夏はビールでしょ?違うんだなぁ、おいらの場合。
農作業から上がってきて、ZUMBAのレッスンから帰った時、体中から汗絞り出した後の一杯、うーん、たまらんねぇ!でも、美味いと感じるのはせいぜい3口まで、そのままぐいぐい飲み続けたくはないのさ。まっ、それほど好きじゃないってことか。それと、ビールだと開けたら一気に飲まなきゃならんでしょ。そんな宵の口で許容量振り切ったらもったいないじゃないか。ちびりちびりとグラスを傾けつつ、豊かな夏の夜を満喫したいと思うのよ。
そんじゃ、ウィスキー(安酒)党員としちゃ、ロックか、水割りか、ハイボールか?まっ、先々はそこに行きつくとして、最初の一飲みは爽やかすっきりでありたい。となると、裏切りじゃあるが、ジンだろ、やっぱり。水割り、ロックストレートも悪かないが、乾いた喉には炭酸の刺激が欲しい。さらには爽快な香りと微かな酸味と甘み、これも欠かせないところだ。と、なれば、ジントニック!
この夏はジンにお任せ!ってことで、月1の酒買い出しじゃあ、ジンの1リットル瓶に狙いをつけた。それも、言わずと知れた、BOMBAY SAPPHIRE!透明な水色瓶にすっきり爽やか柑橘系の香草。これほど夏にお似合いの酒は無い。
ジンは決まった。次はトニックウォーターなんだが、これぞ、というものが見つからない。お馴染み「酒のヤマヤ」だと、せいぜい数種類しか置いていないのだ。もちろん、コンビニじゃ皆無。シュウェップスとウィルキンソンとなんか得体の知れない格安品と。どれも試してみたが、どうにも人工的な香がきついし、何より甘すぎる。トニックウォーターで割った後、さらに水を加えてどうにか飲めるってほどひどい。
そう言えば、TVドラマ『バー レモンハート』の一話で、麿赤児扮する往年の外交官が、かつてボンベイで飲んだ本物のジントニックを求めて、何度もダメ出しをするってものがあった。そうだろう、この甘ったるさとちゃらちゃらした香じゃ、こんなもん、ジントニックじゃない!って突っ返したくもなろうってもんだ。
仕方なく、炭酸で割ってみたり、(これ特に名前はないそうだ、ソーダ割りだって、しいて言うなら)ジンジャエールでも試してみたが、(これにレモンを加えたら、ジンリッキーなんだって)まあまあ行けるものの、どうも、すかっと爽快!とは行きかねる。
ところが、先日の買い出行で、カナダドライのトニックウォーターを見つけた。なんだい、あるんじゃないか?容器が地味でただの炭酸かと思った。まっ、これも大差ないだろうと、ほったらかしにしてあったが、ひょぃっと顔を出したんで、ジントニックを作ってみた。
レモンは端境期、あっ、国産ね、だから、諦めて、国産レモン果汁をたらして飲んでみた。
おおーっ!これだ!これだよ!!漂うレモンの香り、爽やかな口当たり、程よい甘さ、待ってたんだよ、この味を、この飲みごたえを!
麿赤児だって、きっと、これだよ、これ!ってあの強張った顔をほころばすことだろう。
2年越しでようやくたどり着いたジントニック俺様仕様、これでこの夏の夕暮れは爽快一気だな。あっ、一杯飲んだら、お後はウィスキーだから、なんたって、ウィスキー(安酒)党、だからね。