◼️「キートンの大列車追跡/The General」(1926年・アメリカ)
監督=バスター・キートン
主演=バスター・キートン マリアン・マック グレン・キャベンダー
トム・クルーズが年齢と戦うかの如くアクションに挑んだ姿も、ジャッキー・チェンが様々なアイディアのアクションに誰よりも先に挑んだ姿も、映画ファンの心に深く刻まれている。そのさきがけでもあるバスター・キートンの偉大さは、もっともっと世に知られて欲しい。
世間からも高い評価を受けているこの「大列車追跡」は、映画と相性のいい鉄道アクションの先駆的題材。何よりもすごいと思うのは、これが徹頭徹尾コメディだということ。しかも演じてる当人はニコリともしない。ドリフターズ育ちの僕ら世代は、舞台装置のドタバタコントには親しんでいるけれど、さすがに鉄橋から本物の機関車を落とさない。それをやってのけて笑いに変えた例って他に何があるだろう。
追跡劇は一方通行の追いかけっこだ。映画の撮り方次第では単調なものになりがち。そこに複数のハラハラさせるものが加わってこそ面白みが増幅していく。本作では本筋の追跡劇に、敵の襲撃を阻止できるか、主人公が周囲に認められる人物になれるか、そして恋人奪還が絡みつく。戦争映画であり、成長物語であり、ドタバタコメディでありラブコメ。いくつもの要素がひとつの線路に乗っかっている。サイレント時代の1926年に、75分の尺でこれをやってのける大傑作。
キートン、もっと観てみたい。
世間からも高い評価を受けているこの「大列車追跡」は、映画と相性のいい鉄道アクションの先駆的題材。何よりもすごいと思うのは、これが徹頭徹尾コメディだということ。しかも演じてる当人はニコリともしない。ドリフターズ育ちの僕ら世代は、舞台装置のドタバタコントには親しんでいるけれど、さすがに鉄橋から本物の機関車を落とさない。それをやってのけて笑いに変えた例って他に何があるだろう。
追跡劇は一方通行の追いかけっこだ。映画の撮り方次第では単調なものになりがち。そこに複数のハラハラさせるものが加わってこそ面白みが増幅していく。本作では本筋の追跡劇に、敵の襲撃を阻止できるか、主人公が周囲に認められる人物になれるか、そして恋人奪還が絡みつく。戦争映画であり、成長物語であり、ドタバタコメディでありラブコメ。いくつもの要素がひとつの線路に乗っかっている。サイレント時代の1926年に、75分の尺でこれをやってのける大傑作。
キートン、もっと観てみたい。