Some Like It Hot

お熱いのがお好きな映画ファンtakのつぶやき。
キネマ旬報社主催映画検定2級合格。

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ/天地黎明

2021-08-13 | 映画(わ行)






◼️「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ/天地黎明/武状元黄飛鴻」(1991年・香港)

監督=ツイ・ハーク
主演=ジェット・リー ロザムンド・クァン ユン・ピョウ ジャッキー・チュン

ジェット・リーが黄飛鴻(ウォン・フェイフォン)を演ずる「ワンチャイ」シリーズ第1作。この第1作を見ると、医師で武術家であったフェイフォンの人柄や偉大さがよーくわかる。いかに庶民や弟子に慕われていたのか、武術家として一目置かれていたのか。ジャッキー・チェンの「酔拳」で、若き日のフェイフォンしか知らない映画ファンには、これは是非観ておいて欲しい。後にサモハン・キンポーが「燃えよデブゴン7」で演じた、弟子の"肉屋のウェン"も登場。ヒロイン、ロザムンド・クァンとの淡い恋愛要素もちょうどいい具合で、アクション映画の面白い流れにうまいスパイスになっている。

清朝末期、欧米列強の租界が存在する中国が舞台だけに、歴史的な背景にも注目して欲しい。第2作は白蓮教徒や孫文も出てくるから世界史の授業には格好のネタです!本作でも一方的に締結された不平等条約がいかに酷いものだったのか、ゴールドラッシュをネタに労働者を募る様子など、英米人の横暴ぶりが描かれる。果たして拳は銃に敵うのか。変わりゆく時代が感じとれるのではなかろうか。

最大の魅力はアクションシーン。とにかく他の映画では見られないアイディア満載。平坦な広場で技を繰り出すカンフーアクションはもちろん面白いけれど、この映画の上下の空間を駆使した演出は素晴らしい。冒頭の船上のロープを駆使した獅子舞から始まって、クライマックスの倉庫での死闘まで飽きることがない。特に倉庫でハシゴを駆使したスリリングな場面は、輸出品の綿花が詰められた積荷をトランポリンのように駆使する見事さ。第2作「天地大乱」の竹足場のアクションシーンも素晴らしかったな。



映画『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ 天地黎明』予告編


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