ハードバピッシュ&アレグロな日々

CD(主にジャズ・クラシック)の感想を書き留めます

リー・モーガン/サーチ・フォー・ザ・ニュー・ランド

2024-08-20 18:49:38 | ジャズ(モード~新主流派)

リー・モーガンのキャリアを振り返った際に、1963年の「ザ・サイドワインダー」のビッグヒットを欠かすことはできません。ハードバップシーン随一の売れっ子トランぺッターとして1950年代後半に華々しい活躍をしたモーガンですが、60年代に入ると自身のヘロイン中毒の問題もあり、数年間の低迷期に入ります。そんな中で吹き込んだのが上述「ザ・サイドワインダー」。8ビートを取り入れた”ジャズ・ロック”と呼ばれるスタイルが大いに受け、ビルボートのアルバムチャートで最高25位とジャズでは異例の大ヒットとなります。特にジャズ専門レーベルでヒットチャートとは無縁だったブルーノートにとっては会社設立以来の大ヒットだったらしく、気を良くした彼らはその後もモーガンの「ザ・ランプローラー」「ザ・ジゴロ」、ハンク・モブレーの「ディッピン」「ア・キャディ・フォー・ダディ」とジャズロック路線を推し進めていきます。

本日ご紹介する「サーチ・フォー・ザ・ニュー・ランド」はそんなモーガンの60年代の作品群の中で見落とされがちな作品です。録音年月日は1964年2月15日。「ザ・サイドワインダー」の約3ヶ月後です。ただ、聴いていただければわかるように本作で演奏されるのはジャズロックではなく、かと言って旧来のハードバップでもなく、完全にモード~新主流派路線です。そもそもタイトルが和訳すれば「新天地の探求」ですからね。新たな路線を切り開こうとするモーガンの決意のようなものが感じられます。ジャズロックが大ヒットした直後なのになぜ?と思うかもしれませんが実は「ザ・サイドワインダー」がレコードとして発売されたのは1964年7月で、本作収録時には未発売だったのです。おそらくレコード会社もモーガン本人も8ビートのジャズがそんなに受けるとは思ってなかったのでしょうね。これからはモードジャズで行くぞ!と意気込んでいたら、ジャズロックが流行ったのでその後はそちらで売っていくことにした、と言うのが当時の実情ではないでしょうか?

メンバーは豪華ですよ。ウェイン・ショーター(テナー)、ハービー・ハンコック(ピアノ)、グラント・グリーン(ギター)、レジー・ワークマン(ベース)、ビリー・ヒギンズ(ドラム)と60年代のブルーノートを支えた面々がズラリと勢揃いしています。このうちグリーンだけは元々ソウルジャズ寄りでやや異色ですが、ショーター、ハンコックあたりはモード~新主流派の象徴的存在ですね。ただ、モーガンとショーターはジャズ・メッセンジャーズの同僚で旧知の仲ですし、ハンコックとはおそらく本作が初共演ですが、その後はモーガンの「コーンブレッド」でも共演しています。

全5曲、全てモーガンの自作曲で固められた意欲的な内容です。1曲目はタイトルトラックでもある”Search For The New Land"。15分余りの大作で、オリエンタル風なスピリチュアルな合奏から始まり、その後は各自がソロをリレーしていくのですが、ソロの合間毎に一旦フェードアウトするなど組曲風の凝った作りになっています。ソロの順番はショーター→モーガン→グリーン→ハンコックです。これぞブルーノート新主流派と言った感じの曲で本作のハイライトと言って良いでしょう。

2曲目”The Joker"と3曲目”Mr. Kenyatta"はそれに比べるとキャッチーな曲で、モーガンがいつもながらのファンキー節を披露しますが、一方でハービー・ハンコックのピアノやビリー・ヒギンスのドラムはモーダルな響きを感じさせます。ちなみにMr. Kenyattaとは前年にケニアを独立に導いたジョモ・ケニヤッタのことです。4曲目”Melancholee"はタイトル通りメランコリックなナンバーで、いかにもモードジャズと言った思索的な曲。モーガンのソロも抑え気味です。ラストの”Morgan The Pirate"はその反動と言っては何ですが、祝祭的なムードに溢れた明るい曲で、モーガンもいつも通りのはっちゃけたプレイです。何だかんだ言ってこういう陽気な曲の方がモーガンもイキイキしているような気がするのは私だけでしょうか?

