ステージおきたま

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シニア6期生、今日の講習は、こまつ座建て込み手伝い!

2017-08-03 14:27:33 | シニア演劇

 毎週1度のシニア演劇学校、講習内容にゃ苦労してんだよ。極力マンネリにならぬよう、参加者が楽しめるよう、いろんなことをとっかえひっかえ教えている。前回は、朗読と、照明についての説明。フロントから、シーリング、ピスポットに上がって、最後は調光室。まっ、理屈をすべて把握できるわけもないんだが、いろんなところから光当たって、それを照明さんがフェーダー上げ下げしながら操ってる、ってことくらいわかってもらえれば、それでいい。演劇ていうと、とかく、台本と役者がクローズアップされがちだけど、裏でたくさんの人たちが支えてるってことだけは、しっかりわかっていて欲しいもんだから。

 で、今週はまさに、その裏方さんご苦労の現場をつぶさに体験した。4日、プラザで上演される『イヌの仇討ち』の装置搬入、建て込みを手伝ってもらった。これはいい経験だよ。なんせ、4トントラック2台に満載された舞台必要の道具その他一切合切を積み下ろして、そこから舞台装置を立てて行く作業、これ身近に見るわけだから。

 我々アマチュア演劇なんかとは比較ができない、凝った装置!こまつ座、いつだってそうだ。旅だからって一切手抜きはしない。客席から見て、あれ、今回はシンプルだ、って感じるような舞台でも、細かいところまで心使いが徹底していて、さすが、プロ!さすがこまつ座と唸るのはいつものことだ。

 今回は、さらに輪をかけて、複雑精緻な作りだ。演出の東憲司、美術にも力を入れる人だってことだし、こまつ座の演出は2度目ってことで、やっぱり気合い入ってんだろうね、段差を生かしなおかつ舞台平面を斜めに仕切る斬新な作りだ。

 しかも床面は役者が座って足が痛くならぬよう、分厚いパンチを敷いて、さらにその上にフローリング模様のクッションシートを張る気の使いようだ。完成途中の上の写真を見ただけでも、なかなかのもんだ!ってわかろうってもんだが、さらに上手に引き戸がつけられ、くぐり口を隠した壁やら、ぶっとい梁の構造やらが付き、下手にも凝った壁面がつながる。初めて装置建て込みを体験する6期生、追い回されながらも、驚嘆しきりだった。

 今回の舞台は東京紀伊国屋でほぼ1か月近く公演し、旅に出て最初の地ということで、スタッフも図面見ながら、腕組み手探り、たっぷりと時間をかけての仕込みとなった。1時半に始まって、我々お手伝いさんは5時半でお役御免となったが、あの後、さらに細かい作業が遅くまで続いたことだろう。

 こうやって、舞台が立ち上がる様を見てから芝居を見ると、これはまるで別のものに見えて来るはずだ。裏まで見知って観劇するのが一番、とは思わないが、少なくとも、芝居に関わる人なら十分知っておく必要があるだろう。これからも、機会ある限り、講習の一環として組み込んで行こう。もちろん、本番後のばらしと搬出も、勉強、勉強!

 仕事の合間、舞台スタッフのAさんから、菜の花座、こんな面倒な舞台作らないでよ、って、冗談半部、ダメ出しされた。いや、作りたいよ。やってみたいよ、金とスタッフ持ってたらさ。

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