日本中がスノーボードハーフパイプに沸いた。
きのう朝、起きるとテレビがどの局も国母、青野両選手の決勝進出を伝えていた。
2人とも難なく予選を通過し、準決勝なしで決勝進出を決めた。
午後になって決勝が始まった。
実況アナウンサーの興奮した甲高い声がテレビから聞こえてくる。
バンクーバーへ出発前の『腰パン』姿、当地での記者会見で『反省してまぁ~す』などと物議を醸した国母選手はフィニッシュ直前の大技『ダブルコーク』に失敗し転倒、8位に終わった。
一方、雪のない町で育った19歳の青野選手はオリンピック初挑戦。去年の世界選手権で優勝し浮かれることなく五輪目指して練習してきたということだ。しかし、彼にはスノボーの神様が『世界には、上には上がいる』と体感させた。決勝2回目は最後に着地に失敗し、天を仰いでいた。9位だった。
青野選手はインタビューで「満足は出来ない。2本目が決めれず悔しい。一からやり直したい。4年後に向けチャレンジしたい」旨の発言をしていた。
雪のない町でコツコツと練習を積み重ねてきた青野選手にとって悔しい五輪初挑戦だったが、今大会はソチ五輪へのスタートでもあるという決意を感じさせた。
国母選手の競技以外の服装問題で、これまで以上に注目された五輪スノボー競技だったが、スポーツに共通するひたむきさと謙虚さを問う機会でもあった。