり、水そのものに混じります。水とともに体に入り、体内でベータ線を発して、体外に排出されるのです」
ベータ線とは、放射線の一種で、体内に取り込まれると、健康被害が生じる。
「トリチウムの放射線は、弱いといっても電離を行い、体内でつながっている組織をひとつひとつ切断します。人間の生命機能は、分子が全部つながっていることで健全さを発揮しています。ところが、あちこち切断されると、つながりがなくなり、生命機能が不充分な状態になります。その結果、免疫機能が低下するなどの体力低下につながり、発がん、心臓病などのリスクが増加するのは必然的です」(矢ヶ崎さん)
というから、なんとも恐ろしい存在なのだ。さらに矢ヶ崎さんが続ける。
「体内に自然に存在する放射性カリウムや、今増加しつつあるセシウム、ストロンチウムなどの放射線による分子切断と重なるので、トリチウム単独で考えるよりはるかに危険度が高いのです」
小出さんもこう指摘する。
「どこの国でもやっている、健康被害は出ていないという話もあるが、これまで海にこっそりと流してきた状況で、健康被害が出ても原因と結果がわからなかっただけ。日本政府が海に流すなどということは決して許されない」
このトリチウムを含んだ汚染水が海に注がれると、まず影響を受けるのは、海中の水生生物だ。
「それを口にする人が内部被曝するほか、海から蒸発したものが雲になり、やがて雨となって土壌を汚染していきます。そうなれば当然、動植物全般に影響が及んで農作物や畜産物への被害は避けられない。もちろんそれらを通しても被曝する可能性は出てきます」(小出さん)
※女性セブン2013年9月26日号
すでに昨年4月にカリフォルニア沖で捕獲されたクロマグロからセシウムが検出されたと報じられているが、今後の対策いかんによっては、海洋汚染は今とは比べものにならないほどひどくなる。水産物はもちろん、それを食べて生活する私たちにも大きな影響を与えることになると言う驚くべき事実です。汚染水から放射性物質を除去する機械ALPSでも、取り去れない放射性物質トリチウムをどう取り除くのかが問題です。放射性物質をすべて取り除かないで、海に流したら国際的な信用問題になり、今後アメリカ・カナダや他国の沿岸諸国の漁業関係者から損害賠償を日本や東電に求められる事態になるのでは有りませんか。
<殆どの人は知らない>
トリチウムという除去不能な猛毒放射性物質が、
水道水に混入している事
- Unknown (Unknown)
- 2013-03-02 13:31:09
広島や長崎に原爆が落とされたとき、生き残った人は、
何が起きたか全く解らなかった。
眩しく光り、激しい音がして、隣の兵隊が死んだ。
山の陰にいた兵隊は助かった。
まもなく、軍が空からヘリコプターで意味不明のメモを大量に撒いた。
メモを読んでも何が起きたか不明だった。
生き残った兵隊の子供は、体調不良に悩んでいるが、
甲状腺機能不全なのかどうかも不明。
いま、フクイチで起きている事も同じ。
一部の人間以外、わからない。もしくは誰もわからない。
トリチウムという除去不能な猛毒放射性物質が、
水道水に混入している事も殆どの人は知らない。
トリチウムを内部被曝すると、
遺伝子を根本から破壊するチカラがある事も知られていない。
敗戦前夜のような状態が約二年続いている。
殆どの日本人は、敗戦を認めないように、
フクイチの事故も過小評価。何もなかったような生活をしている。
「知識の無い民は、滅びる。」(ホセア書)
トリチウム:健康との因果関係
ガン、遺伝子・生殖への影響、発達異常、腫瘍 低線量でも影響大
http://rengetushin.at.webry.info/201301/article_13.html
トリチウムは一度放出されると、環境の中から取り除くことはできない。
トリチウムは皮膚を通して吸収され、摂取される。
トリチウム3Hを含んでいる食べ物を食べると、