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ジミー・スミス/オルガン・グラインダー・スウィング

2024-08-19 18:47:03 | ジャズ(ソウルジャズ)

1956年に「ア・ニュー・サウンド・ア・ニュー・スター」で鮮烈なデビューを飾ったジミー・スミスは、その後5年余りの間に20枚以上ものリーダー作をブルーノートから発表するなど、同レーベル最大の売れっ子スターでした。そんなスミスですが、1962年にヴァーヴ・レコードに新天地を求めます。ブルーノート時代のスミスはスモールコンボでハードバップをベースにした演奏をメインにしていましたが、ヴァーヴではビッグバンドをバックに従えたよりコマーシャルなジャズを追求します。その目論見は成功し、オリヴァー・ネルソンのアレンジによる「ホーボー・フラッツ」はビルボードのアルバムチャートで最高18位、ラロ・シフリンのアレンジによる「ザ・キャット」は最高12位と言うジャズの世界にとどまらない大ヒットを記録します。一例のビッグバンド路線はその後も続くのですが、その中で異色とも呼べる作品が本日ご紹介する「オルガン・グラインダー・スウィング」です。

1965年6月に吹き込まれた本作はジミー・スミスの原点回帰と言って良いオルガン+ギター+ドラムによるトリオ作品。ギターにはスミスとはブルーノート時代からたびたび共演しているケニー・バレル、ドラムには当時まだ新進気鋭のドラマーだったグラディ・テイトが入っています。上述「ザ・キャット」等とは趣向が違いますが、それでも本作も見事にヒットし、ビルボードで最高15位を記録します。基本的にヒットチャートとは無縁のジャズ界において、当時のジミー・スミスがどれほど人気があったかがよくわかります。

アルバムはまずタイトル曲の”Organ Grinder's Swing"で始まります。タイトルからしてまるでジミー・スミスのために作られたかのような曲ですが、実際は1930年代のスイング時代の曲だそうです。ベニー・グッドマン楽団の演奏もyoutubeで聴けるので試しに聴いてみたのですが、まるで別の曲ですね。本作のバージョンはノリノリのファンキージャズで、ケニー・バレルのソウルフルなギターソロ→スミスのオルガンソロと続きます。2曲目”Oh No, Babe”はスミス作のコテコテのスローブルースで、スミスがまさに糸を引くというような表現がぴったりのオルガンを聴かせます。3曲目”Blues For J"も自作のブルースで、スミスが文字通りうなり声を上げながらオルガンを弾きまくります。キース・ジャレットもソロの最中にうなることで有名ですが、あちらが高い声なのに対しスミスのはまるで野獣のような低い声ですね。

4曲目”Greensleeves"はヴォーン=ウィリアムズがクラシック曲にしたことでも知られるイギリスの古い民謡。ジャズでもジョン・コルトレーン等が取り上げています。序盤は原曲のメロディを活かした展開ですが、後半にかけてスミスが縦横無尽にオルガンを弾きまくります。前半のバレルのギター・ソロもカッコいいです。5曲目"I'll Close My Eyes"は歌モノスタンダードで、ハードバップ好きならまずブルー・ミッチェルやディジー・リースの演奏を思い浮かべますが、本作では意表を突いてバラードで料理されています。スミスにせよ、ケニー・バレルにせよバラード表現の美しさも特筆すべきものがありますよね。ラストはエリントン・ナンバーの"Satin Doll"を軽快なミディアムチューンに料理して終わります。前半はコテコテ、後半はポップな構成で、バランスの取れた好盤だと思います。

