舞台監督・道具担当がさっそく舞台のミニチュアを作ってくれた。
いやぁ、助かるなぁ!これがあると。役者たちも常に舞台を実感しながら本読みや立ち稽古ができる。作・演出としても、台本書く段階で描いていたイメージをチェックできる。本番に向けて装置・道具の製作も無駄なく進められる。いいことばかりだ。
実は、この『ニャン婆と時之助』用ミニチュアも実は3作目、すでに2度試作してもらって、いろいろ注文を出し補正しながらここまで来た。例えば、上手の家屋の壁をどうするかとか、下手の傾斜の流れ込む位置の問題とか、祠の大きさとか、様々注文を聞いてもらった。
台本に書いたとおりに作ってもらったら、高さが足りず貧弱だってこともわかって、平台開き足の台上にさらにもう一段台を設けることにした修正など、実際にこの模型を作ってもらわなくては気が付かないところだった。舞台監督と演出の抱くイメージをすり合わせていくという点でもとても役に立つ。
まだ、台や坂道の蹴込=客席側から見える部分を覆うもの、をどうするかとか、2段のひな壇が横幅同寸でなく、上段を狭くして小山の頂に祠がポツンと忘れられたように建っているようにして欲しいとか、階段を末広がりにしないとか、上手家屋の上手前側にも壁か襖が欲しいとか、まだ、幾つか手直しが必要だ。
でも、そういった注文も、このミニチュアができてきたからこそ、出せるわけで、事前の舞台模型の完成はとても貴重な仕事だ。衣装さんとかメイクさんもたっぷり刺激を受けて、1ランク上を目指して努力して欲しいものだ。衣装さんには何度かダメだしをして、自分たちで工夫することの大切さを伝えたし、メイクさんには事前にネコメイクを全員に試す練習日を設けることを提案した。
このようなスタッフさんの質の高い取り組みが、菜の花座の舞台をこれからもどんどん進化させていくことになるんだと思う。こっちも頑張らににゃぁ!