水に含まれるトリチウム3Hを飲むよりもいっそう傷つける。
現在、ようやく人々はトリチウムの危険性が大きいことを知るようになっている。
影響としてガン、遺伝子への影響、発達異常、生殖への影響が含まる(ストローム)、
トリチウムは突然変異、腫瘍、細胞の死を生じさせる(リトマ)、
トリチウムに汚染された水はマウスにおいて、
脳及び生殖器の重さの深刻な減少に関連がある(トロク)、
そして低量であってもマウスとサルにおける雌の胚芽細胞に取り返しのつかない損失を生じる(ドブソン1979)。
【計測すらされない放射性物質・トリチウム】
http://hotspotmap.blogspot.jp/2011/10/ro.html
2011年10月11日
ネット上では、水道水への放射性トリチウムの混入の可能性がささやかれています。
福島原発の事故で大量に漏れ出たことが予測されていますが、
放射線の測定すら行われていません。
トリチウムが漏出した可能性を指摘しているのは、
京都大学の小出裕章助教授や、
ECRRのクリス・バズビーさんです。
・7月21日 海に流れでたトリチウムは雨になって戻ってくる 小出裕章(MBS)
? 小出裕章 (京大助教) 非公式まとめ
トリチウムとは、三重水素です。水素ですから、酸素と結合して水になります。
これが、放射能を帯びたトリチウム水です。
(参考)
・三重水素 - Wikipedia
原子炉内に海水をポンプで入れると、トリチウム製造機と化します
そこから出てくるトリチウムを測定すると莫大な数字になる
おそらくここ(東京都内)の水道水にも入っているでしょう
クリス・バズビー インタビュー by 大野和基
http://www.scoop.it/t/tikyu-tunagari/p/986502885/by
ここで指摘しておきたいのは、
政府や東京電力が公表しているセシウムの数値だけに気を取られてはならないということです。
たとえば、いまのところ日本では、誰もトリチウムという核種を測定していません。
広島にはウラン型原爆が落とされたが、
そのあと白血病の発病率は17倍に跳ね上がりました。
福島第一原発の原子炉には、
数百tのウランが存在すると思われますが、
現時点でも沸騰したウランが毎日大気中に漏れ出し、
浮遊している状態のはずです。
7月21日 海に流れでたトリチウムは雨になって戻ってくる
小出裕章(MBS)
http://hiroakikoide.wordpress.com/2011/07/22/tanemaki-jul-21/
トリチウムという名前の放射能もあります。
それは、いわゆる水素なんです。放射能をもった水素なんですが。
それも海へ流れ出てるはずで。環境に出ると水の形になります。
H2Oという形ですね。
そういう形になりますので、海水が蒸発して雲になれば
それがまた雨になって落ちてくるという事ですので、
もちろん循環して陸にもまた戻って来ます。
福島原発の地下水から18万Bq/m3のトリチウムを検出
http://blog.goo.ne.jp/jpnx05/e/4038eb57fff97ccf29e2680bba48c1ad
【悲報】 東電 「もう限界なんで原発の汚染水を海に一斉放出します」
http://blog.goo.ne.jp/jpnx05/e/3225dc2a7dc38758fe88370fa11b2e96
「彼らは海の中に少しずつ流している。
アメリカの西海岸のマグロが汚染しているのが分かりました。・・・・・
世界の漁業者があの事故が起こった後会議を開いて
もし、自分らがとる魚に汚染が見つかったら賠償を要求しよう。いくら貰えばいいか」
もうちゃんと会議をやっているんです。
結論は「300兆円」弁償してもらう。
どうします?300兆円っていうお金を「むこう10年間で払え」って言われたって
日本人には払えませんよ。
そういう事をやっちゃったんです。」