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クインシー・ジョーンズ/ザ・クインテッセンス

2024-08-17 18:22:56 | ジャズ(ビッグバンド)

クインシー・ジョーンズはジャズの範疇にとどまらず、20世紀のアメリカ音楽を代表する偉人と言ってよいでしょう。最近もソフトバンクのCMに使われた"Soul Bossa Nova"や「鬼警部アイアンサイド」のテーマ曲はCM等で誰もが耳にしたことがあるくらい定着していますし、洋楽好きには「愛のコリーダ」や「バック・オン・ザ・ブロック」等のヒット作が外せません。何よりプロデューサーとしてマイケル・ジャクソンの「オフ・ザ・ウォール」「スリラー」「BAD」を手掛け、音楽史上に残る大ヒットを記録しました。

上記の作品を聴けばわかるようにクインシーは自ら歌ったり演奏することはなく、アレンジャー/プロデューサーとして他のアーティストの才能を最大限引き出すことに能力を発揮しました。もともとはトランペット奏者としてデビューし、ライオネル・ハンプトン楽団でプレイしていましたが、同僚のクリフォード・ブラウンの圧倒的なプレイを目の当たりにしてトランペッターとしての自分の能力の限界を感じたとか。大学で音楽教育を受け、譜面にも強かったことから、その後はアレンジャーとして生きる道を選びます。

本作「クインテッセンス」は1961年に新興のインパルス・レコードに吹き込まれたもので、1956年録音のABCパラマウント盤「私の考えるジャズ」と並んでジャズ時代のクインシーの代表作です。録音は11月29日、12月18日、12月22日の3回に分けて収録され、延べ33人ものジャズメンが参加したビッグバンド作品です。さすがに全員列挙はできませんが、フレディ・ハバード、オリヴァー・ネルソン、フィル・ウッズ、カーティス・フラーらハードバップ・シーンの俊英たちに加え、ベイシー楽団のサド・ジョーンズ、ジョー・ニューマン、エリック・ディクソン、フランク・ウェスらが名を連ねています。

アルバムはまずクインシー作の美しいバラード"The Quintessence"で幕を開けます。英語で"真髄"を意味する言葉とクインシーの名前をかけたアルバムのタイトル曲です。この曲はフィル・ウッズの独壇場で、彼の素晴らしいアルトを存分に聴くことができます。2曲目"Robot Portrait"は本作にトロンボーン奏者としても参加するビリー・バイヤースの曲。ファンキーなビッグバンドサウンドに乗せてオリヴァー・ネルソン(テナー)とフレディ・ハバード(トランペット)がソロを取ります。3曲目"Little Karen"はベニー・ゴルソン作曲のミディアムチューン。ゴルソン自身は演奏に参加していませんが、エリック・ディクソンがゴルソンを彷彿とさせるソウルフルなテナーソロを聴かせます。続く"Straight, No Chaser"はお馴染みのモンク・ナンバー。急速調の演奏でカーティス・フラー(トロンボーン)とジョー・ニューマン(トランペット)がパワフルなソロを取ります。

5曲目"For Lena And Lennie"はクインシー作のバラードで歌手のレナ・ホーンとその夫に捧げられた曲。ベイシー楽団を思わせるゆったりした曲調で、途中で挟まれるベイシー風のピアノは白人ピアニストのボビー・スコットです。6曲目はクインシー作のファンキーな"Hard Sock Dance"。フレディ・ハバードとサド・ジョーンズの新旧トランペット・コンビが熱いソロを繰り広げます。7曲目"Invitation"は本作中唯一の歌モノスタンダードで、原曲のドラマチックな旋律を巧みなアレンジでさらに洗練させています。サックスのソロはオリヴァー・ネルソンとフィル・ウッズです。ラストは再びビリー・バイヤース作曲の"The Twitch"。ベイシー楽団風のミディアムチューンで、ジョー・ニューマンがミュートトランペットでソロを吹きます。以上、正統派ビッグバンドサウンドながらハードバップシーンを支えた名手達のソロも随所に聴くことができ、ビッグバンド愛好者でなくても楽しめる1枚と思います。

