僕は音楽の嗜好に節操がない、雑食性などと言われ続ける。そんな僕の音楽的ルーツを、1アーティスト1枚のアルバムで検証するこのきまぐれな企画、第70弾。これまでの目次はこちら。
僕が洋楽を聴き始めたのは小学校高学年。夢中になったのはアバだった。ビリー・ジョエルやウイングス・・・とその後も聴き続ける音楽とも出会った。そして中学生になった頃、僕は伸びのある歌声をもつイギリス娘に夢中になっていく。シーナ・イーストンである。
僕が洋楽を聴き始めたのは小学校高学年。夢中になったのはアバだった。ビリー・ジョエルやウイングス・・・とその後も聴き続ける音楽とも出会った。そして中学生になった頃、僕は伸びのある歌声をもつイギリス娘に夢中になっていく。シーナ・イーストンである。
バーブラ・ストライサンドに憧れて歌手をめざしたというシーナ。ファーストアルバムTake My Timeはポップチューンとバラードのバランスがよく、正統派シンガーの作品。世界中で大ヒットしたModern Girlと9 to 5(Morning Train)。それ以外にも美しいメロディが耳に残る楽曲が多い。No One Ever Knows(一人だけの秘密)やWhen He Shines(眩しすぎる貴方)とか好きだったなぁ。しかし、このアルバムは70年代の作風だから目新しさはなかったという評価もある。確かにそう言われて、あれこれ聴いた今ならそうも思える。バラード曲はオリビア・ニュートン・ジョンが歌っててもまったく違和感なさそうな気もするし。大ヒットした007映画主題歌For Your Eyes Onlyも正統派のバラードだし。
Telefone (Long Distance Love Affair)やMachineryなど踊れるエレポップ路線がヒットする。その後プリンス殿下のプロデュース作Sugar Wallsなどで80年代の歌姫として長くヒットを飛ばすことになる。一方で初期のような正統派バラード路線は封印されていく。セクシーな歌声とダンスのLover In Meは特に素晴らしかった。ビデオも繰り返しみたよなぁ。80年代末から90年代は、ナラダ・マイケル・ウォルデンやベイビーフェイスをプロデューサーに迎えた作品を発表。ヴォーカルスタイルはソウルフルになっていく。16分音符がはねるジャックシャッフルの楽曲もあり、歌い回しはまるでホイットニー・ヒューストン。それでもシーナ・イーストンが歌うと独特の雰囲気がある。
その後、スタンダードを歌ったり円熟味を感じさせる作品も発表する。80年から現在までスタイルを変えつつも、その時期の彼女らしさを持ち続けている。今でも僕の好きなシンガーだ。