女性自身 9月13日(金)0時0分配信 「ウーロン茶とぶどうジュースと梨を摂取したという22歳の女性は、来院した時点で呼吸困難と全身の筋肉の引きつりを起こし、歩行不能にまでなっていました。女性の尿からはネオニコチノイド系(以下、ネオニコ系)農薬の代謝産物が検出されましたが、茶と果物の摂取を禁止したところ、数日で改善したのです」
そう語るのは、この10年ほどで出荷量が2倍に増えたネオニコ系農薬研究の第一人者、平久美子先生(東京女子医科大学東医療センター麻酔科)。農薬の過剰使用が人体に与える影響について、警鐘を鳴らしている。
「現在、農薬のなかで主流になりつつあるのがネオニコ系です。果物から野菜まであらゆる農産物に使われますが、人間の神経細胞を攻撃して、主に脳と自律神経を狂わす大変な毒物。中毒を起こす患者も出ています」
ネオニコチノイド中毒は、頭痛や抑うつ、意識障害など中枢神経症状が多く見られるのが特徴。ほかにも、筋肉のけいれんや痛み、発熱、手足の冷え、腹痛に咳、また頻脈や極端に脈が遅いといった症状も。摂取量が多いほど、症状は重篤化していく。
ところがこのネオニコ系農薬、日本の残留基準値は、欧米に比べて異常に高いのだという。「日本の基準の甘さは驚くべきもの。お茶なんてEUの300倍も甘い」と平先生。体重25キロの子どもが、基準値の極限までネオニコ系農薬を使ったぶどうを1日500グラム食べれば、許容量オーバーだ。
「ごくごくと飲めてしまうジュースはさらに危険。ある児童には、ぶどうジュースを大量に飲んだあとに意識障害など中枢神経症状があらわれました。ところが、ぶどうジュースをやめた数日後にはケロッと治ってしまった。まだ研究段階ですが、最近、発達障害が増加傾向にあるのは、遺伝や生育環境と合わせて農薬の影響もあると疑われています」
その基準値の甘さの背景には、農薬開発時に臨床医がおらず、動物実験のデータだけで安全性を確認していた現状があるという。平先生らが人の尿からネオニコチノイドの代謝物を検出するまで、ネオニコ系農薬が人体に与える影響について、誰も調査を行わなかったのだ。
「私たちにできることは、まず大量摂取しやすいお茶や果物は一気に飲み食いしないこと。茶葉を使うものはできるだけ控えて、麦茶や水に替えるのもいいでしょう。そして、野菜や果物はできるだけ顔の見える生産者から買うこと。これがせめてもの対策です」』
最近とんぼも飛ばすオタマジヤクシも見られず蜜蜂が減少しているのは農薬の自然生態系への影響では有りませんか。季節を知らせる赤とんぼが飛べば、秋です。四大公害裁判四日市公害訴訟は、古いマイナスのイメージと毎日新聞記者葉地元誌に取り上げていましたが、死語にするのはまだ早いと思います。有機水銀の農薬や近年開発された農薬で、複合汚染が知らぬ間に進み果物や食品から忍び寄って来ているのでは有りませんか。アトピー性皮膚炎やアレルギー体質は、生体防御反応の表れで異常とは言えないと西式健康法の故甲田光雄先生は言われましたが。癌発生の誘因や危険性が、十分あるのでは有りませんか。
ネオニコチノイド系農薬・殺虫剤とは
有害性が問題視される有機リン系農薬に替わり、1990年代に日本でも登場し、近年多用されている農薬、殺虫剤です。タバコの有害成分ニコチンに似ているため、ネオニコチノイドという名前が付いています。
◆特徴
その特徴は、大きく3つあります。
●神経毒性 昆虫、人の神経系で重要な働きをもつアセチルコリンの正常な働きを攪乱する
●浸透性 水溶性で作物に吸収されるので、洗っても落とせない
●残効性 条件により残効性が高まり、地中に長期(1年以上)残留する
◆使用用途
・農薬(殺虫剤)として、殺虫目的で果樹・野菜などの栽培に使われます。
・使用量が少なくて済むので、特別栽培農産物に使用されます。
・家庭用の殺虫剤やペットのノミとり、シロアリ駆除、予防として建材などに使われます。
・森林、公園、庭園などの松枯れ予防に使用されます。