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シェリー・マン/2、3、4

2024-08-15 21:48:32 | ジャズ(その他)

本日はシェリー・マンです。マンについては本ブログでも過去にコンテンポラリー盤「アット・ザ・ブラックホーク」やアトランティック盤「ボス・サウンズ!」を取り上げましたが、名ドラマーとして50年代のウェストコースト・ジャズを支えました。ただ、今日ご紹介するインパルス盤はやや毛色の違う1枚です。

録音は1962年2月に東海岸で行われ、共演者にはテナーの重鎮コールマン・ホーキンス、ピアノ兼ヴァイブ奏者のエディ・コスタ、ベテランピアニストのハンク・ジョーンズ、そしてベースのジョージ・デュヴィヴィエと言ったイーストコーストで活躍する面々が名を連ねています。ただ、実はマン自身はマンハッタン生まれの生粋のニューヨーカーで、50年代に入ってLAに移住するまではニューヨークでプレイし、ホーキンスとも共演歴があるそうです。

アルバムタイトルの「2、3、4」は楽器編成のことで、ジャッキー・マクリーンの「4、5&6」と同じです。2とはシェリー・マンとコールマン・ホーキンスのデュオ、3はホーキンスが抜けてマンとエディ・コスタ、ジョージ・デュヴィヴィエによるトリオ。4はコスタの代わりにハンク・ジョーンズが入り、ホーキンス、デュヴィヴィエ、マンから成るカルテットです。

内容もなかなか挑戦的です。1曲目の"Take The A Train"はエリントン楽団のおなじみのスタンダード曲ですが、序盤からマンがスローテンポでリズムを刻む中、ハンク・ジョーンズがアグレッシブなピアノソロを取り、次いでホーキンスのテナーソロが始まるやミディアムテンポに転調します。最後は再びスローテンポで終わります。2曲目"The Sicks Of Us"はさらに変わっていて、コスタのヴァイブとドラム、ベースのトリオです。曲自体もエキセントリックでかなり実験的な音楽です。

3曲目"Slowly"はカルテット編成。この曲が最もオーソドックスな演奏でコールマン・ホーキンスのダンディズム溢れるバラードプレイが素晴らしいです。何だかんだ言ってこういう演奏が安心しますね。4曲目"Lean On Me"はトリオ編成。エディ・コスタが今度はピアノを弾いています。序盤はスインギーなソロですが、中盤になると低音を駆使した独特のうねうねしたソロを聴かせます。5曲目"Cherokee"も1曲目同様に変わったテンポ設定の演奏。マンのアグレッシブなドラムをバックにホーキンスがマイペースで悠然としたテナーソロを取ります。6曲目"Me And The Drums"はマンとホーキンスのデュオ。最初はホーキンスがピアノを弾き、次いでテナー1本でマンのドラムと渡り合います。曲自体はおそらく即興演奏です。以上、色々な楽器編成や演奏方法でジャズの可能性にチャレンジしていますが、個人的には"Slowly""Lean On Me"のような普通の演奏が好きです。

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サム・ジョーンズ/ザ・チャント

2024-08-13 19:22:25 | ジャズ(ハードバップ)

本日はサム・ジョーンズを取り上げたいと思います。ポール・チェンバース、ダグ・ワトキンスと並ぶハードバップ3大ベーシスト(私が勝手に決めただけですが・・・)の1人で、ブルーノートにもサイドマンとして多くのの吹き込みを残していますが、ホームと呼べるのはリヴァーサイド・レコードです。キャノンボール・アダレイのバンドのレギュラーメンバーとしてリヴァーサイドの名作群に全て参加していますし、自身のリーダー作も本作含め3枚残しています。

