2020/01/16 07:50
日高屋「おいしくて安い」の先にある店舗戦略
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)飲食業界において、最強のワードが“コスパ”であろう。高いものがおいしいのは当たり前だが、最近ではまあまあの評価に「フツーにおいしい」と言われることがよくあるように、「おいしいものが安い」ことさえもまた当たり前になりつつある。
そんな“当たり前”を普及させたラーメンチェーンの1つが日高屋だ。同社の特徴として目立つのが何と言っても、1都5県、駅前繁華街の一等地に立地する、店舗展開の戦略だ。
駅を挟んで反対側、はもちろん、道を挟んで向かい側に日高屋が存在する、などという風景も目にする。
「おいしくて安い」を支える主要な戦略とは
また、ラーメンのほか定食、炒め物、おつまみなどのメニューバリエーションが幅広く、ちょい飲み需要にも対応しているところも強みだ。炭水化物抜きダイエットをしている人にラーメンは御法度だが、日高屋ならサイドメニュー中心に選べばロカボ献立を組み立てることができる。
そしてこうした戦略が功を奏して、多くの人を引き寄せることができているのも、品質と価格のバランスがいいという前提があるからだ。定番の中華そばは390円、350gの野菜がとれるという野菜たっぷりタンメンは520円だ。
そんな日高屋の「おいしくて安い」はどのようにして可能になっているのだろうか。運営するハイデイ日高によると、「主要な戦略はセントラルキッチン、店舗での徹底的な効率化、ドミナント出店」(取締役執行役員営業管理部長の青野敬成氏)とのこと。
セントラルキッチンとは行田にある同社工場のことだ。ここで、麵や餃子、チャーシューの生産、野菜の仕込みなどを一気に大量に行うことで、品質の均一化とコスト削減を図るとともに、店舗での作業を省力化している。』
大阪の庶民の食に対する長年にわたり、定着している考えを踏襲した経営方針と思います。
デフレから脱却していない今の日本の実体経済では、低価格競争が此からさらも続くと思います。