・上記、農薬や松枯れ対策のため、空中散布による使用が行われている地域があります。無味無臭で広範囲に拡散します。
ネオニコチノイド系農薬・殺虫剤に加え、浸透性農薬として、新しい系統(フィプロニル)も同じよう特徴を持ち、多用されてきています。
◆主なネオニコチノイド系農薬と浸透性農薬
成分 | 商品名 | 用途など |
---|---|---|
アセタミプリド | モスピラン、マツグリーン、カダン、イールダーSG | 果樹、野菜などのコナガ、ツトガ、アブラムシ、タマゾウムシ、シロアリ駆除、松枯れ防止 |
イミダクロプリド | アドマイヤー、ハチクサン、アースガーデン、メリット | 野菜の定植時に植穴処理、アブラムシ、コナジラミ、ミナミキイロアザミウマなどの長期的防除 |
ニテンピラム | ベストガード、ペダンベスト | 稲のウンカ、野菜のアブラムシ、動物用医薬品 |
クロチアニジン | ダントツ、フルスウィング、モリエート、 ハスラー、タケロック |
カメムシ、ヨコバイ、アブラムシ、ミカンハモグリガなどの防除 |
ジノテフラン | スタークル、アルバリン、ボンフラン | カメムシ、ウンカ、コナジラミ、シロアリ駆除 |
チアメトキサム | アクタラ、クルーザFS30 | アブラムシ、コナジラミ、 コナガ、ハモグリバエなどの駆除 |
チアクロプリド | ウィンバリアード、エコワンフロアブル | アブラムシ、コナジラミ、 コナガ、ハモグリガハナゾウムシ、イネミズゾウムシなどの駆除 |
フィプロニル (浸透性農薬) |
プリンス、フロントライン、アジェンダ、ブラックキャップ | シロアリ駆除、ペットのノミとり、ダニ、ゴキブリ退治 |
ネオニコチノイド系農薬・殺虫剤の一覧
・農薬名の検索(独立行政法人 国立環境研究所)
活動の主旨にご賛同、ご支援頂ける皆様からの寄付を受け付けております。法令遵守、資産管理を徹底し、ネオニコチノイド系農薬の問題を広く伝え、使用中止を求めて政策に働きかける活動に有効に活用致します。詳しくは事務局まで..
文学 |
---|
ポータル |
各国の文学 記事総覧 出版社・文芸雑誌 文学賞 |
作家 |
詩人・小説家 その他作家 |
『複合汚染』(ふくごうおせん)は有吉佐和子の長編小説。1974年10月14日から1975年6月30日まで朝日新聞に連載された。連載中から大きな反響を呼び、連載終了前の1975年4月に新潮社から単行本上巻が出版され、7月に出版された下巻とあわせてベストセラーとなった。現在でも環境問題を考える上でしばしば言及されるロングセラーとなっており、レイチェル・カーソン『沈黙の春』の「日本版」にも例えられる。
タイトルの「複合汚染」とは、複数の汚染物質が混合することで、個々の汚染物質が単独の場合に与える被害の質、量の総和を超える相乗的な汚染結果があらわれることである。
概要
本作品は環境汚染問題について社会に警鐘を鳴らすことを目的として書かれた。主な指摘は、
- 農薬と化学肥料使用が農製品と生態系に与える悪影響、及び有機農業、共栄作物利用の試みの紹介。
- 界面活性剤を含む洗剤使用の人体及び生態系への悪影響。石けんがより安全であること。
- 合成保存料、合成着色料など食品添加物使用の危険性。
- 自動車エンジンの排気ガスに含まれる窒素酸化物の危険性。
- 上記の化学物質が生体濃縮で蓄積されていく過程。
- 化学肥料開発と火薬開発の並行性。化学合成技術の発達と戦争、軍需産業との連関。
である。すでに水俣病や四日市ぜんそくの被害などから、「公害」問題の深刻さは意識されていたが、個々の現象を単独に捉えるのではなく、自然環境の破壊という大きな問題系の中で関連づけて考えるべきであることを、やや扇情的だが平易な筆致で描き出したところに意義がある。
内容についての評価