今日ご紹介する「ザ・チャント」は1961年1月に録音されたリヴァーサイド2作目です。サム・ジョーンズ・プラス10と書いてあるように、10人編成の小型ビッグバンドをバックに従えた編成です。メンバーは凄いですよ。1月13日のセッションが、ナット・アダレイ(コルネット)、ブルー・ミッチェル(トランペット)、ジミー・ヒース(テナー)、キャノンボール・アダレイ(アルト)、テイト・ヒューストン(バリトン)、メルバ・リストン(トロンボーン)、レス・スパン(ギター)、ヴィクター・フェルドマン(ピアノ)、ルイス・ヘイズ(ドラム)とリヴァーサイドが威信をかけて集めた一流プレイヤー達が勢揃いします。

1月26日のセッションはホーンセクションは同じで、ギターのスパンが抜けてヴィクター・フェルドマンがピアノではなくヴァイブで参加。ピアノには代わりにウィントン・ケリーが入ります。さらに注目すべきはベースにはキーター・ベッツと言う別のベーシストが入り、サム・ジョーンズがチェロを弾くこと。チェロと言えばどうしてもクラシックの楽器のイメージが強いですが、ジャズでも少数ながら演奏者がいます。レイ・ブラウンやオスカー・ペティフォード、ロン・カーターなどベーシストが余芸で披露することが多いですが、チコ・ハミルトン楽団のフレッド・カッツのようにチェロ専門の人もいるようです。ベースのピチカート・ソロに比べれば、音がよく出て分かりやすいので、ソロを取るには向いているかもしれません。

全8曲。1~3曲目と8曲目が1月13日録音で、サム・ジョーンズがベースを弾くセッションです。全ての曲でサムがピチカートでソロを取りますが、やはりそれだけだと地味過ぎるのでホーンセクションによるアンサンブルとサックス、トランペット等のソロを織り交ぜています。なお、アレンジは曲によってヴィクター・フェルドマンとジミー・ヒースが交代で担当しています。

1曲目はタイトルトラックの”The Chant"。いかにもキャノンボール・アダレイが演奏しそうなファンキーな曲で、当時キャノンボールのバンドでピアノを弾いていたヴィクター・フェルドマンの作・編曲です。この人はイギリス人なのに黒っぽい曲を書きますね。2曲目”Four"はご存じマイルス・デイヴィスの名曲。ジミー・ヒースのゴージャスなアレンジに載せて、サム、ブルー・ミッチェル、ヒースがソロを取ります。3曲目”Blues On Down"はベニー・ゴルソン作のファンキーチューンで本作中唯一キャノンボール・アダレイがソロを披露します。8曲目”Off Color"はルディ・スティーヴンソンの書いたカッコいい曲。スティーヴンソンは本業はジャズ・ギタリストらしいのですが、作曲者としてウィントン・ケリーによく曲を提供しています。ヴィクター・フェルドマンのシャープなピアノソロが光ります。

1月26日のセッションの方ですが、こちらはサム・ジョーンズのチェロにスポットライトが多く当たった演奏です。4曲目”Sonny Boy"はジミー・ヒースのアレンジに乗ってサムがチェロでソロを取りますが、きちんとメロディを歌い上げるのがすごいですね。ウィントン・ケリー、ブルー・ミッチェルもソロで彩りを添えます。5曲目”In Walked Ray"はレイ・ブラウンに捧げたサムのオリジナルだそうですが、メロディはオスカー・ペティフォードの”Bohemia After Dark”に酷似しています。ヴィクター・フェルドマンがここでは涼しげなヴァイブの音を響かせます。6曲目”Bluebird"はチャーリー・パーカーのバップ曲。サムがチェロでパーカーのフレーズを歌い上げます。7曲目”Over The Rainbow"はご存じ「オズの魔法使い」の曲で、本作唯一のバラードです。サムがチェロでお馴染みのメロディを歌い上げ、フェルドマンのヴァイブとミッチェルのトランペットがムードを高めます。あまり聴き慣れないジャズチェロの世界ですが、適度にホーン奏者のソロも入っているのでハードバップ好きでも楽しめる内容と思います。

 

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