Some Like It Hot

お熱いのがお好きな映画ファンtakのつぶやき。
キネマ旬報社主催映画検定2級合格。

ミッション:インポッシブル

2018-08-25 | 映画(ま行)

■「ミッション:インポッシブル/Mission:Impossible」(1996年・アメリカ)

監督=ブライアン・デ・パルマ
主演=トム・クルーズ ジョン・ボイド エマニュエル・ベアール ヘンリー・ツェーニー

今や「ミッション:インポッシブル」シリーズはトム・クルーズの代表作。
その第1作は、ええかっこしいのトム君が初めてプロデュースも手がけた作品。
本家主人公の「フェルプス君」を脇に追いやった主役イーサン・ハント。
オリジナルのテレビ番組「スパイ大作戦」を知る世代を唖然とさせたせいか、
ヒットはしたけど、あの頃玄人好みの映画ファンと批評家からは好意的な意見は少なかった。

トム君だけで語られがちなシリーズだけど、作品ごとにテイストが違う。
第1作はブライアン・デ・パルマ監督。
今にして思えば、イーサン・ハントは「間違われた男」でまさに「汚名」を晴らすべく組織に立ち向かうし、
クライマックスは「バルカン超特急」まがいのTGV・・・と、
デ・パルマ監督の好きなヒッチコック要素がちらほら。
しかし、あまりのド派手な映画に仕上がったことで、そんなテイストも薄まってしまっているのも事実。
でも、エマニュエル・べアールやジャン・レノなど国際色豊かなキャスティングはスパイ映画らしくて好感。

それでも開き直って続編を撮り続けることで、現在まで続くヒットシリーズとなり得た。
仮面ライダー風カンフー映画と罵られた第2作を経て、
ヒットドラマの監督や実写を初めて撮るアニメ監督を起用するなど、
プロデューサーであるトム君のアイディアとええかっこしいは止まらない。
でもそれらは確実にヒットした。
それは「スパイ大作戦」と比較する層が確実にいなくなっていて、
ハリウッドらしいド派手な打ち上げ花火に世間が慣れてしまったせいなのだ。
今オリジナルを知らない若い世代が初めて第1作を観たら、あの頃のような批評は受けないだろうし、
製作側の制約も多い中デ・パルマ頑張ってんじゃん!と思えるかもしれない。

個人的には「ゴーストプロトコル」以降の作風が好き。
だって、トム君一人のええかっこしいじゃなくて、チームプレイの面白さがあるから。
それはオリジナルの「スパイ大作戦」への原点回帰なのかもしれないけど。



コメント (2)
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