本作品は、『恍惚の人』に続く「警世の書」として話題を集めたが、テーマが化学、生物学など自然科学の専門的知見に関わる上、行政やメーカー企業などの既得権益にも揺さぶりをかけるものであったため、発表当時その内容には多くの反発や批判も投げかけられた。作者自身、作品中で「この連載がうまくいったら罵詈雑言を受けるであろう」とレイチェル・カーソンの例を引きながら先回りして書いているが、「農薬使用の禁止は非現実的である」(作者も全面禁止を主張しているわけではない)「洗剤や食品添加物使用の危険度の指摘は誇張である」といった専門家からの反論があった。
文学面での評価
本作品はベストセラーとして作者の知名度を大きく高めたが、その文学的形式を既存のジャンルに分類しがたい点ではきわめて異色である。通例「小説」に分類される(作中にもそのような記述がある)が、物語性を前面に出す作者の通例の作風とは一線を画しており、一貫したプロットに沿った主人公も登場人物も存在しない。一方「ノンフィクション」に分類することも不可能ではないが、途中から一種の「狂言回し」として登場する「横丁の御隠居」の存在や、専門家に取材する作者の「えーと、何も分かりません」という「カマトト」ぶりなどは事実とは考えにくく、ノンフィクションの手法をはずれた部分も大きい。
こうした作品が「朝日新聞」の「小説欄」に連載されたこと自体が当時としては画期的な出来事であり、連載開始当時終わって間もなかった参院選における市川房枝応援の裏話から話が始まっていることも含めて、読者の注意をひく効果を十分に計算したものであった。作者は連載にあたって学芸部に「必ず多くの読者を掴まえてみせる」と言い切ったとあとがきで述べており、また読者に難しいテーマの話を関心をもって読み続けてもらうよう特に工夫した[1]とも述べていて、自信のほどをうかがわせる。
しかし、こうした型破りな表現形式については賛否両論があり、特に冒頭の参院選の話が途中でとぎれてしまう点については、「構成の破綻」だ[2]とするなどの厳しい批評が多い。一方、これまで作者の作品を認めてこなかった『群像』編集長大久保房男が「有吉佐和子がついに純文学を書いた」と語ったという説もあり[3]、文芸評論家の評価は一定していない。
作者は『恍惚の人』及び本作品によって最も知られており、「社会派」的作家というイメージが強い。しかし、あとがきにある「日本文学古来の伝統的主題であった『花鳥風月』が危機にさらされているとき、一人の小説書きがこういう仕事をしたのがいけないという理由など、あるでしょうか」ということばからは、作者が一貫してもっていた日本の歴史・伝統への関心と愛着が発想の底流に維持されていることが読み取れる。一方、作者にとって本作品は紀行文『女二人のニューギニア』を除き、長編でははじめて「私」(作者自身)を語り手とした一人称「小説」であり、『有吉佐和子の中国レポート』などその後のルポルタージュへとつながる転換点でもある。
脚注
- ^ 宮城まり子との対談「私たちの20年」(『面白半分7月臨時増刊号 全特集有吉佐和子』所収、1976年)での発言。
- ^ 関川夏央『女流 林芙美子と有吉佐和子』集英社、2006年、208ページ。
- ^ 奥野健男『複合汚染』新潮社文庫版解説、及び阿川弘之・三浦守門・奥野健男「追悼 有吉佐和子・人と文学」(『文学界』1984年11月号)における奥野健男の発言。
関連項目
- 新河岸川産業廃棄物処理対策
- 鉄腕バーディー 旧版で、ある敵キャラクターに対する必殺武器である界面活性剤を含む生活用品を主人公が思い出すきっかけとなる(新版では、省略されている)。
- 菅直人(冒頭の市川房枝の参院選のエピソードに登場する)
参考文献
- 複合汚染(新潮社文庫版、1979年) ISBN 4101132127
- 複合汚染 その後(対談集。潮出版社、1977年)
- 遊佐雄彦・見里朝正・山根一郎・山口誠哉・西川勢津子・林敏夫・岩本経丸『小説『複合汚染』への反証』(国際商業出版、1975年)