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初めて行った洋楽アーティストのコンサートって誰?僕は福岡サンパレスでみたユーリズミックスが最初だった。当時熊本の大学に在学中で、音系サークルの先輩たちと行った。1曲目は大好きな Sex Crime (1984)!。アルバムでいうと「Revenge」がリリースされた頃。でもやっぱり盛り上がったのは、アルバム「Be Yourself Tonight」の楽曲だった。
ユーリズミックスというと初期のヒット曲 Sweet Dreams (Are Made Of This) が有名。当時の暗い実験的なエレポップも斬新だった。僕はアルバム「Touch」の Here Comes The Rain Again で好きになったので、暗い雰囲気のそうした楽曲もよく聴いた。ところが「Be Yourself Tonight」でユーリズミックスは変貌する。アニー・レノックスのヴォーカルはよりソウルフルになり、楽曲もホーンをフューチャーしたり、デイヴ・スチュワートのギターは唸りをあげる。エレポップに熱い血が通い始めたかのようだった。Would I Lie To You? から始まって Better To Have Lost In Love まで捨て曲なしで一気に聴ける名盤。特にゲスト参加したアーティストは、アレサ・フランクリン、エルビス・コステロ、スティービー・ワンダーと豪華。特に There Must Be An Angel がスタンダードと化している名曲だけに、このアルバムは人気が高い。僕も何か気持ちをフッ切りたいとき、ついつい聴いてしまうアルバム。それはデイブとアンが、80年代を支配していた音世界からフッ切れた瞬間が、このアルバムに収められているからに他ならない。
来日公演のアンコール。何を歌ったかは忘れたが、アニー・レノックスが上着を脱ぎ捨てて、上半身ブラだけになり、胸を張って歌う姿にやたらと神々しさを感じたものだ。その後、ソロとなったアニー・レノックスはますますヴォーカルに磨きがかかっていく。コッポラ監督作「ドラキュラ」で聴かせた切なくも美しい歌声は今でも耳に残っている。