ブラバン
2010-10-18 | 読書
今年の夏、通勤中、休み時間、自宅に戻って・・・とにかく夢中になって読んだ津原泰水著「ブラバン」。職場で昼休みに読んでいて、あと何ページかで読み終わりそうなときにもうウルウルきちゃいそうだったのね。仕事に差し障りそうだったので、敢えて読み終わることを選ばず自宅に戻って一人ウルウルしながら読み終えた。読み終わって人に勧めるだけ勧めておきながら、自分がまだきちんと感想を述べていないことに気づく。最初に言っておきたいのは、この小説は現役高校生の吹奏楽部員にはゼッタイに勧めない。せめて元吹奏楽部、しかも社会人になってある程度経った日人向けだ。時折挿入される幅広い音楽やコミック、80年代独特のエピソードは、アラフォー世代にこそ理解できるものだったりもする。
40代になって、元部員の結婚式で吹奏楽部を再結成しようと奔走するのがお話の中心だ。元部員に次々と再会することで、いろんな思いが交錯する。バスクラリネット吹きの女の子をめぐる三角関係、トランペットの憧れの先輩、軽音部と二股かけるスゴ腕の先輩、男性嗜好の先輩、顧問の先生との思わぬ再会・・・。この本で最も心に残るのは音楽を奏でたいという一途な気持ち。それが文章でうまく表現されている。そうそう、と頷きながらページをめくった人は確実にいるはずだ。
合宿で女子の入浴時間に屋根から覗くところなんて笑わずにいられなかった。今だから白状するが似たような経験・・・(以下自粛)・・・湯気しか見てませんが(笑)。読み進めるうちに登場人物それぞれが、自分のいた中学高校時代の吹奏楽部員に重なってくる。例えば、壁にもたれてラプソディ・イン・ブルーを吹くクラリネットはW君のイメージ。行間から絵が浮かんでくるみたいな気がして・・・。
僕は高校卒業と同時にブラバンとはあまり関わりをもたなかった。今思うともったいない・・・。あの頃はオリジナルも書いてたし、バンドに夢中だったからな。今でも部屋の片隅にトロンボーンのハードケースが埃を被って鎮座している。もうぜんぜん吹けないと思う。それでもスカパラを聴いたり、「スウィング・ガールズ」観たりすると、ふとトロンボーンに手が伸びる。やっぱり忘れられないんだよね。それは音楽だけじゃなく、あの頃の思い出と友達たちの姿だったり。同窓会、誰かがやると言うなら行きますよん。そんな気分にさせてくれた本だった。元吹奏楽部員、必読!。
40代になって、元部員の結婚式で吹奏楽部を再結成しようと奔走するのがお話の中心だ。元部員に次々と再会することで、いろんな思いが交錯する。バスクラリネット吹きの女の子をめぐる三角関係、トランペットの憧れの先輩、軽音部と二股かけるスゴ腕の先輩、男性嗜好の先輩、顧問の先生との思わぬ再会・・・。この本で最も心に残るのは音楽を奏でたいという一途な気持ち。それが文章でうまく表現されている。そうそう、と頷きながらページをめくった人は確実にいるはずだ。
ブラバン (新潮文庫) | |
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合宿で女子の入浴時間に屋根から覗くところなんて笑わずにいられなかった。今だから白状するが似たような経験・・・(以下自粛)・・・湯気しか見てませんが(笑)。読み進めるうちに登場人物それぞれが、自分のいた中学高校時代の吹奏楽部員に重なってくる。例えば、壁にもたれてラプソディ・イン・ブルーを吹くクラリネットはW君のイメージ。行間から絵が浮かんでくるみたいな気がして・・・。
僕は高校卒業と同時にブラバンとはあまり関わりをもたなかった。今思うともったいない・・・。あの頃はオリジナルも書いてたし、バンドに夢中だったからな。今でも部屋の片隅にトロンボーンのハードケースが埃を被って鎮座している。もうぜんぜん吹けないと思う。それでもスカパラを聴いたり、「スウィング・ガールズ」観たりすると、ふとトロンボーンに手が伸びる。やっぱり忘れられないんだよね。それは音楽だけじゃなく、あの頃の思い出と友達たちの姿だったり。同窓会、誰かがやると言うなら行きますよん。そんな気分にさせてくれた本だった。元吹奏楽部員、必読!。