■「さよならをもう一度/Goodbye Again」(1961年・アメリカ)
監督=アナトール・リトヴァグ
主演=イングリッド・バーグマン イヴ・モンタン アンソニー・パーキンス
●1961年カンヌ映画祭 男優賞
フランソワーズ・サガンの「ブラームスはお好き」の映画化で、「追想」のリトヴァグ監督にバーグマン、モンタン・・と、アメリカ資本ながらヨーロッパ映画の雰囲気。中年女性の揺れる恋を描いたメロドラマだ。この感想を書いている2010年10月、NHK火曜に、45歳の女性と17歳年下男性の恋愛をテーマにしたドラマ「セカンドバージン」を放送している。鈴木京香が素敵で、ついつい夢中になって見てしまっている。この「さよならをもう一度」も中年女性が仕事先で知り合った家の息子と恋仲になってしまうお話。どちらも年下男が積極的なのが印象的。バーグマン扮するポーラに言い寄る青年フィリップは、「サイコ」でノーマン・ベイツを演ずる前でまだ爽やかな好青年だった頃のアンソニー・パーキンス。
バーグマン扮する主人公には、同年代の恋人ロジェ(イヴ・モンタン)がいる。しかし彼がとんでもないプレイボーイで、仕事と言っては女性と飲みに行ったり、はたまた旅行に出かけたり。そんな彼の愛を信じて振り回されるポーラに、若いフィリップが近づき次第に本気になっていくお話。だが年の離れたカップルには世間の見る目が厳しい。ついに耐えかねて別れを切り出す場面で、ポーラがらせん階段の上から「I'm old ! I'm old!」と叫ぶ場面には泣けてきた。そして恋人と結ばれるのだが・・・皮肉な結末が待っている。この年齢で観たからこそ理解できる映画だったように思う。観るべき時期ってあるよなぁ。まさに大人の映画。
年齢差のある男女の映画というと、シモーヌ・シニョレ主演のイギリス映画「年上の女」を思い出す。野心家の若者に振り回される悲劇的なお話だった。「さよならをもう一度」はそれ程ではないけれど、ラストの余韻が何とももの悲しい。音楽担当のジョルジュ・オーリックが、ブラームスの交響曲第三番(ジェーン・バーキンの歌でも知られる曲)を様々なアレンジで聴かせてくれるのもこの映画の重要な魅力だ。
監督=アナトール・リトヴァグ
主演=イングリッド・バーグマン イヴ・モンタン アンソニー・パーキンス
●1961年カンヌ映画祭 男優賞
フランソワーズ・サガンの「ブラームスはお好き」の映画化で、「追想」のリトヴァグ監督にバーグマン、モンタン・・と、アメリカ資本ながらヨーロッパ映画の雰囲気。中年女性の揺れる恋を描いたメロドラマだ。この感想を書いている2010年10月、NHK火曜に、45歳の女性と17歳年下男性の恋愛をテーマにしたドラマ「セカンドバージン」を放送している。鈴木京香が素敵で、ついつい夢中になって見てしまっている。この「さよならをもう一度」も中年女性が仕事先で知り合った家の息子と恋仲になってしまうお話。どちらも年下男が積極的なのが印象的。バーグマン扮するポーラに言い寄る青年フィリップは、「サイコ」でノーマン・ベイツを演ずる前でまだ爽やかな好青年だった頃のアンソニー・パーキンス。
バーグマン扮する主人公には、同年代の恋人ロジェ(イヴ・モンタン)がいる。しかし彼がとんでもないプレイボーイで、仕事と言っては女性と飲みに行ったり、はたまた旅行に出かけたり。そんな彼の愛を信じて振り回されるポーラに、若いフィリップが近づき次第に本気になっていくお話。だが年の離れたカップルには世間の見る目が厳しい。ついに耐えかねて別れを切り出す場面で、ポーラがらせん階段の上から「I'm old ! I'm old!」と叫ぶ場面には泣けてきた。そして恋人と結ばれるのだが・・・皮肉な結末が待っている。この年齢で観たからこそ理解できる映画だったように思う。観るべき時期ってあるよなぁ。まさに大人の映画。
年齢差のある男女の映画というと、シモーヌ・シニョレ主演のイギリス映画「年上の女」を思い出す。野心家の若者に振り回される悲劇的なお話だった。「さよならをもう一度」はそれ程ではないけれど、ラストの余韻が何とももの悲しい。音楽担当のジョルジュ・オーリックが、ブラームスの交響曲第三番(ジェーン・バーキンの歌でも知られる曲)を様々なアレンジで聴かせてくれるのもこの映画の重要な魅力だ。
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